烏薬順気散
〔成分・分量〕
麻黄 2.5-3、陳皮 2.5-5、烏薬 2.5-5、川芎 2-3、白彊蚕 1.5-2.5、
枳殻 1.5-3、白芷 1.5-3、甘草 1-1.5、桔梗 2-3、乾姜 1-2.5、
生姜 1、大棗 1-3 (生姜・大棗を抜いても可)
〔用法・用量〕
湯
〔効能・効果〕
体力中等度のものの次の諸症:しびれ、筋力の低下、四肢の痛み、肩こり
〒182-0005 東京都調布市東つつじヶ丘2-10-3
定休日:月曜 / 営業時間:10時~18時(土日祝10時~17時)
麻黄 2.5-3、陳皮 2.5-5、烏薬 2.5-5、川芎 2-3、白彊蚕 1.5-2.5、
枳殻 1.5-3、白芷 1.5-3、甘草 1-1.5、桔梗 2-3、乾姜 1-2.5、
生姜 1、大棗 1-3 (生姜・大棗を抜いても可)
湯
体力中等度のものの次の諸症:しびれ、筋力の低下、四肢の痛み、肩こり
蒼朮 2.5-3、厚朴 2.5-3、陳皮 2.5-3、猪苓 2.5-3、沢瀉 2.5-3、
芍薬 2.5-3、白朮 2.5-3、茯苓 2.5-3、桂皮 2-2.5、大棗 1-3、生姜 1-2、甘草 1-2、縮砂 2、黄連 2 (芍薬、縮砂、黄連のない
場合も可)
(1)散:1 回 1-2g 1 日 3 回
(2)湯
体力中等度で、水様性の下痢、嘔吐があり、口渇、尿量減少を
伴うものの次の諸症:食あたり、暑気あたり、冷え腹、急性胃腸炎、腹痛
当帰 2.5-3、芍薬 3、川芎 2.5-3、人参 3、白朮 3、茯苓 3-4、桂
皮 2-3、粟 2-4
湯
体力中等度以下で、顔色悪くて食欲なく、疲れやすいものの次
の諸症:急・慢性胃腸炎、冷えによる下痢
[お休み]
3月4日(月)・3月11日(月)・3月18日(月)
3月24日(日)・3月25日(月)
【営業時間】
火~金曜日:10時~19時
土・日・祝祭日:10時~17時(来店前に要確認)
ご予約: 03-3300-0455 までお電話ください。
どうか皆様も、春の訪れをリラックスしてお過ごしください。
桂皮3-5、延胡索3-4、牡蛎3-4、茴香1.5-2、縮砂1-2、甘草
1-2、良姜0.5-1
(1)散:1 回1-2g 1 日2-3 回
(2)湯
体力中等度以下で、腹部は力がなくて、胃痛又は腹痛があって、
ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、はきけ、嘔吐
などを伴うものの次の諸症:
神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱
【出典】和剤局方
【病位】太陰病
【方意】脾胃の虚証、脾胃の気滞
【脈】やや軟、やや弱、沈細遅、芤
【舌】無苔、湿潤、微白苔
【腹診】腹力やや軟、腹壁薄く弛緩性(アトニー体質)または緊張、心下痞硬、腹大動脈の拍動を触知、上腹部振水音
【応用】胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多症、胃下垂症、慢性胃炎、幽門狭窄、胃癌、胃動脈硬化症、月経困難症の疼痛、胆嚢炎、胆石、膵炎、神経症、ストレス性胃炎、冷え性、下腹部から腰背に及ぶ牽引性疼痛、過敏性腸症候群
【目標】①胃痛、心窩部痛(空腹時)②胸やけ③甘味を好む④腹中の動悸
【合方例】小建中湯合安中散 六君子湯合安中散、芍薬甘草湯合安中散、安中散合人参湯、安中散合茯苓、柴胡桂枝湯合安中散など
【参考】①更に虚し、症状強い場合、丁香茯苓湯②温かい物で服用すると効あり
「もしも、【自分の子供】が病気になったらどうしよう…」そんな不安を抱いたことはありませんか。
身近な症状として麻疹、気管支喘息・喘息、百日咳などの増加が問題となっています。学校に入学すると、登校拒否・ひきこもりなどの子供が増えています。高学年においても、子供の健康は非常に重要です。
