ウィルス性難聴
難聴は先天性、遺伝性、感染性、炎症性、薬剤性など様々な原因で生じます。この原因の一つにウィルスがあり、ウィルスによって生じる難聴をウィルス性難聴といいます。
また、難聴を障害部位によって分けると伝音難聴、感音難聴、混合難聴に分けられます。感音難聴はさらに内耳性難聴と後迷路性難聴に分けられます。ウィルスによる難聴はこれらのどのタイプの難聴も起こしえますが、最も多いのは感音難聴、とりわけ内耳性難聴になります。感音難聴を生じるウィルスとして日常で起こりやすいのはムンプスウィルス、麻疹ウィルス、水痘・単純疱疹ウィルス、サイトメガロウィルス、風疹ウィルスなどによる感音難聴です。
ムンプスとは流行性耳下腺炎の事で、一般的にはおたふく風邪と呼ばれています。原因となるウィルスはムンプスウィルスと呼ばれ、RNAウィルスの中のパラミクソウィルスに属します。
突発性難聴は原因不明の急性感音難聴をきたす疾患です。難聴は急性に突然起こり、耳鳴、めまいを伴うことも伴わないこともあります。難聴の程度は様々です。中枢には病変がなく、蝸牛神経も含めた末梢性の疾患です。現在のところ、内耳膜迷路のウィルス感染によるという説と内耳の循環障害によるという説が有力です。
漢方と鍼灸
発症当時の聞き取りは大事です。ウィルスによる感染、めまいを伴うもの、ストレスと関係するもの、老化によるものなどの関係性を探るのと異常個所を特定することも大切です。聴神経の伝達なのか蝸牛の問題なのかを探っていきます。
患者様の望聞問切から全身をくまなくみて臓腑経絡、経筋から漢方、食養生食品、鍼灸治療のツボを選択し、治療していきます。