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骨肉腫

 骨肉腫とは、骨を起源として発症した悪性腫瘍です。発症年齢としては10歳代が多く、女性に比べて男性にやや多い傾向があります。日本での年間発生は200〜300例ほどといわれており、悪性腫瘍全体からみると頻度は低く、まれな病気とされています。骨肉腫は種類や病状の進行度に応じて、手術療法、化学療法、放射線療法を組み合わせて治療が行われます。治療に関連した長期的な合併症を考慮する視点も重要であり、病気になったことで生じる精神的な影響も含めて、きめ細やかなサポート体制が必要となります。骨肉腫の発生には、遺伝子異常が原因になっているのではないかと考えられているものがあります。例としては、網膜芽細胞腫遺伝子と呼ばれることもある「RB遺伝子」に関連した骨肉腫です。細胞が正常な活動を送り増殖するためには、遺伝子情報が含まれるDNAが正確に増幅される必要があります。しかし細胞活動を通してDNAに傷が入り遺伝子情報に間違いが生じると、細胞が異常な動態を示すようになり、がんなどの病気の発症につながる可能性があります。そのため、体内にはこうした異常なDNAを増やさないような仕組みが備わっており、RB遺伝子はそのうちのひとつとして挙げられます。RB遺伝子は、損傷を受けたDNAを持つ細胞がそれ以上誤って増殖しないように抑制する、ブレーキとしての役割を果たしています。RB遺伝子がうまく機能しない状況では、異常な細胞増殖が引き起こされることになり、これが骨肉腫発生に関与していると考えられています。また、「p53」と呼ばれる遺伝子異常も骨肉腫発生に関わると考えられています。さらに、放射線照射やある種の化学物質(ベリリウム化合物など)、ウイルスなども骨肉腫の発生に関わっているのではないかと推定されています。しかしながら、すべてのケースにおいてこうした変化がみられるわけではなく、骨肉腫の原因について完全に解明されているわけではありません。骨肉腫の好発部位は、大腿骨遠位部・脛骨近位部・上腕骨近位部などです。発生部位に関連して痛みが現れるようになります。しかし実際は、痛みの原因が関節や靭帯の損傷、あるいは成長痛であることのほうが圧倒的に多く、発症頻度から考えると、骨肉腫である可能性は非常に低いといえます。
よくある筋肉痛や靭帯損傷ではなく、骨肉腫を疑う状況としては、湿布など消炎鎮痛治療を受けて3~4週間たってもひかないようなしつこい痛み夜間や運動をしていないときに同じところが痛む、関節から少し離れたところが痛む、痛いところが腫れているなどです。画像検査では、レントゲン写真やCT、MRIが行われます。骨の局所での病変の進行度合いの評価に加えて、骨肉腫で転移を起こしやすい肺の病状検索も重要です。CTやMRI検査では、全身臓器への転移や周囲組織(神経や血管など)との位置関係を、より正確に評価することが可能です。診察・画像検査の結果から、病変がどのような性格のものなのかある程度予想することができます。最終的な確定診断は、腫瘍の組織を採取して顕微鏡で調べる病理組織検査によって行われます。病理組織検査のために組織や細胞を採取することを生検といい、大きく分けて針生検と切開生検の2通りの方法を選択して最終診断を行います。手術の目標は、(1)腫瘍の原発巣を完全に切除すること(2)腫瘍とともに切除した骨や関節を再建し患肢機能を回復することです。放射線療法は腫瘍に放射線を照射し、腫瘍を死滅させる方法です。腫瘍の大きさや場所によって、手術のみでの完全切除が困難な場合に、補助的な治療法として使用されることがあります。化学療法は腫瘍の組織型に応じて複数の薬剤を組み合わせて行います。骨肉腫の治療においては、術前化学療法、原発巣外科治療、術後化学療法という1年ほどの集学的な治療方法の流れをとることで、長期生存率の向上が図られています。

漢方と鍼灸

 痛みの部位、癌の反応穴、肺転移をしていないか肺の反応穴を確認。最適な漢方食養生サプリツボを選択しお伝えいたします。抗がん剤、放射線、手術によるダメージ(体力・免疫力の低下)を極力おさえられれば抗がん剤の効きも良くなります。

前立腺癌

 前立腺がんとは、その名のとおり前立腺に発生するがんのことです。前立腺は男性にしかない特有の臓器であり、尿道を取り囲むようにして膀胱の真下に位置しています。正常な前立腺の大きさは“くるみ大”程度とされている小さな臓器ではありますが、精液の一部の成分を産生するなど重要なはたらきを担っています。前立腺がんの原因として遺伝や加齢などが挙げられており、肥満や喫煙などの要因も関与している可能性が指摘されているのが現状です。前立腺がんは進行が遅く、早期段階で治療すれば治る見込みが高いのが特徴ですが、症状が現れにくいため周囲のリンパ節、骨、肺、肝臓などに転移した状態で発見されることも少なくありません。1995年から比べると日本の前立腺がんの罹患率は約6倍となっており、前立腺がんを発症する人が増えてきています。一方で、前立腺がんは進行が遅く症状が現れにくいため、発見されないまま一生を終えるケースも多いことが分かっており、実質的にもっとも多いがんであるとの意見もあります。同じ家系内に前立腺がんを発症した人がいる人や60歳以上の高齢者が発症しやすいことから、遺伝や加齢による何らかの変化が関与していることが明らかになっています。その一方で、明確な発症のメカニズムは解明されていないのが現状です。肥満、喫煙、動物性脂肪やカルシウムの過剰摂取などの生活習慣の乱れが発症に関与しているとして、さまざまな研究が行われているところです。また、前立腺の成長はアンドロゲンと呼ばれる男性ホルモンによって引き起こされるため、前立腺がんの発症にも何らかの関係があることも示唆されています。前立腺がんは早期の段階ではほとんど症状は現れません。しかし、進行して徐々にがんの組織が大きくなると前立腺の内部を走行する尿道を圧迫するようになるため、尿が出しにくい、尿の回数が増える、排尿後も尿が残った感じがする、下腹部に違和感があるといった症状が現れるようになります。前立腺がんの進行は緩やかですが、発症から時間が経過すると膀胱、尿道、精管など周辺の臓器にダメージを与えながら進行し、尿や精液に血液が混入することがあります。また、進行した前立腺がんは骨や肺、肝臓などに転移を起こしやすいのも特徴の1つです。特に椎骨(背骨)や骨盤に転移しやすく、慢性的な腰痛が生じ、わずかな刺激で骨折しやすくなります。前立腺がんを発症しているか否かを調べるには、血液中の“PSA(前立腺特異抗原)”の濃度を測定するのが有用であることが分かっています。PSAは前立腺がんに対する、いわゆる“腫瘍マーカー”と呼ばれる物質です。がんや炎症によりPSAは増加しますが、高値だからといって必ずしも前立腺がんというわけではないことに注意が必要です。前立腺炎や前立腺肥大症といった、そのほかの病気でもPSAが増加することもあります。PSA値だけで前立腺がんと診断することはできませんが、PSA値が高いほど前立腺がんを発症している可能性が高くなることも分かっており、前立腺がんの早期発見のためにがん検診でも広く行われています。前立腺の状態を調べるために、肛門に超音波の機器を挿入して直腸から前立腺を描出する経直腸的前立腺超音波検査やMRI検査を行います。がんが前立腺の周囲のリンパ節や臓器などに転移しているかどうかをCTやMRI検査で調べることができます。そのほか、腰の痛みなど骨への転移が疑われる場合にはX線検査や骨シンチ検査を行うこともあります。前立腺生検は、前立腺がんの確定診断に必須となる検査です。前立腺がんの組織の一部を採取して顕微鏡で詳しく調べる検査ですが、肛門から特殊な器具を挿入して直腸や会陰部から針を刺して組織を採取することが必要です。近年では、画像を見ながら組織の採取ができる“MRI撮影及び超音波検査融合画像に基づく前立腺針生検法”という方法も登場し、がんの検出率や悪性度の正確な診断ができるようになっています。前立腺がん治療の基本であり、前立腺やその周囲の尿道を摘出する手術を行います。手術方法はお腹を切開して行う“開腹手術”、腹腔鏡を挿入して行う“腹腔鏡下手術”がありますが、手術用ロボットの普及に伴い、体への負担が少ない“ロボット手術”が行われることが主流となってきました。ただし、膀胱や直腸など周囲の臓器にがんが及んでいるケースでは一般的に手術は行われません。放射線を照射してがんを縮小させる治療法です。早期がんから局所浸潤のあるようながんまで、幅広いケースで行われます。また、放射線を照射する方法は、体表面から行う方法と前立腺の内部に放射線を放つ物質を挿入して行う方法があります。前立腺がんは、アンドロゲン(男性ホルモンの一種)の分泌やはたらきを抑えることで、さらなる進行を抑制できることが分かっています。そのため、手術が難しい場合や放射線治療を行う前後の補助的な治療として、アンドロゲンの分泌・はたらきを抑える薬剤を用いた“ホルモン療法”が行われることがあります。また、転移のある人やホルモン療法が効かなくなった人(ホルモン抵抗性前立腺がん)に、より強力なホルモン療法剤(新規ホルモン療法剤)による治療や抗がん剤治療を併せた治療なども行われています。そのほか、ホルモン抵抗性前立腺がんにはPARP阻害薬という新規薬剤や、ラジオアイソトープによる治療が行われることもあります。