当院の【子供の悩み】の病気へのこだわりは漢方薬の選薬、鍼灸の施術と食養生を大切にしていることです。どこに行っても良くならなかった方の最後の砦になりたい、そんな気持ちでアドバイスさせていただきます。
麻疹、気管支喘息・喘息、百日咳、流行性耳下腺炎、川崎病、夜尿症、チック症・トゥレット症、登校拒否・ひきこもり、熱性けいれん、起立性調節障害、アレルギー性紫斑病(IgA血管炎・血管性紫斑病、単純ヘルペスウイルス感染症、手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱(プール熱)、とびひ(伝染性膿痂疹)、発達障害(自閉症スペクトラム、注意欠陥・多動性障害【ADHD】、学習障害)、くる病・骨軟化症、睡眠障害
もしも、【自分の子供】が「子供の悩み」と思われる症状に気づいたら一人で悩まず、不二薬局にご相談ください。
■漢方の不二薬局、はりきゅう治療院 藤巻一心堂へのアクセスはこちら
■遠方の方は、オンライン(電話)でご相談いただけます。
昼間は活動して夜間は眠るということができなくなり、日常生活に影響が出ている状態の総称です。睡眠障害には、不眠症や睡眠関連呼吸障害、中枢性過眠症、概日リズム睡眠・覚醒障害、睡眠時随伴症などが含まれます。日本人では約5人に1人が睡眠に関して悩んでいるといわれており、女性のほうが多いとされています。中でも不眠症がもっとも多いといわれています。原因は種類によって異なりますが、不眠症の多くは加齢が原因になるほか、カフェインの摂取、寝る前の飲酒や喫煙などの生活習慣が影響する場合もあります。睡眠障害の治療は種類によって異なり、薬物療法や人工呼吸器の使用、生活習慣の指導などさまざまです。睡眠障害は大まかに6つの種類に分けることができます。①不眠症……眠れないことで日常生活に支障が出る②睡眠関連呼吸障害……眠っている間に呼吸に異常が出る③睡眠関連運動障害……眠っている間やその前後で体の一部が勝手に動いたり(付随運動)、異常な感覚が出たりする④概日リズム睡眠-覚醒障害……体内時計のはたらきがうまくいかなくなることで、望ましいタイミングで眠ったり起きたりできなくなる⑤中枢性過眠症……夜間に十分に眠ったのにもかかわらず、昼間に眠くなり居眠りをしてしまう⑥睡眠時付随症……眠っているのにもかかわらず、異常な行動をする
睡眠障害の原因は多岐にわたり、生活リズムの乱れやストレス、睡眠に好ましくない寝室環境、睡眠前のカフェイン摂取や喫煙などの生活面に原因がある場合も多いですが、何らか病気によって睡眠障害が引き起こされることもあります。不眠症の原因には、①精神疾患:不安症(不安障害)、うつ病、統合失調症など②身体疾患:呼吸器疾患(咳や発作)、高血圧、心臓病(胸苦しさ)、腎臓病、糖尿病、前立腺肥大症(頻尿)、皮膚病やアレルギー疾患(かゆみ)、関節リウマチ(痛み)、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群など③治療薬:降圧剤、甲状腺製剤、抗がん剤など④睡眠関連呼吸障害:肥満や扁桃や舌が大きい⑤睡眠関連運動障害:鉄不足をはじめ、腎不全の方や人工透析中の方、妊娠中の方に合併することが多いといわれています。⑥概日リズム睡眠-覚醒障害:体内時計と外の時間との周期のズレが生じることが原因です。これは主に光が関係するとされ、体内時計を早めるのは朝の光、逆に遅くさせるのは夕方の光だといわれています。このほかにも、食事や運動、仕事なども影響して体内時計にズレが生じるとされています。⑦中枢性過眠症:中枢神経のはたらきに異常が生じることが原因です。たとえば、中枢性過眠症の1つであるナルコレプシーは覚醒状態を維持するのに必要なオレキシンという神経ペプチドを作り出す細胞の変性・脱落が原因と考えられています。⑧睡眠時随伴症:心的外傷後ストレス障害(PTSD)、うつ病、パーキンソン病やレビー小体病、多系統萎縮症などの中枢神経疾患が関係する場合や、睡眠薬や抗うつ薬の副作用としてみられる場合もあります。睡眠障害は種類によって症状が異なります。以下では代表的な睡眠障害の症状を説明します。不眠症では、寝つきが悪い(入眠障害)、途中で何度も目覚める(中途覚醒)、早く目覚めてしまう(早朝覚醒)、熟睡感が得られない(熟眠障害)がみられ、通常はこれらの症状がいくつか合わさって起こります。
