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肺癌

 肺がんの最大の原因はタバコといわれています。「タバコを吸ったことがない人」のがんにかかるリスクを1.0とすると、現在吸っている人のリスクは、吸っていない人と比べて男性で4.5倍、女性で4.2倍になると報告されています。また、タバコを吸わない人でも、周囲に流れるタバコの煙(副流煙)を吸うことにより、リスクが高まることもわかっています。しかし、タバコ以外の原因も存在することがわかっています。これまでの調査で、肺がんの家族歴がある人は、ない人に比べて肺がんになるリスクが2倍ほど高く、肺がんになりやすい傾向があることがわかっています。性別で比べると男性よりも女性のほうがこの傾向が高まります。この理由は解明されていませんが、家族に同じがんになった人がいるということから、体質的に肺がんになりやすい遺伝的な共通点があると考えられています。がんや卵巣がんでは、がんの発生に深くかかわる遺伝子が発見されており、このような遺伝子異常のある人が多発する家系があることがわかっています。同様に肺がんでも関係のある遺伝子の候補があり、複数の遺伝子が関係しているのではないかと考えられています。大気汚染物質には、発がん性や変異原性を示す種々の複雑な化合物が存在します。なかでも、ディーゼル排ガスの黒煙などに含まれる粒径2.5μm以下の微小浮遊粒子(PM2.5)は、粒子の大きさが非常に小さいため(髪の毛の太さの30分の1)、肺の奥深くまで入りやすく、強い発がん性を示します。アスベスト(石綿)は、直径0.1〜1μmの微細な繊維が合わさって軽い綿状になった鉱物で、建材、電気製品、自動車、家庭製品などさまざまな用途に用いられてきました。簡単に飛散し、肺に吸入されても分解されず、消化しようとする肺の白血球も死滅させられてしまい、この繊維を吸入してから15〜40年後に肺がんが発生することが明らかになっています。また工場や建設現場、鉱山などでアスベストにさらされた経験がある人がタバコを吸っていると、肺がんの発生リスクが相乗的に高くなることが知られています。アスベストのほかには、ヒ素やクロロメチルエーテル、マスタードガス、クロム、ニッケルを扱う工場の労働者や、ウラニウム鉱山の労働者に、肺がんが多発することが報告されています。男性に比べてタバコを吸う女性は少ないものの肺がんは発生していることから、女性ホルモンが何らかの影響を及ぼしているのではないかと考えられています。実際に、初経から閉経までの期間が短い人に比べて、この期間が長い人で肺がんの発生率が2倍以上高かったことが報告されています。女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、肺のがん化やがん細胞の増殖を促進することで、肺がんの発生にかかわると考えられており、詳しいメカニズムの解明に向けて現在も研究が進められています。肺がんは、気管支や肺胞の細胞が何らかの原因でがん化したものです。進行すると、がん細胞は周りの組織を壊しながら増殖し、血液やリンパ液の流れなどにのって転移することもあります。転移しやすい場所はリンパ節や、肺の中のほかの部位、骨、脳、肝臓、副腎です。肺がんの主な組織型(がんの種類)は、腺がん、扁平へんぺい上皮がん、大細胞がん、小細胞がんの4つです。腺がんが最も多く半数以上を占め、扁平上皮がん、小細胞がん、大細胞がんの順に続きます。なお、腺がんは肺腺がんと呼ばれることもあります。肺の入り口付近(肺門型肺がん)に癌が出来た場合、初期の段階から咳、痰や血痰などが発現します。肺の奥(肺野型肺がん)に癌が出来た場合、初期に自覚症状はなく、進行して肺周囲の臓器に浸潤すると症状が現れます。早期には症状が見られないことも多く、進行して初めて症状が出ることもあります。主な症状としては、咳や痰、血痰(痰に血が混じる)、声がれ、胸の痛み、肩の痛みやコリ、動いたときの息苦しさや動悸、しゃっくり、発熱などがあげられます。しかし、いずれも肺炎や気管支炎などの呼吸器の病気にも共通する症状で、「この症状があれば必ず肺がん」という症状はありません。また、このような症状がないまま進男性に比べてタバコを吸う女性は少ないものの肺がんは発生していることから、女性ホルモンが何らかの影響を及ぼしているのではないかと考えられています。実際に、初経から閉経までの期間が短い人に比べて、この期間が長い人で肺がんの発生率が2倍以上高かったことが報告されています。女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、肺のがん化やがん細胞の増殖を促進することで、肺がんの発生にかかわると考えられており、詳しいメカニズムの解明に向けて現在も研究が進められています。行し、医療機関での定期的な検診や、ほかの病気の検査で偶然見つかることもあります。なお、脳や骨などに転移すると、頭痛やふらつき、背中や肩の痛みなどの症状が出ることもあります。肋骨では胸の痛み、反回神経(発声にかかわる神経)だと声のかすれ、食道だと食べ物や唾液がうまく飲み込めない、上大静脈(肺の近くを通る太い静脈)ですと顔や腕の腫れ、むくみ(上大静脈症候群)、リンパ節転移(ステージⅡ以上)は咳、声のかすれ、上大静脈症候群 、脳転移(ステージⅣ)では声のかすれ、骨転移(ステージⅣ)は転移部位での痛み(腰の痛み、背中の痛み など)、肝転移(ステージⅣ)は全身のだるさ、黄疸 などの症状があらわれます。最も多い症状は咳と痰です。原因が分からない咳や痰が2週間以上続く場合や、血痰が出る場合、発熱が5日以上続く場合には、早めに身近な医療機関を受診しましょう。肺がんの治療法は、組織型が小細胞がんの場合とそれ以外の場合とで大きく異なります。このため、肺がんを「小細胞肺がん」「非小細胞肺がん」に大きく分けて扱います。「非小細胞肺がん」には、腺がん・扁平上皮がん・大細胞がんなどの組織型の肺がんが含まれます。肺がんの治療には、手術(外科治療)、放射線治療、薬物療法、緩和ケアがあります。