漢方と鍼灸

 抗がん剤やホルモン剤の副作用で体力や免疫力が落ちないようにしましょう。前立腺癌、癌の反応穴から最適な漢方食養生サプリツボを選択しお伝えいたします。

【症例】58歳男性 前立腺癌が見つかり手術を薦められたが、その前に相談を受け漢方食養生で縮小。結果切らずに経過観察。再発なし。

精巣癌

 精巣癌とは、精巣から発生する腫瘍の呼び名です。多くは悪性腫瘍であり、20~30歳代の若い世代に発症しやすいのが特徴です。発症すると陰嚢が腫れたり、しこりを触れたりするようになります。痛みなどの症状をほとんど伴わないため発見が遅れるケースも少なくなく、進行すると、腹部のリンパ節に転移し、肺や肝臓などに遠隔転移することもあります。かつては進行した状態で発見されると治療ができないケースもありましたが、現在では効果の高い抗がん剤が開発されたことにより、転移を起こしているような進行したケースでも治癒を見込めるようになっています。精巣癌のはっきりした原因は不明ですが、停留精巣の既往がある場合は精巣癌を発症するリスクが高いと考えられています。精巣癌は、精子をつくる精細管上皮細胞と呼ばれる細胞から発生します。明確な発症メカニズムは解明されていません。しかし、精巣癌は生まれつきの病気である“停留精巣”の既往がある男性に発症しやすいことが知られています。精巣は胎児期にお腹の中で形成され、徐々に陰嚢内へ下降していきます。しかし、正常に下降しないと陰嚢内に精巣が収まらず鼠径部(足の付け根)やお腹の中に精巣が存在した状態で生まれます。このような発生異常を停留癌と呼び、通常は乳児期に精巣を陰嚢内へ固定する手術を行います。ただし、精巣癌はこの手術の有無にかかわらず、停留癌の既往がある人に発症頻度が高いことが分かっています。また、精巣癌は兄弟での発症リスクが通常の人よりも若干高いため、遺伝的な要因の関与も指摘されていますが、親子で遺伝する病気ではありません。精巣癌を発症すると、陰嚢が腫れたりしこりを触れたりするようになります。痛みを伴うことはほとんどないためすぐに病院を受診せず、発見が遅れることも少なくありません。また、進行すると腹部のリンパ節、肺、骨、肝臓、脳などに転移を起こすことがあります。ほかの臓器に転移が生じた場合は、その部位により、咳・息苦しさ・血痰、腰痛・骨折、麻痺などの症状が現れます。
また、精巣癌はホルモン様物質を産生することがあり、その結果、女性化乳房(乳房が膨らむ)などの症状が現れることもあります。精巣に癌があるか否かを調べ、転移の有無を確認するために画像検査が必要となります。精巣の癌を簡便に調べられるのは超音波検査ですが、MRIで評価することもあります。また、リンパ節や他臓器への転移の有無を調べるためにはCT検査が必要です。精巣癌はhCGやAFPなどの腫瘍マーカーを産生する場合があるため、これらの測定を行うのが一般的です。なお、腫瘍マーカーの測定は診断に役立つだけではなく治療効果を判定したり、再発の有無を調べたりする際にも行われます。精巣癌には顕微鏡的な分類(組織型)にいくつかのタイプがあり、それによって治療法や経過の見通しが異なるため、手術で摘出した癌の組織を顕微鏡で詳しく観察する病理検査を行います。大きく“セミノーマ”と“ノンセミノーマ”の2つの組織型に分類され、セミノーマのほうがやや治りやすい病状とされています。精巣癌の最初の治療は手術によって精巣を摘出することです。手術は、精巣の血管を下腹部で縛ってから精巣と腫瘍を摘出する“高位精巣摘除術”という方法が行われます。転移がなければ手術のみを行い、経過観察を行います。その場合も1、2割の方には将来的に転移(再発)が出てくるため、その際には抗がん剤治療が行われます。また、再発を防ぐために予防的に抗がん剤治療を行う場合もあります。転移がある場合は高位精巣摘出術を行った後に抗がん剤治療や放射線治療で治療します。精巣癌は抗がん剤が非常に効きやすいがんであり、転移が生じている進行した段階で治療を開始しても治癒率はおおよそ80%に上るとされています。一方で精巣癌は進行が早いことが多く、より早期の段階で治療を行ったほうが完治の可能性は高まります。このため、痛みがなくても精巣が固く腫れているなど疑わしい症状があったら、早めに泌尿器科を受診することがもっとも大切です。停留精巣の既往がある、片方の精巣に癌ができた既往があるなど、精巣腫瘍の発症リスクが高い場合は、自分でも時々精巣にしこりがないか触ってみる、あるいは定期的に健診を受けることが有用でしょう。