また、不眠の状態が続くと、体のだるさ、頭重、めまい、食欲不振、意欲や集中力の低下、抑うつなど、さまざまな不調が日中に現れるようになります。睡眠関連呼吸障害の多くはいびきをかくことで知られていますが、自覚症状に乏しいことが特徴です。そのほかにも不眠や起きた時の頭痛、昼間の眠気などの症状があります。また、高血圧や脳卒中、狭心症などの循環器系の病気を合併するリスクが高まることが分かっています。睡眠中に勝手に手足が動いたり、睡眠前など安静にしている際に手足がムズムズしたり、痛い、かゆいといった感覚があり手足を動かしたいという衝動にかられることが特徴です。このような症状によって十分な睡眠が取れず、不眠や昼間の過眠が現れます。このほか、歯ぎしりや、こむら返り(ふくらはぎがつること)などの症状も含まれます。体内時計のズレによって、望ましい時間帯に睡眠し、起床することができなくなります。通常の時刻に合わせて無理に起床すると、眠気や頭痛、倦怠感や食欲不振などが現れることもあります。過剰な眠気によって集中力や判断力が低下し、勉強や仕事の能率が落ちるほか、居眠り運転事故、転落、転倒などの事故につながりやすくなります。悪夢、寝言、途中で起きて無意識の状態で歩き回る(睡眠時遊行症)、激しい叫び声をあげたりして飛び起きる(夜驚症)、睡眠中に夢体験と同様の行動を取る(レム睡眠行動障害)、おねしょ(夜尿症)、金縛り(睡眠麻痺)などによって睡眠が妨げられたり、睡眠の質が低下したりします。睡眠障害の診断は、睡眠の状態や生活習慣などについての詳細な問診が中心となります。必要に応じて睡眠日誌を書いてもらったり、アクチグラフという時計型の加速度センサーをつけたりして、睡眠の状態を把握します。睡眠関連呼吸障害では、簡易型の呼吸のモニターを用いてスクリーニング検査を行います。詳しく調べるために終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)や、反復睡眠潜時測定検査(MSLT検査)などが行われることもあります。背景に身体疾患や精神疾患があると考えられる場合には、その病気に対する検査も行われます。不眠症では睡眠薬に加えて精神安定剤や抗うつ薬、過眠症には眠気を覚ます精神刺激薬、睡眠時随伴症に対してレム睡眠を減らす薬やレム睡眠中の筋肉の緊張を和らげる薬が用いられることもあります。背景に病気がある場合にはその病気に対する治療も必要です。睡眠時無呼吸症候群では持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)、マウスピース療法、手術などが行われる場合があります。特に不眠症と概日リズム睡眠-覚醒障害は生活習慣との関連が強いため、以下のような生活上の工夫だけでも解消することがあります。就寝・起床時間を一定にし、起床後に太陽の光を浴びる、寝る前にリラックスできる時間を作る、寝る前のパソコン・スマートフォンの使用を控える、寝る前のカフェイン、たばこを控える、お酒は少量にして寝る3時間前に終える、適度に運動をする、ストレスをためないようにする、眠りやすい快適な寝室にする などです。
過眠症においても規則正しい生活を送り、夜間に十分な睡眠を取ることが大切です。睡眠障害の背景に病気があることも珍しくなく、原因疾患の中には生活習慣が深く関与しているものもあるため、生活習慣を改善することで睡眠障害だけでなく、さまざまな病気の予防にもつながります。原因疾患と関わりが深い生活習慣として、乱れた食生活(食べすぎ・偏った食事・過度の飲酒)、不規則な生活、肥満、運動不足、ストレス、喫煙などが挙げられます。原因疾患の発症予防のためにも生活習慣の見直しを図りましょう。