非小細胞がん(次の3つ)

腺がんは、唾液の出る唾液腺や胃液の出る胃腺などの腺組織とよく似た形をしているがんのことです。腺がんは、多くの場合、肺の奥のほう(肺の上部)の細かく枝分かれした先にできます。女性やタバコを吸わない人にできる肺がんの多くがこの腺がんで、肺がん全体の半数程度を占めます。
扁平上皮がんは、皮膚や粘膜など体の大部分をおおっている組織である扁平上皮によく似た形をしているがんのことです。扁平上皮がんはタバコとの関係がきわめて濃厚で、大部分は肺の入り口に近い肺門部にでき、肺がん全体の25〜30%を占めます。
大細胞がんは、扁平上皮や腺など、体の正常な組織に似たところがないがんのうち、細胞の大きなものを大細胞がんといいます。増殖は速い。主に肺の奥のほう(肺野上部)の細かく枝分かれした先にできます。大細胞がんは、肺がんのうち数%を占めるくらいです。

・手術による治療が中心
・再発予防のために術後に抗がん剤による治療を行うこともある
・手術が難しい場合は放射線治療を行い、さらに進行すると薬物療法(抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤)が中心になる。

小細胞がん

小細胞がんは、扁平上皮や腺など、体の正常な組織に似たところがないがんのうち、細胞の小さなものを小細胞がんといいます。小細胞がんは、他の組織型に比べて、発育成長(増殖)が早く、転移もしやすいのが特徴です。多くは肺の入り口に近い肺門部にでき、肺がん全体の10〜15%を占めます。
・手術が可能な早期に発見されることが少ないため、手術と抗がん剤の併用または薬物(抗がん剤、免疫チェックポイント阻害薬)による治療が中心となる
・放射線治療を併用することもある
※大細胞内分泌神経がんの治療は、小細胞がんに準じた治療法が選択されることが多い。

漢方と鍼灸

 肺癌は増殖する過程で肺胞の入り口をつぶす。空気の入らなくなった肺胞は風船のように潰され縮みます。これを繰り返し増殖するため、5㎜の癌は3cm以上の肺胞が潰されてできた癌だと言われています。そして血痰・呼吸困難の症状が出る時は、太い気管支まで進行し侵された結果だと言えます。また血液は肺を通して全身に送られるため、血行性の転移が起こりやすですね。血液を介した転移を血行性転移,リンパの流れを介した転移をリンパ行性転移といいます。これとは別に,もともと発生した場所でそのまま増大し,近隣の臓器に病変がひろがることがありますが,転移ではなく浸潤といいます。血行性転移の頻度が高いのは,反対側の肺,骨,脳,肝臓,副腎(腎臓の上に左右1つずつある)などです。リンパ行性転移では,肺がんは最初に近くのリンパ管に侵入し,リンパの流れに乗って,次のリンパ節に転移します。つまり病変の一番近いリンパ節,肺門リンパ節,縦隔リンパ節,反対側のリンパ節の順にひろがります。逆に肺へ転移してくる原発性の癌は、肝臓癌、胃癌、膵臓癌、造血性癌、食道癌などです。

 ですが、無症状の場合、定期検診が早期発見の助けになりますね。増殖の速い大細胞がん、小細胞がんはスピードを抑える漢方を使い、それ以外は癌の箇所から波長をみて経絡に落とし込んで漢方、免疫、食養生ツボを選択します。また放射線や抗がん剤の強い副作用を和らげるだけでも治療効果はあがります。ご相談ください。

【症例】70歳男性 肺癌治療のため抗がん剤、放射線をしているが副作用がきついと相談漢方食養生で副作用もでず、見事癌は無くなった。