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眼精疲労

 眼の疲れや眼の痛み、かすみ目、まぶしさ、眼の充血等といった目の疲れを感じることは多くの方が経験されるものであり、休養を取ることで疲れをとれることも多いです。眼精疲労でも同じような疲れを感じることになりますが、休息を取ることで症状の緩和がはかれない状態です。さらに眼精疲労では頭痛や肩こり、吐き気などの症状を呈するようになります。

 目に関連した眼精疲労としては、遠視や近視、乱視といった屈折異常に伴うものがあります。こうした屈折異常が存在すると、ものを見るという日常的な動作に関連して常時目に負担をかけることになります。眼鏡やコンタクトレンズによる矯正が適切でない場合も同様のため、ご自身に合った矯正を行うことが重要です。その他、老眼やドライアイ、白内障、緑内障なども眼精疲労の原因となります。その他、高血圧や虫歯、貧血、自律神経失調症などが原因となって眼精疲労が引き起こされることもあります。またVDT症候群とは、パソコンなどのディスプレイやキーボードのVDT 機器(Visual Display Terminals)を長時間連続して使用することによって、身体的疲労などの自覚症状がみられることです。画面に集中することによる瞬目(瞬き)回数の減少や目線の変化による開瞼(まぶたを開く)幅の増加によって起こるドライアイや眼精疲労が原因になります。また、裸眼で十分に見えていない、メガネやコンタクトの度数が合っていないといった状態も眼精疲労を悪化させる原因となります。

 厚生労働省のガイドラインでは連続した作業時間が60分を越えないようにし、作業と作業の間は10~15分の作業休止時間と1~2分の休憩を挟むように推奨しています。作業中は椅子に深く座り背もたれを十分使用することで、正しい姿勢を継続することにより筋骨格症状を軽減できます。

漢方と鍼灸

 目の健康も体の健康と同じように意識することが大切ですね。長時間物を見続けると目の周りの筋肉がこわばり血流が悪くなります。またディスプレイなどブルーライトを発するものを見続けるのも良くないので、フィルターを使ってカットしましょう。抗酸化力のあるものを食養生としてとることもおすすめです。気血水で考えると疲労・血流・潤い、関係の深い臓腑は肝、腎です。木を見て森を見よ。目だけ見ても対症療法となってしまいます。鍼灸も目の異常波長をとらえて経絡に落とし込んで治療していきます。