家族以外との人間関係がなく、社会参加をしていない状態を指します。必ずしも家に閉じこもっているわけではなく、外出をするような方でも家族以外の方との親密な対人関係がない状態は引きこもりに含まれます。不登校をきっかけとして、ひきこもりになる方もいますし、退職をきっかけとしてひきこもりの状態に陥ることもあります。どなたであってもひきこもりの状態になる危険性があり、大きな問題のない一般的な家庭でも起きてしまいます。ひきこもりになってしまうと、社会的な適応度が著しく低下します。さらに、長期化するとともに、精神症状や二次的な問題行動を引き起こしてしまう可能性があり、一生を棒に振りかねない状況におちいる場合すら珍しくありません。正確な情報に基づいて注意喚起を行い、抜け出したいと望む方には適切な支援がなされるように窓口を整備し、正しい介入を行うことが重要です。ひきこもりのきっかけとして大きいのは「不登校」と「退職」です。学生時代に不登校となり、そのまま卒業や退学になってひきこもりになってしまうパターンが多いことが知られています。また近年増加傾向にあるひきこもり状態は、会社を退職してから生じるものです。ひきこもりの原因として、生物学的脆弱性(ストレスなどに弱い性質)やトラウマとの関連については指摘されていません。また、遺伝との関連についても指摘されていません。ただ、性格的に内向的・非社交的な場合にはひきこもりになりやすい傾向があります。しかし、それ以外の方がひきこもりにならないかというとそういうわけでもなく、誰でもひきこもりになりえることが知られています。ひきこもりとは、社会との密接な関係性がなくなっている状態を指します。そのため初期の段階では家族以外の方と密接に関わらない状態で認識されますが、ひきこもり状態が長期化すると、周囲からの批判や自責の念によって、ひきこもっている本人に非常に大きなストレスがかかります。そうしたストレスや孤立状況(それ自体が病態形成的に作用します)に対する反応として、さまざまな精神症状が生じます。ひきこもりでは、高頻度に対人恐怖を認めます。他者によくない印象を与えるのではないか、という葛藤が強い不安をもたらします。その延長線上で、自己臭(自分の体から臭いが出ていて人から避けられる)、醜形恐怖(自分の顔や体がみにくいので人から避けられる)、さらに被害関係妄想(他者に悪く思われているに違いないという確信)や被注察感(周囲に見られている)、などの症状が出現することがあります。強迫観念(頭からある考えが離れない状態)や強迫行為(強迫観念から生まれた不安にかきたてられて行う行為)もよく起こる症状の一つです。その他、抑うつ症状や不眠、自殺念慮、摂食障害、心身症状(心が原因となって身体の不調が現れる症状)、心気症状(病気にかかっていると思い込むような症状)などが起きることがあります。また、家庭内暴力も多く見られ、ときに刑事事件に発展する場合もあります。ひきこもりを引き起こす原因となった精神疾患が隠れているような場合があります。たとえば、統合失調症や発達障害がひきこもりの裏に隠れている可能性があるため、注意してみていく必要があります。精神疾患がある場合には、原疾患、つまりひきこもりの根本にあるそれらの病気を診断し、それに対して治療をすることが望ましいです。ひきこもりはどんな方でも発症する可能性があると考えられており、未然に発症を予防することは現時点(2017年時点)では難しいと考えられています。そのため、ひきこもり状態になってから何らかの介入を行う、ということが一般的になります。ただし、医療の介入を必要とするかどうかは、本人や家族がひきこもりに対してどう思っているのか、が重要になります。