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打撲・骨折と予後神経痛

 皮膚やその下の軟部組織(筋、脂肪、血管など)が損傷をうけるため、筋肉組織のあいだに出血や炎症がおこります。「打ち身」と呼称されることもあります。打撲したときの内出血がひどい場合、患部周辺の血管や神経が圧迫されて、しびれを感じることがあります。神経が損傷すると痺れが残る場合があります。強い痛み、しびれ、腫れなどの症状がどんどん悪化していく場合は、打撲ではなく、骨折している恐れがあります。骨折を見逃すと、治療が遅れ、治癒に時間がかかってしまうことがありますので注意しましょう。痛みが続いているのに放置していると、骨挫傷(強い衝撃により、骨内側に傷が生じている状態)を見逃してしまうことがあります。それにより、痛みが長期間続く場合があります。打撲によって筋肉が損傷を受けて、内出血や腫れが重症化すると、血管が圧迫されて血行障害が起こります。すると、筋肉が壊死する、神経障害が生じるなどの症状があらわれる「コンパートメント症候群」を併発する場合があります。首や背中を強打した場合、打撲による衝撃で首や背中にある神経を損傷することがあります。その状態を治療しないまま放置すると、手足の麻痺、しびれ、呼吸障害等の症状が残ってしまう恐れがあります。

 打撲したところには、皮膚の変色が現れます。これは内出血がおきているためです。最初は青紫色であることが多いですが、時間が経つにつれて茶色、黄色、緑色などに変化していきます。打撲は体のどこにでも起こる可能性があり、受傷したときの対処法も部位によって違います。特に頭や目といったところに衝撃をうけると、より重症な症状になる可能性もあるため注意が必要です。打撲は以下のような状況で起こりやすいといえます。転倒したとき、ものにぶつかったとき、スポーツをおこなうとき、けんかやふざけ合いのとき、暴力をうけたときなどが挙げられます。スポーツを行うときには、転んだり、地面に体を打ち付けたり、ほかの選手とぶつかったり、ボールなど競技で使用する用具が体にぶつかることがあります。また、子どものふざけ合いや、けんかなどのときには顔面に衝撃をうけやすいといえます。こうした場面でなんらかの衝撃をうけると、打撲が起こることがあります。

 目の打撲、目の痛み、目がかすむ、見えにくい、視力の低下、目からの出血、液体の流出などが挙げられます。目に打撲を負った場合には、眼球自体に損傷を受けている可能性が高まります。危険な状態になりやすいため、専門医のもとで診察をうけることが望ましいです。直接ではないものの、目の周りに衝撃を受けた場合も注意が必要です。目の周りには眼窩とよばれる骨の部分があります。この部分が衝撃を受けると、その奥の眼神経管という薄い骨が骨折するケースがあります。眼神経管が骨折すると、その破片で目の神経が傷つき、視力に影響をおよぼすこともあります。またあたまの打撲(頭部打撲)、あたまの痛み(頭痛)意識障害、記憶がはっきりしない(健忘・記憶障害)、めまいやふらつき、麻痺・しびれ、脳震盪(頭への衝撃で脳内に小さな出血やむくみなどをおこした状態)、頭蓋内出血、頭の打撲では、致命的な事態につながってしまうケースもあるため注意が必要です。1分以上、意識が戻らないときには重度の衝撃を受けたと捉えられます。いったん意識が戻っても、十分に回復していないことがあります。明らかな意識障害があるときには専門医の診察を受けましょう。また、頭部に衝撃を受けたときには脳震盪をおこすことがあります。一度だけの場合には症状を残さずに回復することが一般的ですが、何度もくりかえす認知障害などがあらわれると、回復しにくくなります。症状だけから脳の損傷の度合いを推測することはむずかしいので、症状が強く、長引き、いつもと違うと感じる場合には病院への受診が望ましいです。目の打撲は、腫れや、軽い痛みといった症状であれば、冷却パックなどで冷やします。ただし、目を圧迫しすぎないように注意が必要です。また充血や出血がある、ものがふたつに見える、飛蚊症(ものを見ているときに黒い虫のようなものや、薄い雲のようなものが見える症状)があらわれる、視力の低下がみられるなどがあります。特に眼球破裂(眼球から血液や液体の滲出がみられるとき)には、目を圧迫しないようにしながらすぐに眼科専門医のもとを受診してください。頭を打っても、症状がすぐに回復するときはそのまま経過をみることもあります。一方で、以下のような症状があるときには重症だと考えられます。意識障害が治らない、悪化するとき、手足に麻痺がみられるとき、ことばを流暢に話せないとき、けいれんがあるとき、何度も繰り返す吐き気や嘔吐があるとき、瞳の大きさが左右で違う(瞳孔不同)、呼吸障害などの症状があるとき、症状の確認をおこなうときには、決してすぐには立たせずに寝かせた状態でチェックします。受傷直後は症状がみられなくても、しばらくして悪化することもあるので、様子をみているあいだにこのような症状みられたら、すぐに救急搬送する必要があります。

漢方と鍼灸

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