日中頻尿・夜間頻尿
日中頻尿
「尿が近い、尿の回数が多い」という症状を頻尿といいます。一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。しかし、1日の排尿回数は人によって様々ですので、一概に1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえず、8回以下の排尿回数でも自分自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿といえます。 頻尿の原因は様々ですが、①過活動膀胱 、②残尿(排尿後にも膀胱の中に尿が残ること) 、③多尿(尿量が多いこと) 、④尿路感染・炎症 、⑤腫瘍 、⑥心因性 に分けることができます。
過活動膀胱は膀胱に尿が十分に溜まっていないのに、膀胱が自分の意思とは関係なく勝手に収縮するという病気で、急に尿がしたくなって我慢ができず(尿意切迫感)、トイレに何回も行くようになります。過活動膀胱は日本で1000万人以上の男女が罹患する頻度の多い病気です。脳卒中、パーキンソン病などの脳や脊髄の病気のために、膀胱のコントロールが効かなくなる、前立腺肥大症による排尿障害のために膀胱が過敏になる、などの原因で発生しますが、加齢による老化現象として起こったり、原因が不明(明らかな基礎疾患がない)であったりすることも少なくありません。また、尿が間に合わずにもれてしまうこともあります(切迫性尿失禁)。1回の排尿量は少なく、何回もトイレに行くようになります。 残尿とは、排尿後も膀胱内に尿が残る状態をいいます。前立腺肥大症などによる排尿障害(尿排出障害)が進行すると残尿が発生します。また、糖尿病、腰部椎間板ヘルニア、子宮がん・直腸がんの手術などで、膀胱を収縮させる神経が障害されると、膀胱がうまく収縮できなくなって排尿障害(尿排出障害)を引き起こし残尿が発生 します。膀胱内に残尿があると、結果的に尿を溜められる膀胱のスペースが減少するために、1回の排尿量は少なく、何回もトイレに行くようになります。 多尿とは、1日の尿量が著しく増えた状態 をいいます。膀胱や尿道に問題がなくても、糖尿病などの内分泌疾患、水分の多量摂取、薬剤(利尿剤)による尿量の増加が頻尿の原因 となります。この場合には、1回の排尿量は正常(150~200ml以上) であるにも関わらず、何回もトイレに行くことになります。膀胱炎や前立腺炎などの尿路感染が起こると、膀胱の知覚神経が刺激されて頻尿になります。 間質性膀胱炎は原因不明で、膀胱に慢性の炎症を起こす病気 ですが、長期間続く頻尿、膀胱充満時の下腹痛が特徴的 です。 膀胱がんの重要な症状は血尿 ですが、まれに膀胱がんによる膀胱刺激症状として頻尿がみられることがあります。 心因性の頻尿は、膀胱・尿道の病気もなく、また尿量も問題ないにも関わらず、トイレのことが気になって何回もトイレに行ってしまう状態です。心因性なので、夜寝てしまえば排尿のことを気にすることはないので、通常夜間の頻尿はないことが多く、また朝起床時の排尿量は正常です。
夜間頻尿
夜間、排尿のために1回以上起きなければならない症状を夜間頻尿といいます。 加齢とともに頻度が高くなります。夜間頻尿は、日常⽣活において支障度の高い(困る)症状です。夜間頻尿の原因は、大きく分けて1)多尿・夜間多尿 、2)膀胱容量の減少 、3)睡眠障害 に分けられます。これらの3つの原因によって治療法が異なるので夜間頻尿の原因をまずはっきりさせることがとても重要です。尿量が多いため夜間頻尿がおきることがあります。特に内科の病気が隠れている場合は、その病気に対する治療が優先されるため、注意が必要です。多尿 による夜間頻尿は1日24時間の尿量が多くなるために、夜間トイレに何度も起きるものです。1日の尿量が40ml/kg(体重)を超える場合(例えば60kgの体重の人は40ml/kg x 60kg =2,400ml)がこれに当たります。水分の過剰摂取、尿量を増加させる薬剤を内服しているため、糖尿病などの内科の病気によるものがあります。夜間多尿 は、夜間のみ尿量が多くなり、夜間トイレに何度も起きるものです。一つの目安として、65歳以上の方では、24時間の尿量に対する夜間尿量の割合が33%を超える場合は、夜間頻尿と考えられます。寝る前の水分の過剰摂取、薬剤性のもの、ホルモンバランスの乱れ、高血圧や心不全、腎機能障害などの内科の病気によるもの、睡眠時無呼吸症候群(睡眠時に呼吸が一時的に止まる病気で、いびきをかく人によくみられます)があります。膀胱容量の減少は 、少量の尿しか膀胱に貯められなくなるもので、膀胱が過敏になるために起こります。一般的には、昼にも頻尿になることが多いです。