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コロナ感染症・後遺症・ワクチン副反応

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症です。ウイルスはヒトの粘膜に付着し、そこから体内に入り込んで増殖することで発熱やせきなどの症状を引き起こします。コロナウイルスとはRNAを遺伝情報とし、「エンベロープ」と呼ばれる脂質の二重膜を持つウイルスの総称です。新型コロナウイルス以外にはいわゆる「かぜ」の原因となるウイルスや、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)の原因となるウイルスがあります。2019年12月に中国で初めて報告され、今もなお世界的な流行を見せています。新型コロナウイルス感染症は新型コロナウイルスの感染から1~14日(平均約5日)の潜伏期間ののち、発熱、鼻水、喉の痛み、せきなどの呼吸器症状や、嗅覚異常や味覚異常といった症状が現れます。また、感染者の一部は肺炎が悪化して酸素投与や集中治療室での人工呼吸管理が必要になることがあり、特に、高齢者や基礎疾患などがある人、一部の妊娠後期の人で重症化のリスクが高いといわれています。新型コロナウイルスは発症の2日前から発症後7~10日間程度はほかの人に感染させる可能性があるといわれています。特に、発症直前や直後がもっともウイルス排出量が多く、感染のリスクが高まります。新型コロナウイルスは一般的に飛沫感染と接触感染によって感染し、中でも飛沫感染が主な感染経路であると考えられています。飛沫感染とは、感染者の飛沫(くしゃみ、せき、会話によるつばなど)に含まれたウイルスをほかの人が口や鼻などから吸い込むことで感染する経路です。接触感染とは、感染者が触れることなどでウイルスが付着したものに、ほかの人が触れてその手で口や鼻などを触ることでウイルスが粘膜から感染する経路です。眼の粘膜である結膜からも感染するといわれています。新型コロナウイルスは発症の2日前から発症後7~10日の間(特に発症直前・直後)にほかの人に感染させるといわれています。また、新型コロナウイルスに感染していても症状が出ない人がおり(無症状病原体保有者)、この場合でもほかの人に感染させる可能性があります。一方、新型コロナウイルスに感染している人のうち、ほかの人に感染させているのは約2割であるといわれており、この人たちが何人もの人に感染させてしまうことで感染が広がってしまうと考えられています。新型コロナウイルスなどのウイルスは、増殖や流行を繰り返す中で遺伝子配列を少しずつ変異させており、新型コロナウイルスは約2週間で1か所程度の速さで変異を繰り返しているといわれています。そのうち、感染性が高まったり、ワクチンへの効果を弱めたりする、またはその可能性がある株を「懸念される変異株(VOC)」と「注目すべき変異株(VOI)」として警戒の対象としており、2021年9月時点では4種類のVOCと4種類のVOIが報告されています。2021年9月時点で流行の中心とされているのはVOCの1つであるデルタ株と呼ばれる変異株であり、従来株と比べると感染性や入院リスクが高く、ワクチンや抗体医薬の効果を弱める可能性があるとされています。新型コロナウイルス感染症の発症早期では発熱・鼻汁・喉の痛み・せき・倦怠感・息苦しさといったかぜやインフルエンザに似た症状や、嗅覚異常・味覚異常、下痢などが現れることがあります。一部の人は症状が悪化して肺炎になり、入院が必要になることもあり、さらに重症化すると集中治療室での人工呼吸管理が必要になります。重症化する場合は発症後約5~7日程度で急速に悪化することが多く、特に高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患など)を持つ人で重症化しやすいことが知られています。また、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と呼ばれる重度の呼吸不全や、サイトカインストームと呼ばれる過剰な免疫反応、血栓症や心筋炎が合併症としてみられることもあり、若年層であっても重症化することがあります。新型コロナウイルス感染症にかかった人の中には、治療や療養が終わったにもかかわらず一部の症状が長引くことがあり、いわゆる後遺症として報告されています。中等症以上の患者の一部に、退院3か月後の肺CT画像上での画像所見、肺機能検査の異常、筋力低下や息苦しさなどの自覚症状が認められています。PCR検査や抗原検査で陽性となり入院した患者のうち10~20%程度に診断後6か月経過時点で疲労感、倦怠感、息苦しさ、睡眠障害、思考力や集中力の低下、脱毛、筋力低下、頭痛、嗅覚味覚障害などが残っていました。病院入院やホテル療養した無症状・軽症・中等症の患者の一部は1か月後までに嗅覚障害や味覚障害が残っていました。新型コロナウイルスの重症度は、血液の酸素飽和度(SpO2)と呼ばれる検査値と、臨床症状に基づいて判断されます。軽症:SpO2 96%以上、呼吸器症状がない、せきのみで息切れがない、中等症I(呼吸不全なし):SpO2 94%~95%、息切れと肺炎所見がある、中等症II(呼吸不全あり):SpO2 93%以下、酸素投与が必要、重症:集中治療室での治療が必要または人工呼吸器が必要です。1年を経過してもなお後遺症に悩んでいる方が沢山いらっしゃいます。
 新型コロナワクチン接種後、体内で新型コロナウイルスに対する免疫ができる過程で、様々な症状(注射した部分の痛み、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢等)が現れることがあります。こうした症状の大部分は、接種の翌日をピークに発現することが多いですが、数日以内に回復していきます。しかしこれら以外の副反応は確かに存在し、心筋炎、心膜炎、帯状疱疹、膵臓に穴があいた、大腿骨頭壊死、原因不明の死、アナフィラキシー症状など聞いております。全く問題にならない方と異常な免疫の亢進や低下で苦しむ方がいるのだと思います。

漢方と鍼灸

 東洋医学では、風邪の引きはじめを太陽病といい、その時の治療は発汗、発散です。代表処方は、麻黄湯、葛根湯です。そこで病邪が出ていかず中に侵入すると少陽病と言って肺にまで降りて来ます。代表処方は小柴胡湯です。そこで気管支炎や肺炎などを起こしますが大火事になると陽明病という時期になり肺が焼けくる状態です。石膏が入った処方を飲みます。代表処方は麻杏甘石湯や小柴胡湯加石膏です。風邪が侵入してからのスピードも速いですが、新型コロナのスピードはもっと速いです。次次に代わる症状と病期に合わせて飲んでいきますがあまりに早いので太陽病と少陽病、陽明病を合わせた処方を出しておくこともあります。また上咽頭や臭いのセンサーや味のセンサーをウイルスから守る対策もやっておいた方が予後の後遺症になりにくいでしょう。当薬局で今までコロナ陽性になってご相談された方で臭覚異常、味覚異常など後遺症になった方はいません。免疫力が落ちている年齢の方や疲れがたまった方にはおすすめしている食養生があります。ワクチンの副反応が気になって相談される方も多いですが、ワクチンの種類とその方の体質によってお出しする漢方は人それぞれ違います。ですが飲む前はひどい副反応で仕事に行けなかった方も打つ前に飲んで頂いたらほとんど出なかったので会社に行けましたなど軽く済んだご報告をいくつもくださいました。ワクチンを打たれる方で心配な方は一度ご相談ください。