漢方と鍼灸

 抗がん剤の副作用を極力減らして体力、免疫力を落とさないようにしたいですね。精巣癌、癌の反応穴から最適な漢方食養生サプリツボを選択しお伝えいたします。

卵巣癌

 卵巣がんとは、卵巣に発生するがんのことです。卵巣は女性ホルモンを分泌したり、卵子を成熟させて排卵を起こしたりする“女性の性機能”に関わる大切な臓器ですが、がんが発生したからといってすぐに症状が現れることはほとんどありません。しかし、進行すると大きなしこりを形成することも多く、下腹部が張る・しこりを触れる・骨盤の痛みといった症状が現れるようになります。また、大腸や膀胱など周辺の臓器を圧迫することで便秘や頻尿などの症状を引き起こすことも少なくありません。さらに、卵巣がんは進行するとおなかの臓器を包む腹膜に広がり、がんがおなかの広い範囲に広がっていくとされています。卵巣がんの90%を占める上皮性卵巣がんの好発年齢は、40~60歳代といわれています。卵巣がんには、“上皮性”“胚細胞性”“性索間質性”など、さまざまな種類(組織型)があり、中でも90%以上を占めるのは上皮性卵巣がんであるといわれています。上皮性卵巣がんとは、卵巣の表面を覆っている細胞にがんが認められる病気です。また、上皮性卵巣がんはさらに“漿液性がん”“粘液性がん”“類内膜がん”“明細胞がん”の4つに分類され、それぞれ性質が異なります。また卵巣胚細胞性腫瘍は、卵子や精子などの生殖細胞から発生する腫瘍で、多くは片側の卵巣だけが腫瘍になります。悪性の胚細胞性腫瘍は上皮性卵巣がんに比べると発症頻度は低く、好発年齢は10~20歳代の若年者です。また、良性の胚細胞性腫瘍で代表的な病気には、卵巣腫瘍全体の約2割を占める“成熟奇形腫”が挙げられます。性索間質性腫瘍とは、卵巣を支える軟組織である間質や生殖器の特異的な細胞を生み出す性索などの部位に発生する腫瘍です。卵巣腫瘍の5%、卵巣悪性腫瘍の7%を占めるといわれており、卵巣腫瘍の中でもっともまれな組織群といわれています。

 性索間質性腫瘍のうち主な悪性腫瘍としては顆粒膜細胞腫が挙げられ、成人型と若年型に分類されます。成人型が95%を占め閉経前後に好発する一方、若年型(5%)は思春期前後に発症することが一般的です。卵巣がんの発生頻度は10万人あたり14.3人ほどと決して頻度の高い病気ではありません。しかし、このように進行するまで症状が現れにくいため早期発見が難しく、さらに進行すると重篤な状態になりやすく女性にとっては注意すべきがんの1つです。また、卵巣がんの10%は遺伝性であることが分かっており、血のつながった親族に乳がんや卵巣がんを発症した人がいる場合はとくに注意が必要です。2020年には、遺伝子検査で卵巣がんに加えて乳がんの発症率も高い“遺伝性乳がん卵巣がん症候群”と診断された場合は、予防的に乳房や卵巣を切除する手術が保険適応となりました。卵巣がんの明確な発生メカニズムははっきり分かっていない部分も多いのですが、排卵回数の多さが発症に関わっていることが指摘されています。そのため、妊娠や出産経験がない人、高齢出産をした人、初潮が早かった人、閉経が遅い人など一生を通して通常よりも排卵の回数が多い人の発症リスクが高いと考えられています。一方、卵巣がんの約10%は、“BRCA1遺伝子”や“BRCA2遺伝子”の変異によって引き起こされていることが分かっています。これらの遺伝子の変異は遺伝性があり、さらに卵巣がんだけでなく乳がんにもなりやすいという特徴があります。このような病気を“遺伝性乳がん卵巣がん症候群”と呼び、特にBRCA1遺伝子の変異を持つと生涯で卵巣がんを発症するリスクは40%ほどに上るとされています。また、このような遺伝子変異がない場合でも、血がつながった親族に卵巣がんを発症した人がいると自身も発症するリスクが高まることも分かっています。卵巣がんは、早期段階ではほとんど症状が現れないのが特徴の1つです。しかし、進行するにしたがってがんは徐々に大きくなり、下腹部にしこりを触れるようになったり、下腹部の張りや痛み、腰の痛みなどが現れたりするようになります。また、大きくなったがんは大腸や膀胱などの臓器を圧迫するため便秘・頻尿などの症状が現れます。さらに大きくなったがんが胃を圧迫するようになると、食欲低下や食後の吐き気・嘔吐などを引き起こすことも少なくありません。このようにがんが進行して卵巣全体が大きくなると、卵巣の根元がねじれて壊死する“卵巣腫瘍茎捻転”を引き起こしたり、がんが破裂したりすることがあります。その結果、激しい腹痛や不正出血が生じ、治療が遅れると命を落とすケースも珍しくはありません。そして、卵巣がんはおなかの臓器を包む腹膜と呼ばれる膜に広がりやすいという特徴もあります。いったん腹膜にがんの細胞が広がってしまうと、おなかの中の臓器や横隔膜などにまでがんが広がっていくこととなり、おなかや胸に水がたまって呼吸苦などを引き起こすケースもあります。実は卵巣が大きくなって圧迫するタイプよりも、腹膜に広がり腹水をためるタイプのほうが多く、進行も早いです。また、卵巣がんには女性ホルモンや男性ホルモンの分泌を促すタイプのものもあり、乳房が大きくなったり、体毛が濃くなったりと卵巣がんとは関連が薄いと思えるような症状が目立つこともあります。卵巣の状態を簡易的に評価するための検査です。腟の中やおなかの上から超音波を当て、卵巣の大きさなどを調べます。簡便に行うことができる検査であるため、卵巣がんが疑われた場合に第一に行う検査ですが、がんの広がりなど詳しい状態を観察することはできません。超音波検査などで卵巣に何らかの病気があると考えられる際には、精密検査としてCTやMRIを用いた画像検査が行われます。これらの画像検査では、卵巣の状態を詳しく調べることができるだけでなく、がんの広がりや転移の有無などを調べることが可能です。貧血や炎症の有無など全身の状態を調べるために血液検査を行うのが一般的です。また、卵巣がんは“CA125”と呼ばれる腫瘍マーカー(がんを発症すると体内での産生量が増す物質)が上昇することが多いため、診断の手がかりの1つとして血中のCA125濃度を調べます。病理検査は卵巣がんの確定診断に必要な検査です。手術で切除したがんの組織、腹水・胸水などを顕微鏡で詳しく観察することで、がん細胞の有無や卵巣がんのタイプを確定することができます。基本的に、卵巣がんの治療はがんが発生した卵巣や卵管、子宮、腹膜の一部を全て切除する手術が行われます。ごく早期の段階であれば手術のみで治療が完了することもありますが、術後の再発を防ぐために抗がん剤や分子標的薬(ベバシズマブ、PARP阻害薬)などを用いた化学療法が行われます。また、他部位に転移しているなど発見時すでに進行しているケースでは、化学療法を行ってがんのサイズを縮小させてから手術を行うことも多く、手術で完全にがんを切除できないと考えられるケースでもできるだけ多くのがんの組織を切除してがんをサイズダウンさせる“腫瘍減量術”を行うことも少なくありません。一方で、卵巣は妊娠に関わる非常に重要な臓器です。卵巣がんがごく早期で、患者が妊娠・出産を希望している場合には、妊孕性温存(手術子宮と健常側の卵巣・卵管を温存)が行われることもあります。ただし、再発の確率が高くなるリスクを伴うため、適応について医師とよく相談して慎重に検討することが大切です。

漢方と鍼灸

 まず女性の場合、若い内に血の繋がった親族で乳癌、卵巣癌に罹ったことがあるかどうかを確認しておくことが大事でしょう。あれば40~60歳の期間は定期健診など積極的にかかるのもいいかもしれません。腹膜転移なら癌の増殖も早いケースが多いのでスピード遅らす漢方、抗がん剤治療中や摘出後の抗がん剤治療中なら副作用をなるべく最小限にして抗がん剤の効きを良くし体力、免疫力が落ちないようにしましょう。卵巣癌、癌の反応穴から最適な漢方食養生サプリツボを選択しお伝えいたします。腹水があれば専用の漢方を選択します。