過活動膀胱 は膀胱に尿が少量しか溜まっていないのにも関わらず尿意を感じてしまったり、膀胱が勝手に収縮してしまう病気で、トイレに急いで駆け込む症状(尿意切迫感)があるものです。脳卒中、パーキンソン病などの脳や脊髄の病気で引き起こされる場合もあります。前立腺肥大症 は男性特有の疾患で、前立腺が大きくなることで排尿がしにくくなり、結果として膀胱が過敏になることがあります。間質性膀胱炎や骨盤臓器脱 などで夜間頻尿になることがあります。睡眠障害 は眠りが浅くてすぐ目が覚めてしまうために、目が覚めるごとに気になってトイレに行くものです。以上のように、夜間頻尿の原因は様々ですので、適切な対処をするためには原因を明らかにすることが必要です。夜間の排尿の際に、毎回十分な尿量を排尿する場合(おおよその目安として200-300ml )は多尿もしくは夜間多尿による夜間頻尿 、十分な尿量を排尿しない場合(おおよその目安として100ml以下)は膀胱容量の減少による夜間頻尿 と考えられます。排尿習慣を知るために、排尿日誌を用いて、ご自身でも正確にチェックすることが可能です。朝起きてから翌日の朝まで、排尿した時刻とメモリ付コップなどで測定した排尿量を日記のように記録するものです。1回の排尿量(膀胱に溜めることができる膀胱容量)と排尿回数を知ることができ、おおよその原因を知ることができます。
漢方と鍼灸
東洋医学 ではこれ以外に冷えによる頻尿があります。原因をしっかり押さえて取り組みます。腎臓、膀胱、各疾患、自律神経から波長を経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択していきます。
【循環器】の症状でお悩みの方に
「もしも、親や身近な人、あるいは自分自身が【循環器】の病気 になったらどうしよう…」そんな不安を抱いたことはありませんか。 身近な症状として高血圧 、低血圧 、狭心症 などの増加が問題となっています。年を重ねることで、動脈硬化症 、動脈瘤 、心筋梗塞 なの方が増えています。成人・高齢化社会においても、消化器の健康は非常に重要です。
当院の【循環器】の病気 へのこだわりは漢方薬の選薬 、鍼灸の施術 と食養生 を大切にしていることです。どこに行っても良くならなかった方の最後の砦になりたい、そんな気持ちでアドバイスさせていただきます。
高血圧 、低血圧 、狭心症 、心臓神経症 、動脈硬化症 、下肢静脈瘤 、血栓性静脈炎 、動脈瘤 、心筋梗塞 、心房細動・心房粗動 、心臓弁膜症 、肥大型心筋症 、拡張型心筋症 、心房中隔欠損症・心室中隔欠損症 、頻脈
自分自身や家族・同僚、友人など周りの人について「循環器」と思われる症状に気づいたら一人で悩まず、不二薬局 にご相談ください。
■漢方の不二薬局、はりきゅう治療院 藤巻一心堂へのアクセスはこちら
■遠方の方は、オンライン(電話) でご相談いただけます。
心房中隔欠損症・心室中隔欠損症
心房中隔欠損症
心房中隔欠損症(Atrial septal defect :ASD)とは、心房中隔(右心房と左心房を2つの空間に分けている壁)に穴が開いている状態 を指します。心臓は、右心房、右心室、左心房、左心室の4つの部屋から構成されています。右心房と左心房は、それぞれ全身と肺からの血液が戻ってくる部屋です。この両者の部屋は心房中隔と呼ばれる壁により隔てられています。心房中隔欠損症は、先天性心疾患(産まれつきの心臓の病気の総称)の1つ であり、その中でも一定の割合を占めています。また、心房中隔欠損症は女児に多い ことが知られています。先天性心疾患ではあるものの、無症状であることが多いため、新生児や乳児期に発見されることは少なく、就学時検診やそのほかの理由で小児科を受診した際などに発見されることが多いです。大きな穴では自然閉鎖は期待できず 、年齢を経てから心不全による症状が徐々に現れることもあります。心臓や肺への負担状況を判断しながら、治療が行われる病気です。胎児期、左右の心房を隔てる心房中隔には、卵円孔と呼ばれる生理的な穴 が存在しています。胎児は胎盤を介して酸素を取り入れるため、肺で酸素を取り入れる必要がありません。そのため、胎児の右心房に返ってきた血液は肺へ流れることは少なく、卵円孔を介して左心房へと移動します。出生後、赤ちゃんは自分自身の肺で酸素を取り込まなければならなくなるため、右心房に帰ってきた血液が肺に流れるようになり、卵円孔は不要になります。そのため生後、卵円孔は自然閉鎖 します。心房中隔欠損の多くは卵円孔の部位に認めますが、タイプによって穴が生じる場所は異なります。それぞれのタイプに応じて、症状の現れ方や自然閉鎖するかどうかの傾向、治療法も異なってきます。原因として特定の遺伝子異常は分かっておらず、複数の遺伝的要因 や環境的要因 が考えらえています。