手の痺れ・足の痺れ
手の痺れ
この頃、手のしびれが強くなってきたような気がする、朝起きると、いつも手がしびれている、手がしびれてスマホを落としたことがあるなどの症状が出たらどうしますか?
特に注意の必要な手のしびれの原因には、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)は脳の血管が破れる事で起こる脳出血、脳の血管が詰まる事で起こる脳梗塞などが原因で起こる手のしびれには注意が必要です。手のしびれの他にも話しにくい、口の周りがしびれる、手足のまひ、頭痛などの症状を伴うことが多く、もしこのような症状が見られる場合にはすぐに受診が必要です。手のしびれが長く続いている場合、頚椎症性脊髄症・頚椎症性神経根症があり、頚椎と呼ばれる首の骨の間でクッションの役割をしている椎間板の変形などにより、痛みや手の動かしづらさなどの症状が出る病気です。従来は中高年に多い病気でしたが、最近はPCやスマホを頻繁に使用する若い人でも多くなっています。手根管症候群は指先の感覚や手の運動などにかかわる正中神経に障害が起き、手のしびれ、痛みなどが起こる病気です。妊娠・出産期や更年期の女性に多く見られる傾向があります。そのほか、骨折やスポーツのしすぎなどが引き金になることもあります。夜間から明け方にかけて強い痛みを感じ、手を振ったり、曲げ伸ばしをすることで多少痛みが和らぐなどの症状が特徴的といわれています。多発性硬化症は、複数の神経症状が起こる難病で、手のしびれ、ふらつき、排尿障害、視力や見え方の障害などが比較的多く見られます。症状に個人差が大きいのもこの病気の特徴のひとつです。糖尿病性神経障害は糖尿病になると末梢神経が知らず知らずのうちに傷つき、本来持っている働きが十分できなくなります。そのため、痛みや温度に鈍感になったり、手のしびれが生じる事があります。後縦靭帯骨化症で頚椎の脊髄が圧迫されると、手足のしびれ感(ビリビリ、ジンジンしたり感覚が鈍くなる)や手指の細かい運動がぎこちなくなり、しづらくなります(箸がうまく使えない、ボタンの掛け外しがうまくできない)。ほかにも、足がつっぱってつまづきやすい、階段を上り下りがこわくて困難などの歩行障害も出現してきます。黄色靭帯骨化症でも同様の症状が出現しますが、骨化してくる部位が胸椎に多いので、その場合は足の症状だけで手の症状は出現してきません。後縦靭帯骨化症は頚椎に発症することがもっとも多いとされ、首や肩甲骨の周囲、指先などに痛みやしびれが引き起こされます。症状が進行すると指の動きが悪くなることで細かい作業が困難になったり、痛みやしびれなどの症状が上半身から下半身へ広がって、足に感覚障害や運動障害などが生じたりします。さらに重症化すると歩行困難や排尿・排便の障害が現れることもあります。また、1人で日常の生活をすることが難しくなる場合もあります。胸椎に発症した場合、体幹や下半身に症状が現れやすく、初期症状では足の脱力やしびれを感じます。頚椎よりも発生頻度は低いとされていますが、重症化すると頚椎に発症した場合と同様、立ったり歩いたりすることが困難になったり、排尿や排便の障害が現れたりします。腰椎は頚椎、胸椎ほど発症頻度は高くありません。足のしびれや脱力が生じることが多く、歩行障害にまで至ることは少ないとされています。背骨の骨と骨の間は靭帯で補強されています。バレリュー症候群は、むちうち(頚椎捻挫)を受傷すると、首の痛み以外にも、頭痛、めまい、耳鳴り、眼精疲労、全身倦怠、動悸などの自律神経失調症状が出ることがあります。フランス人医師のBarréとLiéouが、首の外傷後に自律神経の働きがおかしくなって、これらの自律神経失調症状をきたすと報告しました。それ以来、むちうちに自律神経失調症状が合併した病態は、Barré-Liéou syndrome(バレリュー症候群)と呼ばれています。むちうちでは、頚部への外傷の影響で交感神経性の椎骨神経叢が刺激されることがあります。交感神経が刺激されると、内耳動脈が収縮して前庭迷路の血流低下を来して、耳鳴りやめまいを発症すると言われています。バレリュー症候群は自律神経失調症状をきたしますが、その原因のひとつとして、ストレス、寝不足、疲労などが挙げられます。ストレスと自律神経失調症状は密接に繋がっていると思って差し支えありません。バレリュー症候群では、首の痛み、手の痛みやしびれ、頭痛に加えて、めまい、耳鳴り、目のかすみ、眼精疲労、不眠、全身倦怠、易疲労感、微熱感、動悸などの自律神経失調症状をきたす可能性があります。
足の痺れ
正座をしていたわけでもないのに、足がジンジンしびれる、腰痛がつらくて、足のしびれも気になる、いつも足の裏に何かが張り付いているようで、しびれている。
このような症状があるとき、考えられる原因には、腰椎椎間板ヘルニアで背骨の骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板が、腰への負担などによって変性し、神経の通っている脊柱管内へ脱出することで神経を圧迫している状態です。腰痛が主な症状ですが、足やお尻の周辺にしびれや痛みを伴うこともあります。背骨の中を走る神経や血管が様々な原因によって圧迫され発症する病気です。足がしびれる、ある程度の距離を歩くと痛みが出るが、椅子にしばらく座っていると治るというような症状が特徴的です。最初は片方の足だけに症状が出て、次第に両足に広がっていくこともあります。脊柱管狭窄症・頚椎症・頚椎症性脊髄症・頚椎症性神経根症は、首の骨が年齢とともに変形して、神経などが圧迫されることで起きる病気です。神経が圧迫されている場所によって症状が異なりますが、両手がしびれて細かい動作がしにくくなったり、足がしびれて次第に歩くのに不自由を感じるといった症状が特徴的です。足根管症候群は、足の裏に行く神経が、内くるぶしの部分で圧迫されて起こります。かかとを除く足の裏から足の指にかけてしびれて痛くなり、足の甲や足首より上にはしびれがないことが特徴です。足の裏に何かがついているような感じを伴うこともあります。脳血管障害は一般的に脳卒中と呼ばれている病気です。大きく分けて、脳の血管が破れて出血する脳出血、脳の血管が詰まって起こる脳梗塞があります。いずれの場合も、手足のしびれ、意識がおかしい、呂律が回らないなどの症状がみられることがほとんどです。
発症後すぐに適切な処置をすることが大事な病気のため、おかしいと感じたらただちに受診した方がよいでしょう。糖尿病性神経障害は糖尿病によって血糖値が高い状態が続くと、神経が傷つきさまざまな症状が出ることが知られています。特に足先や手先など細かい部分で起こりやすく、足先のしびれ、冷え、足の裏に紙が張り付いているような感覚がよくある症状です。もし、糖尿病の人でこのような症状が見られた場合、主治医に相談するようにしましょう。閉塞性動脈硬化症は、動脈硬化などによって血管が狭くなり、おもに足の血管に障害が起きる病気です。足のしびれや痛みのほか、休息をとりながらでないと歩けないなどの症状が現れます。
漢方と鍼灸
各疾患についてはホームページの検索を使ってお調べください。痺れ部位から最適な漢方、食養生やサプリ、ツボを選択し改善していきます。コロナ後遺症でも痺れが残っている方もいます。あきらめないでご相談ください。