咽頭癌

 咽頭がんは空気や飲食物の通り道である“咽頭”にできるがんです。咽頭の部位によって上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんに分けられます。“咽頭がん”とひとくくりに言っても、がんができる部位によって発症率や生存率、治療方法が大きく異なることが特徴です。まず、咽頭がんの発症率や、その特徴を理解することが大切です。咽頭がんの発症率は部位によって異なります。国内で1年間に咽頭がんと診断される人の数は、上咽頭がんで約800人、中咽頭がんで約1,800人、下咽頭がんで約1,900人です。日本人で頻度が高い胃がんの患者数が年間約135,000人であることと比べると、そこまでありふれたがんではないといえるでしょう。男女比で見ると、いずれの部位も男性が女性よりも発症頻度が高い傾向にあります。好発年齢は50代~60代ですが、上咽頭がんや中咽頭がんでは比較的若い世代にも発症するといわれています。

 咽頭がんの治療は手術でがんを切除する治療です。中咽頭がんと下咽頭がんで行われることがありますが、上咽頭がんは手術が難しい部位なため、ほとんど行われません。咽頭周辺は食事や発声などに関わる重要な機能が集まっているため、可能な限りこれらの機能を残せるように、医師と患者が相談しながら手術の方法を決定します。しかし、切除によって生じた欠損が大きいと、そのまま傷を縫合することが難しい場合があります。この場合は、体内の別の組織を移植して切除した部分を再建する“再建手術”を行い、可能な限り食事や発声などの機能低下を最小限で済むように工夫します。

 放射線療法は、体の表面から放射線をがんに照射し、がんを消滅させたり小さくしたりする治療です。発声や飲み込みなど、喉の機能が残せるので、機能の温存を希望する場合やがんの大きさが小さい場合に選択されることがあります。

 また、咽頭がんの放射線療法は抗がん剤を併用することで治療効果が高くなることがあります(化学放射線療法)。しかし、一般的に副作用も強く出ることがあるため、患者の状態に合わせて選択されます。抗がん剤を使用してがんを小さくする治療です。手術や放射線治療の効果を高めるために、これらの治療の前に行われる場合や、手術の後に再発や転移を予防する目的で行われる場合があります。また、がんがほかの臓器に遠隔転移している場合は手術や放射線療法が難しいため、一般的には薬物療法が治療の中心となります。

 咽頭がんの治療を行った場合は、さまざまな副作用や後遺症が現れることがあります。場合によっては、会話や食事など日常生活をするうえで必要な機能に影響を及ぼすこともあります。後遺症の内容や程度は患者によって異なりますが、一般的には以下のものがあります。手術によって声帯や舌などの発声や発音に関わる組織を切除した場合は、これらの機能に影響を及ぼすことがあります。機能の損失を最小限に済ませるために、体内のほかの臓器の組織を用いた“再建手術”を行ったり、リハビリテーションにより“代用音声(食道や器具などを用いて発声すること)”の獲得を目指したりします。また、放射線療法を行うことで口が乾きやすくなり、声がかれやすくなることもあります。手術によって舌、食道、顎あごなどを切除した場合、食べ物を噛めなくなったり、飲み込みづらくなったりします。一般的には“再建手術”を行い、機能の回復を目指します。また、放射線療法の副作用で喉や食道の粘膜が荒れることで、食事が取りづらくなったり、味覚が低下したりすることがあります。上記のほか、手術の後遺症や放射線療法、薬物療法の副作用が現れることがあります。治療を終了すると改善するものもありますが、なかには治療後も継続して見られるものや、治療終了後数年経ってから現れるものもあります。これらの症状が見られた場合でも、リハビリテーションや症状に対する治療により改善が期待できる場合もありますが、永久に回復が難しい場合もあり、医師と相談しながら治療を行います。

漢方と鍼灸

 手術、放射線、抗がん剤の副作用やストレスにより体力、免疫力をできるだけ失われないようにすることが大切です。もたその副作用を抑えられれば抗がん剤の効き目も良くなります。咽頭癌の箇所、癌の反応穴から最適な漢方食養生サプリツボを選択しお伝えいたします。

乳腺症

 乳腺症とは、乳腺にしこりや痛みが生じたり、乳頭から分泌物が出たりなど様々な症状を伴う、30~50歳代の女性に多い良性疾患の総称です。乳がんや乳腺炎などの明確な疾患とは異なり、大部分は女性ホルモンのバランスが乱れることによって発症すると考えられており、近年では“病気”ではなく“生理的な変化”の1つと捉えられることも多くなっています。乳房には母乳を産生するための乳腺という組織が多く存在しますが、乳腺組織は女性ホルモンのバランスによって大きくなったり小さくなったりします。乳腺症はこのような生理的な変化が強く現れて一部がしこりのようになったり、痛みを引き起こしたりすると考えられています。そのため、一般的には生理前に症状が悪化し、閉経を迎えて女性ホルモンの分泌が少なくなると自然に改善していきます。治療は必要ないことがほとんどですが、症状が強い場合は痛み止めを使用することがあります。一方で、乳がんと似たような画像所見となることもあり、詳しい検査が必要になる場合もあります。乳腺症の原因は明らかにはなっていませんが、女性ホルモンのバランスが崩れることによって生じる生理的な変化であると考えられています。乳腺は“エストロゲン”と呼ばれる女性ホルモンのはたらきによって容積が大きくなります。女性ホルモンは月経周期にあわせて増減するため、エストロゲンが増える生理前や排卵時などは乳房が張ったり痛みを感じたりしますが、生理が終わると乳房の張りや痛みがなくなることが多いです。乳腺症は、このような生理的な変化が強く生じたことによるものであると考えられています。乳腺症では乳房の一部にしこりや痛みを感じます。また、乳頭から分泌物が出ることもあります。生理前や排卵のタイミングでしこり感や痛みが強くなるのが乳腺症の特徴です。また更年期にも女性ホルモンがアンバランスになるため症状が強くなることがあります。一方で閉経を迎えると症状は徐々に治まっていくとされています。また過度なストレスや疲れなど女性ホルモンのバランスが崩れやすい状態が続くと、症状が強くなると考えられています。乳腺症は生理前や更年期など女性ホルモンのバランスが乱れることによって引き起こされる生理的な変化であるため、明確な予防方法はありません。しかし、女性ホルモンのバランスの乱れはストレスなど好ましくない日常生活上の習慣によって引き起こされることがあります。そのため、規則正しい生活を心がけ、お酒やカフェインの過剰摂取を避けるなどで症状が改善することもあるとされています。

漢方と鍼灸

 更年期やストレス、疲れ、気象病、冷えによって女性ホルモンの乱れが生じ乳腺に影響が出ます。女性ホルモンのバランスをとる漢方、自律神経を安定させる漢方、疲れの原因を改善する漢方などがいいですね。どうしても患部が痛む場合、頓服で専用漢方をお出しします。女性ホルモン全体、黄体ホルモン、卵胞ホルモンの反応穴、自律神経の反応穴、患部から漢方食養生ツボを選択します。