また染色体異常 や胎児期における風疹による感染 、母体のアルコールの過剰摂取 なども心房中隔欠損症の発症に関与するリスク因子であると考えられています。お子さんに症状がない場合でも、聴診所見から心房中隔欠損の疑いを指摘されることがあります。胸部X線、心電図、心エコー検査をもとに診断されます。心房中隔欠損が大きく、心臓や肺に負担が大きい場合には、治療が必要 です。また、心臓にほかの先天性心疾患を伴うことがあります。そのため、治療方針の決定や合併症の判断をより正確にするために、心臓カテーテル検査を行うこともあります。(手術や内服薬の処方など)を行うかについては、心房中隔欠損に伴う症状や合併心疾患の有無などによって判断します。心房中隔欠損が小さく、合併する心疾患もないお子さんの場合は、無治療 で経過観察します。一方、欠損が大きく、心不全症状 が現れた場合には、利尿剤などで心不全症状のコントロールを行い、次に述べる閉鎖術を検討します。また、不整脈 が見られる場合には、抗不整脈薬を用いることも検討されます。心房中隔欠損症は、心室中隔欠損症と比べて自然閉鎖は期待しにくい病気 です。そのため、経過を見ながら、心房中隔欠損の閉鎖術を検討します。閉鎖術には大きく2つの方法があります。1つはカテーテルにより閉鎖する方法(カテーテルインターベンション)、もう1つは心臓の穴を直接閉じる方法(パッチ閉鎖や直接縫合など)です。カテーテルインターベンションのメリットは、胸にメスを入れる必要がなく、太ももの血管から穴を防ぐ栓を挿入して閉鎖する方法であり、侵襲性が低い点です。しかし、心房中隔欠損の位置や大きさによっては適応にならない場合もあります。穴の位置やそのほかの合併症(たとえば弁の逆流)の関係から、手術が選択されることもあります。
心室中隔欠損症
心室中隔欠損症は、心臓の左右下部に存在する心室を隔てる壁(心室中隔)に穴 が開いている病気です。穴が開く位置により模様部欠損型や筋性部欠損型、流入部型、流出部型などに分けられ、このうち模様部欠損型がもっとも多く認められます。心室中隔欠損症は先天性の病気 であり、約1,000人に3人の割合で確認されます。小児の先天性疾患としてはもっとも多い病気とされ、全体の約20%を占めます。しかし、小児で発見された場合、その約半数は出生後1年以内に心室中隔の穴が自然に閉じる といわれています。一方、成人で発見される先天性疾患全体の約15%を占めており、比較的発症頻度の高い先天性疾患であるといわれています。心室中隔欠損症は、先天的な異常が原因であるといわれています。心室中隔は通常妊娠4週から8週頃に形成 されますが、何らかの異常により正常に形成されず、穴が残ることにより発症するとされています。心室中隔欠損症では、“肺高血圧症 ”や“心拡大 ”、“アイゼンメンジャー症候群 ”などをきたし、さまざまな症状を認めます。本来、心臓はポンプのようなはたらきをし、全身に血液を循環させる役割があります。しかし、心室中隔欠損症の場合には、心室中隔に穴が空き左心室と右心室がつながることで、本来直接血液が流れ込むことがない左心室から右心室へ血流が生じます。大動脈へ送られる体に必要な分の血液に加えて、心室中隔を通して左心室から右心室へ血液が送られるようになるため、通常の心臓としての機能に加えて余分な血液を送る負荷が心臓にかかる ようになり、その負荷に対応すべく左心房と左心室は本来よりも大きくなり、心拡大を起こすことがあります。加えて、通常より多くの血液が肺へと送られるため肺の血管の圧が上昇し、肺高血圧症を引き起こすこともあります。 穴の大きさや場所によって異なりますが、症状の程度はさまざまで、中には命に関わるケースがあります。軽度の場合には無症状のこともありますが、中等大の穴が開いている場合には生後1〜2か月程度から呼吸や脈拍が速くなったり、授乳が困難だったりするケースがあるほか、手足の冷感や寝汗などの症状を認めることがあります。重症の場合には、肺高血圧の状態をきたした結果、手足や唇などが青紫色になるチアノーゼを生じることもあります。さらに肺高血圧症が重症化すると、チアノーゼに加え胸の痛みや疲れやすさ、失神などを生じることもあります(アイゼンメンジャー症候群)。 このほか、症状の程度にかかわらず“感染性心内膜炎 ”を引き起こすことがあります。これは心室中隔欠損症によって血流が乱れ、心臓の壁を傷付けることで細菌が付着しやすくなる ためです。それらの細菌は、歯科治療や外科的処置などによって体内に侵入 し、感染性心内膜炎を発症する原因になることがあります。心室中隔欠損症は、新生児検診や乳児検診で発見されることがあります。検診で心臓の雑音が聴取されるなどの異常がある場合には、心電図や胸部X線検査、心エコー検査などを行い診断します。