本人がその状態に自足していて一人で充実した活動をしていたり、順調に何らかの成果を出していたりする場合に医療の介入は必ずしも必要ありません。本人がひきこもりをやめたいのにやめられない、周囲に対しても問題を及ぼしている状態では、何かしらの介入が求められます。ひきこもり対応の基本は、「ひきこもった原因を探すこと」ではありません。「何が抜け出すことを阻害しているか」を理解し、阻害要因をひとつひとつ取り除いていくことです。大きな阻害要因のひとつが、家族の誤った対応であることが少なくありません。ひきこもりの治療的支援は段階的になされます。(1)家族相談、(2)個人療法、(3)集団適応支援です。家族相談で重要なことは、本人がもう一度他者と触れ合うことができるように家族が協力することです。
生活リズム、食生活、運動を基本に心と体の調和を整えていきます。脳の反応穴、身体の症状などから最適な漢方、食養生やサプリ、小児鍼やマッサージを選択します。
・抑肝散加陳皮半夏(釣藤鈎・柴胡・当帰・川芎・白朮・茯苓・甘草・陳皮・半夏)『本朝経験方』
神経過敏に使われます。
・桃核承気湯(桃仁・大黄・甘草・芒硝・桂枝)『傷寒論』
体力があり、のぼせ、不安、興奮などのときに使われます。
・柴胡桂枝湯(柴胡・黄芩・半夏・人参・芍薬・生姜・大棗・甘草・桂枝)『傷寒論』
軽い腹痛などがある時に使われます。
・柴胡加竜骨牡蠣湯(桂枝・茯苓・牡蛎・竜骨・柴胡・黄芩・人参・半夏・生姜・大棗・大黄)『傷寒論』
心悸亢進、不眠、憂鬱感、神経過敏、集中力低下などに使われます。
・桂枝加竜骨牡蛎湯(桂枝・芍薬・生姜・甘草・大棗・竜骨・牡蛎)『金匱要略』
・補中益気湯(黄耆・甘草・人参・升麻・柴胡・陳皮・当帰・白朮・生姜・大棗)『内外傷弁惑論』
・加減逍遥散(当帰・芍薬・白朮・茯苓・柴胡・甘草・胡黄連・麦門冬・黄芩・地骨皮・秦艽・木通・車前子・燈心草)『寿世保元』
精神不安、憂鬱などのときに使われます。
など(薬局製剤以外も含む)
乳幼児期に発症するタイプのけいれんの1つです。通常、生後6か月から5歳くらいまでのお子さんに見られるけいれんであり、発熱に伴って起こるものです。日本では10人に1人ほどの方が経験するといわれているありふれたもので、成長発達に問題がないお子さんでもしばしば見られるものです。1回の経験のみの場合もあれば、発熱のたびに起こることもあります。通常、年齢を重ねるにつれて、熱性けいれんを起こすことは少なくなっていきますが、5歳を過ぎても発熱時にけいれんが見られることもあります。一方、発熱がなくてもけいれんが起こるようなことがある場合は、てんかんなど別の原因があると想定されます。熱性けいれんは、発熱を誘発因子として発症するけいれんです。熱性けいれんを起こす年齢層の子どもは、ウイルスや細菌などによる感染症に罹患することが多いため、しばしば発熱する機会があります。熱性けいれんの原因は、現在まで完全には明らかになっていません。しかし、発熱に関連して神経ネットワークの制御が取れなくなることにより、けいれんが起こると推定されています。また、親や兄弟に熱性けいれんの経験があると熱性けいれんを発症する可能性が高まるといわれており、遺伝的な因子が関与しているとも推定されています。38℃以上の高熱時で、通常は熱が出始めてから24時間以内にけいれんが生じることが多く、手足のけいれん・意識消失・顔色不良などが見られます。この間、周囲に対して反応はなく、2〜3分ほどの経過で自然にけいれんは治まります。けいれんが治まった後は、多くの患者さんがしばらく寝てしまいます。典型的な(よくある一般的な)熱性けいれんの特徴は以下のとおりです。ただし、これらのような特徴をもたないタイプの熱性けいれんもあるため、どのようなタイプのけいれんであるかをしっかりと観察することが重要です。