膀胱癌

 膀胱がんは膀胱にできるがんのことです。早期に発見できれば治癒が見込めるがんであり、膀胱がんは膀胱の粘膜(膀胱内部を覆う上皮)から発生するがんで、進行すると膀胱の筋層(膀胱を形成する筋肉の壁)にまで浸潤(広がること)し、周辺のリンパ節や肺、肝臓、骨などにも転移を生じます。比較的早い段階で血尿などの症状が認められることが多いため、早く発見できるケースが多いがんの1つとされ、比較的予後がよいがんともいえます。膀胱がんの治療方法はがんの進行度によって異なり、膀胱の摘出が必要な場合には術後の生活にも大きな影響を与えます。気になる症状があればなるべく早いタイミングで医療機関を受診することが大切になります。膀胱がんでよくみられる症状が痛みを伴わない血尿です。血尿は、尿に血が混じっていることが見てわかる“無症候性肉眼的血尿”であったり、見た目では分からず尿検査でのみ分かる“顕微鏡的血尿”である場合があります。また、血尿より頻度は低いですが、排尿時の痛み、残尿感、頻尿といった膀胱炎によく似た症状がみられることもあります。膀胱がんは、このような症状をきっかけとして医療機関を受診することで見つかることがほとんどです。また、健康診断の尿検査で潜血を指摘され、精密検査を行うことでがんが見つかることもあります。医療機関を受診して膀胱がんが疑われた場合、まず行う検査が尿を用いた検査、超音波検査、そして膀胱鏡検査です。尿を用いた検査として、尿細胞診検査や腫瘍マーカーの検査がありますが、これらの検査だけで診断を確定することはできないため、精密検査を行う前のスクリーニング検査や、診断の補助として行うことが一般的です。膀胱鏡検査や尿細胞診検査で異常が認められた場合は、膀胱に内視鏡を挿入して組織を採取する経尿道的膀胱腫瘍切除術により膀胱の腫瘍組織を一部採取し、がん組織を顕微鏡で直接観察する病理検査を行って、診断を確定します。尿を採取し、尿中にがん細胞がないかを観察します。痛みのない検査ですが、患者によってはがんがあってもがん細胞が観察されないことがあります。しかし、より悪性度が高いがんでは異常がみられる頻度が高くなります。一般的に、スクリーニング検査や診断の補助として行われます。膀胱がん患者の尿に特徴的にみられる物質の有無を観察します。NMP22、サイトケラチン8・18の2種類の腫瘍マーカーがあります。全ての患者で陽性となるわけではないため、スクリーニング検査や診断の補助として用いられます。体の表面に機器を当て、超音波を放出することで膀胱の様子を観察します。がんのタイプによってはこの検査で見つけにくいものもあるため、膀胱鏡検査や尿細胞診検査も同時に行われることが一般的です。尿道から膀胱鏡(内視鏡)を挿入して膀胱内を観察します。がんの発生部位や大きさ、大まかなタイプなどを確認することができます。膀胱に内視鏡を挿入して組織を採取し、採取した組織を顕微鏡で観察してがんの種類や広がり方を観察します。確定診断のために行われる検査ですが、治療(がんの切除)と同時に行われる場合がほとんどです。膀胱がんは膀胱の粘膜から発生し、進行するにしたがって上皮の下層にある粘膜下層、さらにその下の筋肉の層に浸潤していきます。がんが上皮内のみにとどまり、筋肉の層へ広がっていないものは“ステージ0”“ステージI”に分類され、いわゆる“早期がん”の段階にあたります。一方、筋肉の層にまでがんが広がったものは“ステージII”“ステージIII”で、いわゆる“進行がん”です。また、リンパ節やほかの臓器に転移を生じているものは“ステージIV”となり、一般的には“末期がん”と呼ばれるものです。これらの検査のほか、膀胱がんと診断された場合は、合併症やがんの転移の有無を調べるためにCT、MRI検査などを行うこともあります。膀胱がんの治療は大きく分けて手術、膀胱内注入療法、薬物療法(化学療法など)、放射線治療の四つがあります。どの治療を選択するかは症状や患者の生活環境等によっても異なります。広がりが浅いがんでは経尿道的手術後に膀胱内への薬剤の注入を行う治療ができる場合もあります。一方、がんが膀胱の深くまで広がっているような場合は膀胱の摘出手術が必要になることがあり、この場合はある程度長い期間の入院が必要になることがあります。化学療法はがんが転移していて手術が難しい場合や、手術と組み合わせて補助的に用いる場合があります。この場合、入院が必要になるかどうかは治療法や症状によって異なります。膀胱は尿を排出するための重要な器官で、膀胱の摘出手術を行った場合は手術前とは違う方法で尿を体外に排出する必要があります。そのための手術は尿路変向術と呼ばれ、小腸の一部を切り離し一方に尿管をつなぎ、反対側を腹壁に開けた孔から出す(ストーマ)回腸導管という方法が一般的です。どのような治療を行ったとしても、治療後は定期的に医療機関を受診し、検査を行う必要があります。この段階で主に行われるのは“経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)”です。これは、尿道から膀胱内に内視鏡を挿入し、内部の状態を観察しながら腫瘍を切除する治療です。ごく早期のがんであれば、この治療のみでがんを取り除くことができます。そのうえで、切除後の再発を予防するために膀胱内にがんの発生を抑える作用のある抗がん薬やBCGを注入する“膀胱内注入療法”を行うのが一般的です。一方、がんが筋肉の層にまで達していなくても、悪性度の高いがんが上皮に広範囲に広がっている場合はTUR-Btのみでがんを取り切るのが困難なため、膀胱を摘出しなければならないケースもあります。筋肉の層まで、あるいはそれを超えて浸潤したがんはTUR-Btのみで完全に切除することができないため、膀胱を摘出する必要があります。多くはCTやMRIなどでは描出できない微小な転移を生じている可能性を考慮して、手術の前に抗がん薬治療(術前補助化学療法:NAC, neoadjuvant chemotherapy)が推奨されています。膀胱は腎臓で産生された尿をためるための臓器です。このため、膀胱を摘出した場合は、尿の排泄路を新たに作る“尿路変向術”を同時に行わなければなりません。尿路変向術には、尿の出口(いわゆるストーマ)を新たに造設する非禁制型尿路変向術と、腸の一部で膀胱のような臓器を新たに作る禁制型尿路変向術とがあります。非禁制型尿路変向術で代表的な術式としては、尿管を直接皮膚に開口させる“尿管皮膚瘻造設術と、小腸の一部に尿管をつなげて反対側の皮膚に開口させる“回腸導管造設術”があります。一方、禁制型尿路変向術はさらに細かくみると“自己導尿型代用膀胱形成術”と“自排尿型代用膀胱形成術”があります。“自己導尿型代用膀胱形成術”は形成した膀胱を臍へそなどの皮膚に開口させる術式ですが、最近ではほとんど行われていません。近年は、回腸で形成した膀胱を尿道につなげる“回腸利用新膀胱造設術”を行うことが一般的です。また、手術後にも再発を予防するために抗がん薬治療や免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ)による治療を行うことがあります。転移があったり、全身の状態が悪く手術できなかったりするような場合には、積極的に手術を行わず、プラチナ製剤を含む抗がん薬治療免疫チェックポイント阻害薬(ペムブロリズマブアベルマブ抗体薬物複合体(エンホルツマブ ベドチン)などが用いられます。これらの治療はがんを小さくすることを目的としていますが、十分な効果が得られない場合などでは、がんによる痛みを取ることを目的として放射線治療が行われることもあります。さらに、痛みが強く生活に支障が出ているようなケースでは、医療用麻薬などを用いた緩和治療が行われます。膀胱がんは、発見された段階で適切な治療を受けたとしても、発見時のステージによって生存率は大きく変化します。膀胱がんのステージ別の5年生存率*は、ステージIでは86.4%、ステージIIでは58.5%、ステージIIIでは43.3%、ステージIVでは19.1%となります。また、膀胱を摘出した場合でも尿管などにがんが再発することもあるため、定期的な検査を続けていくことが大切です。