心室中隔欠損症の検査所見では、心電図で心室の肥大 が確認されるほか、胸部X線検査では心拡大 や肺血管陰影の増強 などが確認されます。しかし、軽症の場合にはこのような検査を行っても異常を示さないケースもあります。いずれも心エコー検査で穴の大きさ や部位 、心室の圧 、血流 などを確認することで診断されます。すでに心臓に負荷がかかっている場合には、心不全症状の改善 を目的として利尿剤等を用いた薬物療法が行われます。薬物療法によって改善がみられる場合には、時期をみて心臓カテーテル検査を行い、2歳頃までに手術が行われます。一方、薬物療法を行っても呼吸症状が改善しない場合や症状の進行が疑われる場合には、早期に手術が行われることもあります。軽症の場合には薬物療法や手術をせず経過観察 を行うこともありますが、この場合でも歯科治療や何らかの外科的処置を受ける際には感染性心内膜炎の予防のために抗生剤の内服 を検討する必要があります。心室中隔の欠損部にパッチを当て、穴をふさぐ手術が行われます。手術では心臓を一時的に止めて治療を行うため、心臓の機能を代わって担う人工心肺という装置を用いて全身麻酔下にて行います。人工心肺が使用できない場合や穴をふさぐことが困難な場合には、肺に流れる血液量を制限する肺動脈絞扼術という手術を行うこともあります。海外では、手術ではなくカテーテルを用いて穴を塞ぐ治療を行うこともあり、将来的に日本でも可能になる可能性があります。心室中隔欠損症は先天性疾患であるため、予防することは困難 です。しかし、小児発症の多くは出生後の検診で発見されるため、定期的に検診を受けることが早期発見につながります。また、小児で重症の場合には呼吸の荒さや授乳量の低下、体重減少などの異常から発見される場合があり、成人の場合にも呼吸困難やむくみ、原因不明の発熱がきっかけで診断に至るケースもあります。 そのため、何らかの異常に気付いたら早めに医療機関の受診を検討するとよいでしょう。
漢方と鍼灸
東洋医学 の神髄は自然治癒力です。西洋医学では無理と言われてもびっくりすることが起こることがあります。漢方薬 が治したのではなく、その人に眠る自然治癒力に働きかけたからです。必ずと断言はできませんが試してみる価値はあります。その方の自然治癒力を高めれば穴が塞がる可能性はあります。特にお子さんは陽の塊です。全身生きようとする力が一番強いです。塞がらない場合、今の症状(肺高血圧、不整脈、心不全など)を軽くすることを考えましょう。また抗生物質と漢方 の抗菌作用のものとの併用もできます。漢方 は体全体を丈夫にできる力があります。木をみて森もみよ 心臓をみつつ全体もみよでしょうか。
拡張型心筋症
拡張型心筋症とは、心臓が通常よりも大きくなってしまい、血液を適切に全身に送ることができなくなってしまう病気です。発症すると、少しの運動での疲れ・手足の冷え・むくみ などを自覚するようになり、重症になると日常生活を送ることもままならなくなります。拡張型心筋症は遺伝子異常に関連したものや、ウイルス疾患に関連したものなどさまざまです。同じ拡張型心筋症であっても原因や病気の進行度は異なり、治療方法もそれに伴って変わります。心臓移植 といった大きな治療を要することもあれば、内服薬 やペースメーカー の使用などでコントロールすることが可能な場合もあります。拡張型心筋症の原因は、分かっていない部分が多々 あります。現時点では、遺伝子の異常・ウイルス感染・自己免疫性疾患 などが関与していると考えられています。特に、小児期に発症する拡張型心筋症は、遺伝子の異常が原因となっているケースが多い と考えられており、一般的に予後は不良といわれています。このような背景もあるため、特に小児の拡張型心筋症の場合は、専門家の指導のもとで早期に対応することが望ましいといわれています。ごく初期の場合には自覚症状がないこともあります。しかし、病状が進行すると、倦怠感や動悸、少しの歩行や階段の上り下りでの息切れ、むくみや食欲低下などを自覚します。そのほか、夜間就寝中に症状が悪くなる傾向があり、夜間に呼吸困難や咳などがでます。 さらに、全身の臓器障害によって、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)や尿量の減少といった症状が出ることもあります。心臓の中に血栓(血液の塊)が形成されてしまい、それに関連した脳梗塞を起こすこともあります。
漢方と鍼灸
移植などの場合やドクターの治療以外に心臓を丈夫にするということができる可能性があるのが漢方 です。免疫、心臓、肺、ウイルスなどのツボ からの反応を読み取って経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択します。少しでも症状がとれて楽になれればいいですね。
