卵巣嚢腫
卵巣嚢腫は、卵巣の良性腫瘍です。中身が液体で軟らかいので触ってもわかりにくく、初期には自覚症状はほぼありません。大きくなってお腹が出てきて初めて気づいたり、健診で見つかったりすることがほとんどです。
『チョコレート膿腫』…子宮内膜症の一種です。これは子宮内膜様組織が卵巣に飛び火し、卵巣の袋(嚢胞)の中に古い血液がたまってドロドロのチョコレートのような状態になることからそう呼ばれています。
『漿液性嚢胞腺腫』…嚢胞の中にサラッとした透明の液体が入っています。
『粘液性嚢胞腺腫』…粘々した液体がたまっています。
『嚢胞性奇形腫』…20~30代に多く、皮膚や髪の毛・歯・脂肪などが詰まっています。卵巣にある卵子が勝手に増殖して歯などを作ってしまいます。
6㎝以上になると、「茎捻転」といって、突然、膿腫がねじれて激しい腹痛を起こすことがあります。
診断
婦人科診察、超音波検査、腫瘍マーカー測定を行い、大きなものや手術を検討する場合はMRI検査やCT検査などの画像検査が行われます。
西洋医学による治療
長径4~6㎝以上の卵巣嚢腫では、捻転や破裂のリスクが高いため、手術になることがあります。
漢方と鍼灸
ご相談で多いのは、子宮内膜症(チョコレート膿腫)です。お血の漢方、膿を出す漢方が中心となります。子宮や卵巣の周りを綺麗にするイメージで漢方を組み立てていきます。子宮まわり、卵巣、女性ホルモンの反応穴から漢方、食養生、ツボを選択し、治療していきます。