漢方と鍼灸

 過去に膀胱癌で抗がん剤との併用で良くなった2例があります。一つは膀胱の中にカリフラワーのようにできる腫瘍でワイヤーで切り取っても何度も出てくるというもの。ワクチン療法も行ったが良くならない時ご相談で来店。免疫調整の医薬品を飲んで頂いてから癌が出てこなくなり3年経っても大丈夫でしたので廃薬いたしました。もう一つは免疫の食養生を飲んで癌が消失した例です。今は気功を使って癌の波長と相性のいい漢方、食養生サプリツボを選択しお伝えしています。抗がん剤の副作用を軽減できるだけでも体力、免疫力を落とさず効き目も良くなると思います。最後は自然治癒力です。

腎臓癌

 腎臓がんとは、腎臓にできる悪性腫瘍です。腎臓は肋骨の下あたりの背中側に左右1つずつある臓器で、血液中の老廃物をろ過して尿を作り出す“腎実質”と腎実質で作られた尿を集める“腎盂”と呼ばれる部位に分けられます。腎臓がんは通常、この腎実質の細胞から発生する“腎細胞がん”のことを指します。腎臓がんは進行するまで症状が現れないことも少なくなく、進行すると肺や肝臓、骨などに転移を起こすこともあります。喫煙習慣と肥満は腎臓がんの発症リスクを高めることが分かっています。また、遺伝的な要因であるフォン・ヒッペル・リンドウ病などによって引き起こされるものもあります。腎臓がんは症状が乏しく、健康診断などの超音波検査により腫瘍を発見されることが増えてきました。進行すると血尿、背中の痛みなどが生じたり、お腹からしこりを触れたりするようになります。用を足す際に血の混じった真っ赤な尿(血尿)が出たり、腹部や腰を触るとボコっとした腫瘤に触れたりするなどの症状が現れます。なお、膀胱炎*などで血尿が出る場合は痛みや違和感を感じますが、腎がんの血尿で痛みを感じることはあまりないといわれています。また、食欲不振、むくみなどの全身症状を伴うこともあります。さらに、肺、肝臓、骨、脳などに転移すると、呼吸器症状、肝機能異常、病的な骨折、神経症状などが生じることもあります。腎臓に腫瘍があるか確認し、大きさや位置などを評価するために画像検査が必要です。もっとも簡便に行えるのは腹部超音波検査ですが、造影剤を用いたCT検査が有用です。MRI検査を行うこともあるほか、転移・再発を確認するためにPET-CT検査を行うこともあります。腎臓がんの確定診断をすることはできませんが、腎機能や全身の状態を把握するために血液検査を行うのが一般的です。初期の腎がんでは画像だけでなく、血液検査の値にも異常がみられます。血小板数が低下し、LDH(酵素の1種)CRP(タンパク質の1種)カルシウムが上昇している場合は、何らかの異常で腎臓がダメージを受けているというサインです。また、長期的に夕方になると原因のわからない熱(不明熱*)が出る場合や、食欲不振などから体重が減少するといった症状がある場合は、何らかの悪性腫瘍がある可能性が疑われます。なるべく早期に病院を受診し、画像検査(エコー*やCT*など)などの精密検査を受けることをお勧めします。尿中に赤血球やがん細胞が含まれているか調べるために尿検査が行われます。また腎盂尿管がんとの鑑別に尿細胞診を提出することがあります。がんの病変部位にめがけて針を刺して組織を採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査です。超音波やCTのガイド下で行われます。腫瘍が小さく良性腫瘍と鑑別が困難な場合や、今後の治療のために病理診断が必要な場合に検討されます。腎臓がんの根本的な治療は、手術によってがんを取り除くことです。がんの進行度によって手術方法は異なります。がんがある方の腎臓全てを摘出する“腎摘出術”が標準的な手術ですが、早期に発見できればがんの部分のみを切除する“腎部分切除術”を行える場合もあります。また、腹腔鏡下手術、ロボット支援手術、開腹手術などが病状によって選択されます。なお、2つある腎臓のうち1つを摘出したとしても、残ったほうの腎臓の機能が正常なら支障なく生活を送ることができます。手術ができない場合や転移が進行している場合分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬などによる薬物療法が検討されます。薬の種類によって多様な副作用が起こるため、不安がある場合は治療前に医師に相談するとよいでしょう。骨転移や脳転移がある場合、痛みの緩和や進行抑制などを目的として放射線療法が行われることがあります。ただし、腎臓がん自体には放射線療法は効きづらいとされています。がんが小さく、患者の年齢や合併症などで手術が難しい場合、定期的な画像検査で経過を見ていく“監視療法”や、がんに特殊な針を刺しがんを凍らせ壊死させる“凍結療法”が行われることがあります。

漢方と鍼灸

 抗がん剤の副作用を軽くすることも患者さんの体力、免疫力を落とさないために重要です。腎臓癌の箇所、癌の反応穴から相性のいい最適な漢方食養生サプリツボを選択しお伝えいたします。