肥大型心筋症
肥大型心筋症とは、高血圧や弁膜症など心臓に負担をかけるような原因や全身性疾患などがないにもかかわらず、心筋(心臓の筋肉)が肥大(通常のサイズよりも大きくなること)する病気 のことです。この病気は心筋が均一に肥大しないのが特徴 であり、肥大した部位によって症状や重症度は大きく異なります。全身に血液を送り出すはたらきを担う左心室の血液の流れの障害となる ような心筋肥大を生じるものは“閉塞性肥大型心筋症”と呼ばれ、左心室の血液の流れを障害しない 心筋肥大が生じるものは“非閉塞性肥大型心筋症”に分類されます。肥大型心筋症は発症したとしても多くは自覚症状がないとされています。しかし、中には心機能の低下 や左心室内の血流障害 、不整脈 などの症状を引き起こす場合もあり、これらは突然死の原因になることも知られています。何らかの症状があるときは心筋肥大による血流障害を改善する薬物、不整脈の出現を抑制する薬物などを用いた薬物療法がまず行われます。薬物治療で制御できない場合には、肥大した心筋をカテーテルで焼灼、手術で切除したりする治療が必要です。肥大型心筋症は遺伝が関与していると考えられています。具体的には、心筋の細胞の中にある一種のタンパク質を作る遺伝子の変異が主な原因 とされています。この遺伝子の変異は“常染色体性顕性遺伝”の形式で遺伝していくことが分かっています。しかし、肥大型心筋症の約半数は家族内にこの病気を発症している方がおらず、遺伝の関与は否定的など、はっきりした原因が分からないのが現状 です。肥大型心筋症を発症したとしても、多くの場合は自覚症状がない とされています。しかし、この病気は心筋が不均一に肥大化する病気であり、全身に血液を送り出すはたらきを担う左心室の心筋が肥大化して硬くなると、心臓から送り出される血液が減少 したり、肺からの血液が心臓に戻りにくくなったり することでさまざまな症状が現れるようになります。具体的には、胸の痛み、動悸、息苦しさなどの症状、脳への血流が低下することによる立ちくらみ、失神 などが挙げられます。また、肥大型心筋症では不整脈や弁膜症を引き起こすこともあり、特に不整脈は突然死の原因 になることもあるため注意が必要です。
漢方と鍼灸
血栓を溶かす漢方 、心臓の機能を上げる漢方 、不整脈を良くする漢方 などを肥大箇所から経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択します。少しでも症状が軽くなるようにもっていきます。
心臓弁膜症
心臓弁膜症とは、4つに分かれた心臓の部屋を区切る役割を持つ“弁”に異常が生じて正常に機能しなくなる病気のことです。心臓には左心室・左心房・右心室・右心房の4つの部屋があり、左心室は大動脈につながって全身に血流を送る役割を持ちます。また、右心房は全身を巡った血液が戻ってくる部屋であり、右心房に流れ込んだ血液は、右心室を経て肺動脈に送り出され、左心房に戻って左心室を経てから大動脈に流れていきます。このように、順序よくスムーズに血液が流れて正常に拍動するよう、心臓には4つの“弁”が存在します。それぞれ、右心房と右心室を隔てる“三尖弁”、右心室と肺動脈を隔てる“肺動脈弁”、左心房と左心室を隔てる“僧帽弁”、左心室と大動脈を隔てる“大動脈弁”です。これらの弁は、血液が流れるときのみに開いて、流れ終わると血液の逆流を防ぐために閉じる仕組みになっています。しかし、加齢などが原因となって弁の機能が低下すると自在に開閉ができなくなり、心臓弁膜症を発症するのです。心臓弁膜症を発症すると心臓に過度な負担がかかりやすくなるため、心臓の機能は徐々に低下 していき、全身にさまざまな症状を引き起こすようになります。心臓弁膜症は、心臓内に存在する弁の機能が低下することによって引き起こされる病気です。本来、弁は柔軟性のあるしなやかな組織で形成されていますが、加齢や感染症 、胸のけが 、心筋梗塞 などによって弁の組織に変性 が生じると、弁が十分に開かなくなったり、逆に弁が閉じなくなったりすることがあります。その結果、弁の機能は低下し、血液が通りにくくなったり、逆流したりといった心臓弁膜症に特徴的な症状が引き起こされると考えられています。また、生まれつきの心臓の奇形として心臓弁膜症を発症することも少なくありません。心臓弁膜症は、どの弁にどのような異常が生じるかによって現れる症状は大きく異なります。 一般的に、弁が狭くなって血液が通りにくくなる状態を“狭窄症”、弁が閉じなくなって血液の逆流が生じる状態を“閉鎖不全症” と呼びます。心臓弁膜症は異常が生じる弁や状態の変化によって大動脈弁狭窄症・僧帽弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症・僧帽弁閉鎖不全症などいくつかの病気に分類されます。