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胃下垂

 胃下垂とは、胃が正常の位置よりも垂れ下がっている状態のことを指します。成人でも小児でも生じることがありますが、原因は両者で異なります。また、原因が特定できないことも少なくありません。実際に何も症状がないにもかかわらず、偶発的に胃下垂が見つかることもあります。そのため、胃下垂そのものが必ずしも病的な意味を持つとは限りません。病的な原因としては、糖尿病に関連した胃下垂が多いです。そのほかにも、以下のようなさまざまな病気が原因となりえます。胆嚢疾患、膵炎、ウイルス感染症、神経性食思不振症、胃食道逆流症、胃がん、アミロイドーシス、パーキンソン病、甲状腺機能低下症などです。また、胃の手術をおこなった後や暴飲暴食、過労、ストレス、出産などによって胃下垂が引き起こされることもあります。早産児においては、消化器の成熟が未熟な場合にみられることがあります。また、ミルクアレルギーに関連した胃下垂もあります。さまざまなことが原因として関与する胃下垂ですが、原因が特定できないことも少なくありません。心窩部(みぞおち付近)の痛み、腹部膨満感、食欲不振、吐き気、便秘、胃酸の逆流、口臭などを伴うこともあります。食後にお腹の張りや吐き気などが増悪することもあります。また、胃が骨盤部まで落ち込むことで、お腹がぼってりと腫れて見えることもあります。一方で、特に自覚症状がなく、別の理由で行われた透視検査をきっかけとして、胃下垂の指摘を受けることもあります。

漢方と鍼灸

 胃下垂の方は食後眠くなる傾向があります。脾(消化に関与するところなので膵臓も含む)の弱りからくることが多いですね。内臓は筋肉なので消化速度が遅くなれば停滞し食物や飲み物の重みで下垂することもあります。代謝が落ちれば胃腸の運動も落ちますね。ストレスやうつ、仕事に集中しすぎなども胃腸の運動が悪くなります。胃腸も血管が無数に蔓延っています。血流が悪くなれば機能が落ちます。また腸と脳の関係から脳の伝達異常から胃腸の運動も関係してくる場合もあります。原因疾患の本治によって下垂も改善されやすいと思います。