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安中散・安中散加茯苓

〔成分・分量〕

桂皮3-5、延胡索3-4、牡蛎3-4、茴香1.5-2、縮砂1-2、甘草
1-2、良姜0.5-1

〔用法・用量〕

(1)散:1 回1-2g 1 日2-3 回
(2)湯

〔効能・効果〕

体力中等度以下で、腹部は力がなくて、胃痛又は腹痛があって、
ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、はきけ、嘔吐
などを伴うものの次の諸症:
神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱

【出典】和剤局方

【病位】太陰病

【方意】脾胃の虚証、脾胃の気滞

【脈】やや軟、やや弱、沈細遅、芤

【舌】無苔、湿潤、微白苔

【腹診】腹力やや軟、腹壁薄く弛緩性(アトニー体質)または緊張、心下痞硬、腹大動脈の拍動を触知、上腹部振水音

【応用】胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多症、胃下垂症、慢性胃炎、幽門狭窄、胃癌、胃動脈硬化症、月経困難症の疼痛、胆嚢炎、胆石、膵炎、神経症、ストレス性胃炎、冷え性、下腹部から腰背に及ぶ牽引性疼痛、過敏性腸症候群

【目標】①胃痛、心窩部痛(空腹時)②胸やけ③甘味を好む④腹中の動悸

【合方例】小建中湯合安中散 六君子湯合安中散、芍薬甘草湯合安中散、安中散合人参湯、安中散合茯苓、柴胡桂枝湯合安中散など

【参考】①更に虚し、症状強い場合、丁香茯苓湯②温かい物で服用すると効あり