いずれも発症初期の頃は自覚症状がほとんどありません。しかし、弁の異常を放置したまま時間が経過すると心臓に過剰な負担が加わり続けるため、心臓の機能が徐々に低下して“心不全”の状態を引き起こすことになります。その結果、むくみ、息切れ、動悸、呼吸苦 などさまざまな症状が生じます。また、心臓への過度な負担が続くことによって心房細動などの不整脈を合併 することも少なくありません。そのほか、心臓弁膜症を発症すると心臓内では血液の逆流が起こるようになり、血液中に侵入して心臓に至った細菌が心臓内で繁殖して感染性心内膜炎を発症 しやすくなることが知られています。また、細菌が弁に付着して増殖すると弁が破壊され、急激に重度な心不全を引き起こし、死に至ることも多々あります。心臓弁膜症の主な原因は加齢 です。そのため、現在のところ心臓弁膜症の明確な予防法は確立していません。 ですが、動脈硬化やそれに伴う心筋梗塞なども発症原因の1つです。したがって、食生活や運動習慣など日常生活を整えて動脈硬化の原因となる高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を改善 していくことも1つの予防方法といえます。
漢方と鍼灸
心臓や異常な弁から経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択します。加齢が原因のことが多いので免疫力低下による菌の発生からの弁の損傷、筋力・腱の低下と思われます。 歯周病、腸内環境など有害な菌の発生を抑えていく予防策が大事です。
心房細動・心房粗動
心房細動とは、本来は一定のリズムの電気活動で動く心房が、無秩序に電気活動をしてけいれんしている状態 を指します。そのため、規則的な脈ではなく、不規則な脈となってしまいます。心房細動を発症すると、動悸やめまいなどの症状を自覚する ことがありますが、似た名前を持つ心室細動のように突然死のリスクと直結することはほとんどありません。 しかし、心房細動を発症すると脳梗塞を引き起こす危険性が高くなります。 心房細動に関連した脳梗塞は、心原性脳梗塞と呼ばれるタイプのものであり、脳梗塞のなかでも、脳の広い範囲に障害を引き起こす可能性のある危険な脳梗塞です。そのため、心房細動の治療では、不規則な脈をコントロールするという点以上に、脳梗塞発症を予防するという点が重要 になります。心臓には、大きく分けて心房と心室の2種類の部屋があります。心房と心室は、それぞれさらに右と左に分けることができ、全体でみると左心房、左心室、右心房、右心室、の計4つの部屋に分かれています。心臓はこれら4つの部屋が規則正しい電気活動を介して適切に活動をすることから、全身や肺に血液を送るポンプとしての機能を果たすことができます。規則正しい電気活動は右心房に存在する洞房結節と呼ばれる部位から発生しており、心房から心室へと一方通行で電気が伝わっています。健康な人の脈拍数はおよそ1分間に60〜100回とされており、これは洞房結節が1回興奮することで、それに対応して心室が1回収縮することを示しています。心房細動を発症すると、洞房結節以外に心房内などで電気興奮が起こります。そのため、洞房結節を起源とする電気活動が機能せず、心房全体でバラバラに電気活動を起こします。心房で生じたバラバラな電気活動がランダムに心室に伝わることで、心室の脈拍も不規則になります。 心房細動そのものは比較的よくみられる不整脈ですが、心房細動を引き起こす病気は多岐に渡ります。加齢に関連した弁膜症 や虚血性心疾患 などの病気により発症することがあり、高血圧や生活習慣との関わりも指摘されています。若年の人であっても、たとえば甲状腺機能亢進症 やストレス を抱えている人などでは発症する可能性が出てきます。
心房細動と似たような病名に心房粗動 があります。両者とも心房の運動が活発になっている状態ですが、両者には明確な違いがあります。心房細動では心房と心室が不規則に活動していますが、心房粗動では規則的に活動をします。つまり心房粗動では、心房と心室の収縮回数は3対1や4対1といったように一定であり、正常よりも早い心拍数でありながらも心室は規則的な脈を示します。 両者の治療方法は類似していますが、脳梗塞の発生リスクや動悸などの症状は心房細動でより多くみられる傾向にあります。