典型的な熱性けいれんの場合、基本的には脳に対してダメージが残ることはありません。そのため、けいれんを起こしたからといって神経学的な後遺症を残すことはないと考えられます。しかし、熱性けいれん以外にも“発熱”と“けいれん”を主要症状とする病気は数多くあるため注意が必要です。熱性けいれんを診断するためには、発熱してからけいれんが出現したタイミングや、けいれんの形を正確に評価することが重要です。また、周産期の情報、成長発達歴、家族歴なども同時に評価します。最終的に典型的な熱性けいれんと判断される場合には、必ずしも検査をするとは限りません。しかし、経過から熱性けいれん以外の病気が疑われる場合には、追加の検査が検討されます。たとえば、髄膜炎や脳炎・急性脳症、代謝異常症などが考えられる場合には、血液検査(炎症反応、電解質や血糖値など)、髄液検査、頭部CTやMRIなどの画像検査を行います。また、けいれんが起こり始めた当初は38℃以上の高熱を伴っていても、経過を追うごとに熱がなくてもけいれんを起こすようになった場合、てんかんの検査が必要です。子どもが目の前でけいれんしている状況では、落ち着いて対応することは難しいものですが、けがをしないよう周辺の環境に注意し、ベッドや床などに寝かせてあげましょう。また、けいれん中に嘔吐をすると窒息する恐れがあるため、吐物を吸い込まないように、体を横に向けた姿勢にさせるなどの対応が必要です。その際は、顔のみでなく、体全体を横向きにしましょう。なお、けいれん中に体を押さえつけたり、口の中に手や物を入れたりすることは、かえって悪影響であるため控えましょう。発熱時に出現したけいれんが、熱性けいれんかどうかを判断するためには、どのような形のけいれんであったのか、落ち着いて様子を観察することが重要です。携帯電話の録画機能などを利用してけいれん時の様子を収録すれば、病院で経過を説明する際に役立ちますが、どのような形であったかをきちんと説明できるのであれば、必ずしも撮影する必要はありません。熱性けいれんで見られるけいれんは、多くの場合数分以内に治まります。けいれんが治まった場合も念のため医師の診察を受けて、熱性けいれん以外のけいれんを起こす病気がないかどうかを判断してもらってください。5~10分以上けいれんが持続する場合には、けいれんを止めるための薬剤を使用しないと止まらないこともあるため、救急車を呼ぶことも検討します。けいれんが止まった後には追加の治療は通常は必要ありません。しかし、別の病気が原因でけいれんを起こすこともあるため、注意深く経過を見ることは必要です。発熱のたびに熱性けいれんを繰り返す場合でも、典型的な短い熱性けいれんの場合は、現在はけいれんを予防する薬を使わないことが多くなっています。ただし、典型的な熱性けいれんでない場合(たとえば、けいれんが長い、左右対称でない、24時間以内に2回以上けいれんする、発達の遅れがある、家族歴がある、1歳未満、発熱から1時間以内、38℃未満の場合)には、発熱時のけいれん予防薬の使用が検討されます。
風邪をひいて高熱が続いた場合、神経がダメージ受けることで発症します。回路が焼き切れるイメージですね。なるべく高熱が続かないように熱を下げてあげる必要があります。またウイルスを叩くために熱が上がるのでウイルスを叩きやすいように免疫をあげる必要もあります。漢方では牛黄、石膏、羚羊角などのはいったものを使います。発熱の反応穴、風邪の反応穴から最適な漢方、食養生やサプリを選択して改善していきます。
・白虎加人参湯(知母・粳米・石膏・甘草・人参)『傷寒論』
高熱が持続し、発汗が多いと口渇が激しく、少量が少ない時に使われます。
・葛根湯(葛根・麻黄・桂枝・芍薬・甘草・生姜・大棗)『傷寒論』
・小柴胡湯(大黄・厚朴・枳実)『傷寒論』
・柴胡桂枝湯(桂枝・黄芩・人参・甘草・半夏・芍薬・大棗・生姜・柴胡)『傷寒論』
・大承気湯(大黄・厚朴・枳実・芒硝)『傷寒論』