甲状腺癌

 甲状腺がんとは、喉仏の前を覆おおっている楯のような形の長さ約4cm・幅約4cmの臓器“甲状腺”に悪性の腫瘍ができる病気です。甲状腺は基礎代謝を上げるはたらきがあるほか、脳や骨の成長や脂質や糖の代謝を促す“甲状腺ホルモン” を分泌しています。少数のC細胞がカルシトニンを分泌します。甲状腺は柔らかいので、通常は触ってもどこにあるのか分かりません。しかし、甲状腺がんになって甲状腺が大きくなる、硬くなる、あるいはしこりができた場合は、触ると分かるようになります。また初期の甲状腺がんは症状が現れないことが一般的で、検診や別の病気で診察を受けた際に偶然見つかることも少なくありません。治療は手術が行われることが一般的ですが、甲状腺がんの種類や患者の年齢、がんの状態などによって選択される治療法は異なります。甲状腺がんは主に5種類に分けられます。①乳頭がん甲状腺濾胞細胞(甲状腺の99%を占める細胞)由来のがんで、甲状腺がんの90%近くを占めます。10歳代から高齢者まで幅広い年代で発症しますが、比較的若い女性によくみられます。進行は緩やかで、10年生存率は約98%です。予後は一般に良好ですが、55歳以上では再発を繰り返したり、肺などに転移したりして死に至ることもあるほか、まれに悪性度の高い未分化がんに転化することもあります。②濾胞がんは、甲状腺濾胞細胞由来のがんです。甲状腺がんの中では2番目に多く30歳代から高齢者にまで発症します。進行は穏やかですが、10年生存率は乳頭がんよりもやや低い傾向にあります。予後は乳頭がんと同様に、高齢者のほうが若年者よりやや不良です。なお、乳頭がんと濾胞がんは、比較的悪性度の低い“高分化がん”に分類されます。③低分化がんは甲状腺がんの約1%を占め、高分化がんと未分化がん(後述)の間のような特徴を示すがんです。高分化がんと比較すると進行はやや早く、周囲の組織に浸潤したり、肺や骨などのほかの臓器へ遠隔転移したりしやすい特徴もあります。低分化がんは高分化がんと共存することもあれば、低分化がんであったものが未分化がんに進行することもあります。④未分化がんは甲状腺濾胞細胞由来のがんで、非常に悪性度が高いことが特徴です。甲状腺がんの約1~2%を占め、60歳以上に多く、乳頭がんや濾胞がんと比較して明らかな男女差がないことが特徴です。進行は極めて急速で、診断されてから1年以上生存する確率は20%以下とされています。⑤髄様がんは、血中のカルシウム濃度を低下させるホルモンである“カルシトニン”を作るC細胞由来のがんであり、甲状腺がんの約1~2%を占めます。30歳代以降の人が発症しやすく、高分化がんと比較すると進行がやや速いことが特徴です。髄様がんには遺伝性のものとそうでないもの(散発性)があり、約30%が遺伝性です。遺伝性髄様がん患者では褐色細胞腫などの異常を伴うことがあります。また、遺伝性髄様がん患者ではRETという遺伝子に変異があり、このような患者の子どもには50%の確率でこの変異が受け継がれ、高率かつ若年齢で発症します。そのため、早期に “発症前甲状腺全摘”が行われています。現段階で特に甲状腺がんの発症のリスクが高まる要因としては、放射線の被曝、体重増加、遺伝子異常などが挙げられます。
 放射線の被曝では、特に若年期に被曝することによって甲状腺がんが発症しやすくなることが分かっています。また体重増加に関しては、正常な体重の人と比べて体重が増加している人や肥満の人のほうが、甲状腺がんを発症しやすいとの報告があります。遺伝子異常については上に述べた髄様がんにおけるRET遺伝子変異のほか、いろいろな遺伝子の異常が甲状腺がんの発症に関連していると考えられ、研究により徐々に解明されているところです。
 甲状腺がんは首の周辺にしこりを感じることがありますが、それ以外には症状がみられない自覚症状の乏しいがんです。しかし、がんが周囲の臓器に浸潤(周囲に広がる)すると、その部位によってさまざまな症状がみられることもあります。たとえば、がんが反回神経(声帯の動きに関係する神経)に浸潤した場合は嗄声(声のかすれ)がみられることがあるほか、気管に浸潤した場合には血痰呼吸困難などの症状がみられることがあります。また、血管に浸潤した場合は顔面のむくみ食道に浸潤した場合には嚥下障害(食事の際に喉につかえる)などの症状が現れることもあります。そのほか、未分化がんではしこりが急激に大きくなるほかに、痛みや炎症反応に伴う発熱を生じることがあります。
 診察では、まず症状や病歴、放射線被曝歴、家族歴について確認した後、甲状腺周辺を観察したうえで直接触り、甲状腺の大きさや腫瘍の有無、硬さ、リンパ節腫大の有無などについて確認します。次に、甲状腺の大きさやしこりの状態、リンパ節への転移などを調べる超音波検査、その結果に応じてしこりが悪性であるかなどを調べる穿刺吸引細胞診を行います。 穿刺吸引細胞診は、超音波でしこりの場所を確認しながら針を刺し、しこりの細胞を吸い取って顕微鏡で調べる検査です。このとき、腫瘍の種類によっては必要に応じてサイログロブリンやカルシトニンなどの数値を調べることもあります。そのほかの補助的検査としては、血液検査による甲状腺機能検査があります。また、髄様がんに対しては、腫瘍マーカーである血中カルシトニン、CEA値の測定や、遺伝性髄様がんの確認や否定のためにRET遺伝子の検査が行われることもあります。さらに必要に応じてがんの広がりや転移を確認するためのCT検査やMRI検査、PET/CT検査などの画像検査、バセドウ病など別の病気にかかっているか確認するために放射性ヨウ素を用いた甲状腺シンチグラフィが行われることもあります。甲状腺がんの主な治療方法として手術、放射性ヨウ素内用療法、放射線外照射療法、甲状腺ホルモン剤によるTSH抑制療法などさまざまな薬物療法が挙げられます。乳頭がん・濾胞がん・低分化がんでは手術が標準治療であり、甲状腺の切除やリンパ節郭清(がんの周りにあるリンパ節を切除すること)が検討されます。甲状腺の切除範囲は病気の状態によっても異なり、甲状腺の半分を切除する“甲状腺片葉切除”、甲状腺を全て取ってしまう“甲状腺全摘”などがあります。リンパ節郭清では、甲状腺がんの種類や検査結果を踏まえて、必要に応じたリンパ節を切除します。がんの性質と進行度に応じて術式が決定されます。乳頭がんと濾胞がんで甲状腺を全摘した場合の術後補助療法として、または遠隔転移の治療として、放射性ヨウ素内用療法が検討されることがあります。放射性ヨウ素内用療法とは、甲状腺がんがヨウ素を取り込む性質を利用した治療法です。放射性ヨウ素が含まれたカプセルを内服して甲状腺分化がんに取り込まれると、そこから放出される放射線によってがんの病巣が破壊されます。甲状腺分化がんにヨウ素を取り込む性質がどれだけあるかによって治療効果は異なります。ほかの治療では効果が期待できないと推測される未分化がんの治療の1つとして、化学療法が行われることがあります。化学療法では抗がん剤を体内に直接注入して、がんの増殖を抑えます。ただし、乳頭がん、濾胞がん、髄様がんに対しては有効な化学療法はありません。甲状腺ホルモンによるTSH抑制療法は、乳頭がんや濾胞がんの術後などでは、甲状腺ホルモンによるTSH抑制療法が行われることがあります。甲状腺刺激ホルモン(TSH)は甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンの産生を促すホルモンですが、甲状腺分化がん細胞も刺激し、その増殖を早めることが知られています。そのため、TSHの分泌を抑えて再発を予防するために甲状腺ホルモン薬を服用し、がんの再発進行のリスクに応じて血清TSH値を正常範囲の下半、軽度抑制、あるいは完全抑制とする場合があります。甲状腺がんが再発・転移して手術が難しく、放射線外照射や放射性ヨウ素内用療法では効果が期待できない場合には分子標的薬の使用が検討されます。分子標的薬とは、がん細胞の増殖に関与している物質の産生、あるいはその機能を選択的に阻害する、いわばピンポイントで攻撃する薬です。がんの種類によって用いられる薬は異なりますが、甲状腺がんに対しては現在、レンバチニブ、ソラフェニブ、およびバンデタニブが用いられます。
 超音波検査などの画像検査の普及によって非常に多くの微小乳頭がんが発見されるようになりました。これは世界的な現象であり、過剰診断・過剰治療ではないかと指摘されています。このような微小がんの大部分は転移・浸潤がなく、また増大進行しないものが大部分であることが分かってきました。そこで、低リスクの甲状腺微小がんに対しては定期的に超音波検査をして、進行がなければ経過観察を続ける積極的経過観察が治療の選択肢となってきました。日本内分泌外科学会、日本甲状腺学会、アメリカ甲状腺学会でもこのような取り扱いが承認、あるいは推奨されています。