脈拍を整える抗不整脈薬を内服する目的は、心房細動を止めて正常な脈に戻すこと 、心房細動は止めずに速い脈を遅くすること 、という2つに分かれます。前者の目的のためには、心臓の細胞の興奮を抑制するタイプの薬剤 が用いられます。後者の目的のためには、交感神経(自律神経の1つで興奮時にはたらく神経)のはたらきを抑制するβ遮断薬 や、心房と心室の電気伝導を抑制するカルシウム拮抗薬 がよく用いられます。心筋細胞の興奮を抑える薬剤であるため、副作用として心臓の機能が低下し心不全を起こすこともあり、そのほかには細胞の興奮が不安定となり重症な不整脈を起こす可能性があります。適切な服薬指導や薬剤の適切な見直しが重要です。また心房細動のもっとも大きな合併症の1つである脳梗塞を予防するため、血液をサラサラにする抗凝固薬を内服します。高齢の患者や高血圧症・糖尿病などの基礎疾患を持っている患者では脳梗塞を引き起こすリスクが高いとされており、その場合には内服の適応となるでしょう。副作用として出血をしやすくなることがあるため、適切な服薬指導も重要です。
漢方と鍼灸
脳梗塞にならないように血栓を溶かす漢方 、心臓の不規則な運動を整える漢方 が必要です(標治)。関連疾患が原因の場合、そちらの改善も必要です(本治)。脳血流のツボ 、心臓のツボ などから経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択していきます。
心筋梗塞
心筋梗塞とは、心筋(心臓を構成する筋肉)に血流を送る“冠動脈”が閉塞すること によって血流が途絶えることで、心筋が酸素不足の状態に陥る病気のことです。発症すると冷や汗や吐き気などを伴う強い胸の痛みや圧迫感 が生じ、やがて心筋の細胞が壊死えしして死に至る可能性も少なくありません。また、冠動脈が閉塞する部位によっては広範囲な心筋の酸素不足が生じることで突然死に至るケースもあります。心筋梗塞の原因は冠動脈の動脈硬化 であり、狭くなった血管に血栓(血液の固まり)が詰まることで完全な閉塞が生じると考えられています。突然発症する場合も多いですが、一般的には動脈硬化によって心筋への血流が低下することで、運動後など心筋が必要とする酸素が増えるときにのみ酸素不足の状態となって胸の痛みなどを引き起こす“狭心症”から進行することが多い とされています。動脈硬化とは、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や喫煙習慣によって引き起こされる血管の変性 であり、血管の内側の壁が傷ついてそこにコレステロールなどが沈着 することで血管が硬く狭くなります。その動脈硬化が破綻(破裂)することにより血栓ができて、急激な血流低下から血管の閉塞を生じます。このため、心筋梗塞は好ましくない生活習慣の積み重ねによって生じると考えられています。心筋梗塞は、突然の胸の痛みや圧迫感を生じることが特徴です。痛みの程度は非常に強く、冷や汗や吐き気・嘔吐を伴うことも少なくありません。また、痛みは胸の一部分だけでなく、左肩、左腕、顎、歯、背中、上腹部など広い範囲に響くように放散します。なかには胸以外の部位にのみ痛みを感じる こともあり、発見が遅れるケースも見られます。腹部痛で発症する心筋梗塞も多く みられ、見逃されるケースも多くみられます。また、まれですが、無症状もしくは極めて軽症の症状の人もいます。症状が軽いから軽症とは限りません。このような症状は長時間続き、酸素不足に陥った心筋が徐々に壊死し、心臓のポンプ機能は低下していきます。そして、全身への血流が滞ることでむくみや呼吸困難、意識消失などの症状を引き起こし、心室細動などの不整脈や心臓破裂を引き起こして最終的には死に至ることもあります。心筋梗塞の三大合併症は心不全、不整脈、心臓破裂 です。
漢方と鍼灸
怖い病気ですね。まずコレステロールが沈着しないように予防することが大事。また血管の中が傷がつかないよう活性酸素の発生を抑えるために食事、ストレス、飲酒、たばこなどの生活を見直しましょう。血栓を溶かす漢方 、活性酸素を除去する漢方 、血管を広げる漢方、詰まりを通す漢方 など異常箇所から経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択していきます。
動脈瘤
動脈瘤とは、動脈(心臓から全身に血液を送る血管)の一部の壁が薄くなり、薄くなったところがこぶのように膨らんだ状態 です。こぶの壁は薄いため、圧が掛かると破裂して血液が漏れ出し、それ以降の臓器に送られる血液が少なくなります。全身のどの血管にもできる可能性がありますが、脳・心臓などの重要な臓器や大動脈にできた動脈瘤が破れた場合には、大出血を引き起こし、死に至る危険性が高くなるため注意が必要です。動脈瘤の形成には、血管が固くなる動脈硬化やけが、血管炎(血管の炎症)で血管が傷つくことなどが関係していると考えられています。また、遺伝的に血管が弱いことも関与している場合があります。 血圧が高いと血管の壁に掛かる力が大きくなります。血管が脆くなると、高い圧力に対応することができなくなり、徐々に血管が広がり、やがて動脈瘤が形成されるようになるのです。