聴覚過敏
聴覚過敏は,聴覚異常感の中でも耳鳴に次ぐ頻度で生じています。原因疾患を治療できれば改善しますが,原因を確定できないものがあります。
聴覚過敏とは何か 「響く」,「割れる」,「エコーがかかる」などと表現され,ときに耳痛を伴います。多くが不快感,恐怖,苛立ちなどの感情を伴う場合があります。これは、聞こえ方の変調だけでなく,誘発される耳痛,頭痛,めまい,頸部の違 和感や疼痛,共感覚で生じることもあります。きっかけになる音声は限定される場合もそうでない場合もあります。音量もさまざまになります。
聴覚過敏の原因は一つだけでなく、耳の機能的な問題や脳機能の影響、ストレスの影響などさまざまなことが考えられています。人によって何が原因となるかは異なります。
聴覚過敏の原因として耳の機能の問題が考えられます。人間の耳には外部から入ってきた音を調節する内耳という器官があります。普段は大きすぎる音が耳に入ったとしてもうまく調整しているのですが、メニエール病などにより内耳の働きに異常が出て、音の調節などがうまくいかないと、聴覚過敏が生じる可能性があります。
脳機能の影響も聴覚過敏の原因の一つと言われています。生まれつきの脳機能の偏りで生じると言われる発達障害のある方の中には聴覚過敏などの感覚過敏がある方も多くいると言われています。また、同じ脳機能の影響として、てんかんがある方にも聴覚過敏が見られることがあると言われています。
さまざまなストレスも聴覚過敏の原因になると考えられています。大きなストレスを感じると神経が過敏になることがあり、普段は気にならない音でも不快感を伴って聞こえる聴覚過敏と同じような状態になることがあります。
また、もともと聴覚過敏がある方もストレスや体調不良が重なるとより不快な音として感じるということもよくあると言われています。
聴覚過敏は多くの方は気にしないような音でも、不快に感じて集中力が低下したり、心身に不調が出たりすることもある状態のことです。
聴覚過敏があることで、日常生活や職場では「些細な音が気になって仕事に集中できない」「急に声を掛けられると混乱してしまう」「客先などで人がたくさんいるとひどく疲れてしまう」などの困りごとが考えられます。
聴覚過敏の対策としては、イヤーマフなどの音を減らすツールの使用や、席の変更など自分でできること、周りに協力してもらうことなどがあげられます。
漢方と鍼灸
患者様の望聞問切から精神的ストレスのツボ、耳がなっている部位、頸動脈辺りのツボ、上咽頭、全身をくまなくみて臓腑経絡、経筋から漢方、食養生食品、鍼灸治療のツボを選択し、治療していきます。