舌癌
舌がんは舌にできるがんで、口腔がんの1つです。男女比は約3:2と男性に多く、発症年齢は60代に多いとされていますが、20~30代の若年者にも時々見られますので、注意が必要です。口腔がんの患者数はわが国において増加傾向にあり、毎年3000人を超える方が口腔がんによって命を落としています。2015年における口腔がんの患者数は7800人にも上ります。口腔がんは、舌のほか、歯茎や、上あご、頬の粘膜などにできるがんです。なお、舌根の部分にできたがんは、がんの分類上、舌がんではなく中咽頭がんに該当します。舌がんの多くは、扁平上皮細胞という、舌の表面を覆う細胞から発生します。がん細胞は、腫瘍が大きくなるにつれて、舌の組織の深い場所にまで広がっていきます。舌がんは、鏡を使って、患部を自分で見ることができるがんです。舌の両脇の部分にできることが多く、舌の先端や表面の中央部分ではあまりみられません。舌の裏側などの見えにくい場所にできることもあります。自覚症状には、舌の硬いしこりやただれがありますが、痛みや出血があるとは限りません。舌の動きに対する違和感や舌のしびれがある、舌の粘膜に赤い斑点(紅板症)や白い斑点(白板症)ができている、口内炎が治りにくいなどの症状がみられることもあります。また、がんが進行した場合の症状としては、痛みや出血が持続する、口臭が強くなるなどがあります。現在のところ、舌がんのはっきりとした原因は明らかではありませんが、危険因子として喫煙や飲酒による化学的な慢性刺激に加えて、虫歯や合わない詰め物、極端に傾いた歯などによる機械的な慢性刺激、さらには口の中の不衛生な状態などが挙げられます。また口の中にできる粘膜病変が経年により癌化することもあります。特に、白板症や紅板症は10%程度の癌化率を有しているとされ、潜在的悪性疾患として慎重な経過観察が推奨されています。
漢方と鍼灸
口腔内のケアは大事ですね。特に歯周病などは菌が体にまで降りていき悪さをします。また合わない詰め物などの接触痛も治してもらった方がいいですね。早期に発見できると生存率もいいので気になったらすぐ受診しましょう。残念ながらなってしまった場合、手術や抗がん剤など副作用で継続できないなど順調にいかない場合はご相談ください。