そのため、動脈瘤は血管の枝分かれ部分や物理的に力が掛かる部位にできやすいといわれています。動脈瘤だからといって必ず症状があるわけではなく、何も症状が現れないことも少なくありません。しかし、動脈瘤のできる位置や大きさによっては、さまざまな症状が現れることもあります。脳の血管にできる脳動脈瘤は目を動かす神経(動眼神経)の近くにできるため、大きくなると神経を圧迫するようになります。 その影響で眼球の動きが制限されるため目の位置がずれ、物が二つに見えたり、まぶたが垂れて瞳が大きく開いたままになったりする場合もあります。また、脳動脈瘤が破裂して出血した場合にはくも膜下出血となり、頭痛・意識障害などを引き起こします。しかし、脳動脈瘤であれば必ず症状があるわけではなく、無症状のこともあります。胸部や腹部の大動脈という太い血管に大動脈瘤ができると、鈍い痛みを感じる場合もあります が、無症状のことも少なくありません。破裂すると強い痛みと共に大量の血液が体内に噴き出し、それ以降の血流がなくなるため、ショック状態になって意識を失い、死に至ることもあります。また、目の奥にある網膜に網膜細動脈瘤ができて破裂すると、眼球内部のスペースに血液が舞い飛ぶため、目の前を虫が飛んでいるように見えること(飛蚊症)があります。心臓の血管にできる冠動脈瘤は、川崎病など血管の炎症が起こった後、血管の壁が弱くなってできる場合が少なくありません。そのため、川崎病にかかった場合には、心臓のエコー検査や冠動脈造影(血管にカテーテルという管を入れ、管から造影剤を噴射して血管の内腔の形を見る検査)、CTやMRIを行って動脈瘤がないか検査します。網膜の動脈瘤は、人間ドックなどの眼底写真で見つかる場合もあり、眼科で眼底検査を受けて偶然発見される場合もあります。糖尿病を発症していると毛細血管瘤ができやすいため、症状がなくても定期的に眼底検査を行います。破裂して硝子体出血となり、手術で血液を取り除いて初めて見つかる場合もあります。
漢方と鍼灸
止血作用、血管壁を丈夫にする、血液の粘度の改善、圧力の低下がポイントです。各疾患で異常血管の波長から経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択します。
血栓性静脈炎
血栓性静脈炎とは、血栓(血の塊)が原因となって静脈とその周囲の組織、皮膚に炎症を引き起こす病気 のことです。皮膚の表層を走行する静脈に生じるものは、患部の痛みや発赤、腫れなどが見られるものの、数日で血栓が消退し大きな後遺症が残ることは基本的にありません。しかし、大腿静脈などの太い深部静脈につながる静脈に生じた場合には、血栓が心臓や肺へ移動する場合があります。このような血栓性静脈炎を特に上行性血栓性静脈炎と呼び、深部静脈血栓症や肺塞栓症などの重篤な病気に移行する可能性があるため、緊急的な治療が必要となるケースも少なくありません。血栓性静脈炎は主に下腿に発症 します。炎症が重症化すると、発赤や腫れなどの症状だけでなく、皮膚に難治性の潰瘍を形成することもあります。血栓性静脈炎は、静脈内に血栓が形成されることが原因 で発症します。血栓が形成される原因としては、血管自体にダメージが加わる病気(バージャー病、ベーチェット病など) や血液が固まりやすい状態にある場合(がんや腎炎、肝疾患患者、妊婦、経口避妊薬服用中の方など) 、長期間の静脈カテーテル留置、外傷などが挙げられます。 また、下肢静脈瘤の患者さんは血栓性静脈炎を合併することが多々あり、静脈瘤が発症に関与している可能性 も示唆されます。一般的な血栓性静脈炎では、血栓によって静脈が詰まった部位周辺に限局して痛みや発赤、腫れなどの症状が現れます。痛みは症状 の程度によって異なり、押すと痛みが増すのが特徴 です。多くは10日前後で自然とよくなりますが、病変部位の静脈が硬くなって皮膚の上からでもコリコリとしこりのように触れる ことがあります。このような変化を生じた静脈は血栓性静脈炎を再発しやすく、炎症を繰り返すことで皮膚に潰瘍を形成することも少なくありません。また、通常では血栓性静脈炎は大きな合併症を起こすことはありません。しかし、深部の静脈につながる部位に血栓が形成された場合は、血栓が深部静脈や心臓・肺などの体の中心部へ向けて血流に乗って移動することがあります。 このような血栓性静脈炎を上行性血栓性静脈炎と呼びますが、大腿静脈や腸骨静脈での深部静脈血栓症や肺塞栓症を併発することがあり、場合によっては呼吸困難などを引き起こし、命にかかわることもあります。
漢方と鍼灸
血栓を溶かす漢方 、炎症を抑える漢方 を中心に使います。血栓部位から波長をとって経絡に落とし込んで漢方 、食養生 、ツボ を選択します。