漢方と鍼灸

 増殖スピードが速いのは未分化がん、髄様がんです。速度を抑える漢方、甲状腺癌から最適な漢方食養生サプリツボを導き出してお伝えいたします。

膵臓癌

 膵臓がんとは、胃の後ろに位置する膵臓と呼ばれる臓器に生じるがんです。60歳代以降の人に生じることが多く、患者の男女比は男性にやや多いといわれています。膵臓がんは初期症状がなく自覚症状が出る頃には進行していることが一般的で、難治のがんといわれます。しかし、近年はさまざまな検査・治療方法などが研究・実施され、これらの開発によって早期発見や治療成績の向上が期待できるとされています。膵臓がんが難治性のがんである理由の1つに、症状が現れにくく、発見された頃には進行してしまっていることが挙げられます。膵臓がんは初期症状がほとんどありません。進行すると、がんのできる部位によって症状が現れることがあります。膵臓の頭部(丸まった先端部分)にがんが生じる場合、比較的早い段階で目や皮膚が黄色くなる黄疸という症状が見られることがあるため、ほかの膵臓がんと比較して発見が早いことがあります。一方、膵臓の体部(中心部分)や尾部(すぼまった先端部分)にがんができると、黄疸の症状が出ることはほとんどなく、自覚できる症状は痛みのみであることが一般的です。また、膵臓は胃に近く、背中側にある臓器のため、たとえ痛みが生じても“胃の痛み”や“背中の痛み”と勘違いしてしまう方もいます。このような理由から、膵臓に原因があると思い浮かべることが難しく、膵臓がんはかなり進行するまで見過ごされてしまいがちです。黄疸が生じたときはもちろんですが、胃や背中に原因不明の痛みを感じたときにも膵臓がんの可能性を疑い、病院を受診することが望ましいです。
 たとえば継続的に胃が痛み、かかりつけ医を受診しても原因が分からないときや、背中の痛みから整形外科を受診したけれど原因がよく分からず改善が見られないときなどには、一度膵臓がんの検査を受けることを検討しましょう。さらに、中高年になってから糖尿病にかかった方や糖尿病の患者さんで急に血糖コントロールがうまくいかなくなった方なども、膵臓がんにかかっている可能性があります。膵臓の役割の1つに血糖値を調節するホルモンの産生があります。膵臓がんにかかると、この機能がうまくはたらかなくなることにより、糖尿病にかかったり悪化したりすることがあります。そのため、糖尿病の患者さんは膵臓がんの可能性を考え、必要に応じて検査を受けることが大切です。膵臓がんは早期発見・治療が難しいがんで、残念ながら生存率が全てのがんの中でもっとも低いといわれています。発見されたときには進行していることが多いので、手術治療のできる患者さんは一握りで、それ以外の進行がんの患者さんに対しては化学放射線療法や化学療法による治療が行われます。また、ステージによって異なりますが、手術ができた患者さんであっても5年生存率は20~40%といわれています。現状膵臓がんの検査では血液検査と画像検査が行われますが、近年はこれに加えて “リキッド・バイオプシー(体液を用いた低侵襲検査)”という観点から尿、唾液、血液などを用いて、より高い精度でがんを発見できる腫瘍マーカー検査の研究が進められています。実際2021年3月には、血液から検査が行える遺伝子プロファイリング検査が薬事承認されました。この検査により、血液から300を超える遺伝子を一度に解析することができるほか、腫瘍変位量(TMB)やマイクロサテライト不安定性(MSI)なども解析できるため、膵臓がんの薬物治療の選択肢を絞ることに役立ちます。また、一部大学と共同で尿検査によって行う新たな腫瘍マーカー検査の研究も実施しています。このようにさまざまな機関で検査の研究が進められており、今後も膵臓がんの早期発見・治療に役立つとされる新しい検査が出てくると思います。画像検査の一環として超音波内視鏡検査を行うことも、膵臓がんの早期発見に役立つと考えます。超音波内視鏡検査とは、超音波装置を伴った内視鏡を使って行う検査のことです。通常の内視鏡と比較すると組織の内部の観察などができるため、病巣の深さや表面には見えない腫瘍などを見つけやすいという特徴があります。実際に一部医療機関では一部地域において、膵臓がんを疑う症状が見られる方、超音波検査や造影CT検査など一般的な膵臓がんの画像検査で異常が発見された方などを対象に超音波内視鏡検査を行っているところもあります。この検査は従来の超音波検査や造影CT検査では見つけることのできなかった、いわゆるステージ0といわれるような浸潤のないごく早期の膵臓がんを発見できることもあり、救命できる確率を高めるとされています。近年の膵臓がんの治療に関する最新トピックとしては、術前化学療法を用いた手術治療や新しい術式を用いた手術治療が挙げられます。膵臓がん治療は抗がん剤の発展によって大きく進歩しつつあり、近年は抗がん剤による術前化学療法と手術治療を併用した“コンバージョンサージェリー”という治療方法が用いられることがあります。膵臓がんにおけるコンバージョンサージェリーとは、がんが主要動脈に浸潤しており従来であれば手術の適応がない患者さんに対し、手術前に抗がん剤治療を行ってがんを小さくしてから手術治療を行うことをいいます。この治療方法が確立されたことにより、手術ができる患者さんが増えるほか、手術後の予後がよりよくなることが期待できます。手術そのものの術式についても進歩が見られます。以前の膵臓がん手術は手術中にがんのある部分に触れ、牽引けんいんしたうえで摘出していました。しかし、最近の手術では手術中にがんを触らず、膵臓に通ずる血管を遮断したうえでがんを摘出する治療が行われ始めています。術式が変化した理由は、手術中にがんに触れることにより、がんが揉み出され周囲の血管などに流入してしまうことが懸念されたためです。このように、がんに触れず周囲の血管を遮断して行う手術は“ノンタッチアイソレーション法”と呼ばれ、この術式を行うことで治療中にがん細胞が血管に流出することを防ぎ、転移や再発を予防することが期待されます。現在、日本全国のおよそ20施設で前述の腫瘍マーカー検査(リキッド・バイオプシー)によって治療効果の測定を行っています(2021年7月時点)。これまでお話ししたように、膵臓がんは早期では自覚症状が現れにくいといった理由から、早期発見が難しいといわれるがんです。しかし、近年の検査や治療に対するさまざまな研究や取り組み、薬物治療の大きな進歩などから、より根治につながる可能性が高くなってきているといえるでしょう。そのため、患者さんには膵臓がんの治療実績への理解とともに、いずれは膵臓がんでも治療によって予後の改善が期待できるということを知っていただきたいです。
がんはその進行度合いや広がり、リンパ節やほかの臓器への転移などの状態によって、ステージ(病期)と呼ばれる分類がされ、その後の治療方針の決定に役立てます。膵臓がんのステージ分類は、主に血液検査や造影CT検査・超音波内視鏡検査などの画像検査の結果から判断されます。造影CT検査ではがんの状態や広がり、ほかの臓器への転移の有無などが確認できます。また、超音波内視鏡検査は口から内視鏡(いわゆる胃カメラ)を入れ、胃や十二指腸から膵臓に超音波を当てて病変を詳しく見ることができます。さらに、細い針で膵臓の腫瘍細胞を採取することができるため、その細胞を顕微鏡で見て検査する細胞診にも役立ちます。膵臓がん全体の5年生存率*は、9.3~10.2%といわれています。ステージ別に見ると、I期では42.4~48.6%、II期では17.3~19.5%、III期では5.6~7.3%、IV期では1.2~1.7%となっており、ステージが進行するごとに生存率は低くなります。
また手術を行った場合でも再発をしてしまう可能性が高く、手術後の5年生存率は20~40%といわれています。

漢方と鍼灸

 手術・抗がん剤の進歩はすごいと思います。それでも難しい癌には変わりないですね。お酒の飲みすぎ、ストレス、糖尿病など養生しないといけません。抗がん剤を使うにしても副作用は強く体力、免疫力を奪っていきます。ただ副作用を軽減し体のダメージが少なければ抗がん剤が劇的に効いた例がいくつもあります。癌もいくつものアンテナを持っています。いろんな波長を出しています。相性のいい波長の合う漢方をお勧めいたします。膵臓癌の反応穴、癌の反応穴から漢方食養生サプリツボを選択しお伝えいたします。

【症例】60歳女性 膵臓癌と診断 サプリのみ 膵臓癌がすべて消失 その後仕事復帰
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