など(薬局製剤以外も含む)
遺伝学的な因子や環境因子などが複雑に関与していると推定されていますが、原因が完全に解明されているわけではありません。また、病気の引き金となるウイルスや細菌など環境因子も発症に関与していることが推定されています。しかし、発症の原因となる単一のウイルスや細菌が特定されているわけではありません。川崎病で見られる症状は、そのまま診断の参考にもなります。
・発熱
・両側眼球結膜の充血
・口唇の赤み・いちご舌(舌にいちごのようなツブツブができる)、咽頭の発赤
・発疹(形状や大きさ、場所が定まらない赤味を帯びた発疹、BCG接種痕の発赤)
・四肢の変化(手足が紅くなりパンパンに腫れる、指先から膜様に皮がめくれる)
・首のリンパ節腫脹
これら6つのうち5つ以上当てはまる際に、川崎病と診断されます。ただし、実際にはこれらの症状がそろわないことも少なくないため、診断が難しいケースもあります。また、心臓を栄養する冠動脈という血管に変化が生じることもあります。最終的には冠動脈瘤と呼ばれる心臓の合併症を起こすことがあるため、慎重に症状を見極めつつ診断し、早期に治療をおこなうことが求められます。川﨑病は、原因が完全に解明されているわけではないため、特定の検査項目によって診断されることはありません。臨床の経過からみられる症状をもとにして診断されます。また、いかに心臓の合併症を残さないかが重要であるため、定期的に心エコー検査がおこなわれます。心エコー検査で冠動脈の大きな変化が確認できる場合には、心臓カテーテル検査などでさらに詳しく調べる場合があります。心臓に対しての合併症(特に冠動脈瘤)を残さないことを目的として治療をおこないます。国際的に広く行われている標準治療は、免疫グロブリンを大量に静脈から点滴投与する“大量免疫グロブリン静注療法”と呼ばれるものです。こうした治療に加えて、血栓(血の塊)ができるのを防いだり、血管の炎症を抑えたりする薬(アスピリン)の内服も同時に行います。日本では、重症の川崎病には病初期から炎症を抑える作用をもつステロイドまたはシクロスポリンを免疫グロブリン静注療法と併用することも行われるようになりました。こうした標準治療に反応がなかった場合は、免疫グロブリンの再投与、インフリキシマブ、シクロスポリン、血漿交換などが選択肢になりえます。どの方法を選択するかは、病状や副作用などを加味しながら決定されます。急性期の治療が奏功せずに冠動脈瘤の形成を残した場合には、抗血栓療法が必要となります。
乳幼児を中心に発症し、全身の血管に炎症が起きる川崎病の患者数が、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)以降、3分の2に激減したことがNPO法人日本川崎病研究センターの調査で判明した。川崎病は1967年に故川崎富作氏が報告し、いまだ原因が分からない。患者数の変化から、病気の原因を解明する新たな切り口につなげようと、専門家が調査を進めている(毎日新聞)。発症の原因が菌やウイルスであることがわかります。
ウイルスや菌の反応穴、各症状から漢方、食養生やサプリを選択していきます。
・黄連解毒湯(黄連・黄芩・黄柏・山梔子)『外台秘要』
発熱、発疹、結膜充血、不眠などに使われます。
・温清飲(当帰・川芎・芍薬・地黄・黄連・黄芩・黄柏・山梔子)『万病回春』
黄連解毒湯と同様に使われます。
・五苓散(猪苓・沢瀉・白朮・茯苓・桂枝)『傷寒論』
むくみに使われます。
・柴胡桂枝湯(桂枝・黄芩・人参・甘草・半夏・芍薬・大棗・生姜・柴胡)『傷寒論』
胸脇苦満、食欲不振に使われます。
・補中益気湯(黄耆・甘草・人参・升麻・柴胡・陳皮・当帰・白朮・生姜・大棗)『内外傷弁惑論』
体力低下、盗汗、食欲不振に使われます。
・柴葛解肌湯(柴胡・葛根・甘草・黄芩・芍薬・姜活・白芷・桔梗・生姜・大棗・石膏)『傷寒六書』
など(薬局製剤以外も含む)