バレリュー症候群
むちうち(頚椎捻挫)を受傷すると、首の痛み以外にも、頭痛、めまい、耳鳴り、眼精疲労、全身倦怠、動悸などの自律神経失調症状が出ることがあります。フランス人医師のBarréとLiéouが、首の外傷後に自律神経の働きがおかしくなって、これらの自律神経失調症状をきたすと報告しました。それ以来、むちうちに自律神経失調症状が合併した病態は、Barré-Liéou syndrome(バレリュー症候群)と呼ばれています。むちうちでは、頚部への外傷の影響で交感神経性の椎骨神経叢が刺激されることがあります。交感神経が刺激されると、内耳動脈が収縮して前庭迷路の血流低下を来して、耳鳴りやめまいを発症すると言われています。バレリュー症候群は自律神経失調症状をきたしますが、その原因のひとつとして、ストレス、寝不足、疲労などが挙げられます。ストレスと自律神経失調症状は密接に繋がっていると思って差し支えありません。バレリュー症候群では、首の痛み、手の痛みやしびれ、頭痛に加えて、めまい、耳鳴り、目のかすみ、眼精疲労、不眠、全身倦怠、易疲労感、微熱感、動悸などの自律神経失調症状をきたす可能性があります。
漢方と鍼灸
めまい、耳鳴り、目のかすみ、眼精疲労、不眠、全身倦怠、易疲労感、微熱感、動悸などの自律神経失調症状がひどい、もしくは治りにくい場合、ご相談時にむちうちや事故にあったかなどの質問をします。頚椎の何番が異常かは気功を使えばわかるので、その反応と自律神経の反応が同じであれば別々の漢方を出すことがあります。頚椎の異常を良くしないといつまでたっても自律神経の失調は良くなりません。最適な漢方、食養生やサプリ、ツボを選択し改善していきます。