【腎臓、泌尿器】の症状でお悩みの方に
「もしも、親や身近な人、あるいは自分自身が【腎臓、泌尿器】の病気になったらどうしよう…」そんな不安を抱いたことはありませんか。
身近な症状として日中頻尿・夜間頻尿、足の浮腫、尿失禁などの増加が問題となっています。年を重ねることで、尿道炎、前立腺炎、間質性膀胱炎なの方が増えています。成人・高齢化社会においても、腎臓、泌尿器の健康は非常に重要です。
当院の【腎臓、泌尿器】の病気へのこだわりは漢方薬の選薬、鍼灸の施術と食養生を大切にしていることです。どこに行っても良くならなかった方の最後の砦になりたい、そんな気持ちでアドバイスさせていただきます。
■遠方の方は、オンライン(電話)でご相談いただけます。
日中頻尿・夜間頻尿、足の浮腫、糸球体腎炎(急性・慢性)、腎不全(急性・慢性)、IgA腎症、尿崩症、腎盂腎炎、遊走腎(下垂腎)、腎嚢胞、尿道炎、夜尿症、血尿、ループス腎炎、糖尿病性腎症、腎硬化症、ネフローゼ症候群、前立腺肥大症、前立腺炎、腎臓結石・尿路結石、間質性膀胱炎、尿失禁、過活動膀胱、膀胱炎
自分自身や家族・同僚、友人など周りの人について「腎臓、泌尿器」と思われる症状に気づいたら一人で悩まず、不二薬局にご相談ください。
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舌癌
舌がんは舌にできるがんで、口腔がんの1つです。男女比は約3:2と男性に多く、発症年齢は60代に多いとされていますが、20~30代の若年者にも時々見られますので、注意が必要です。口腔がんの患者数はわが国において増加傾向にあり、毎年3000人を超える方が口腔がんによって命を落としています。2015年における口腔がんの患者数は7800人にも上ります。口腔がんは、舌のほか、歯茎や、上あご、頬の粘膜などにできるがんです。なお、舌根の部分にできたがんは、がんの分類上、舌がんではなく中咽頭がんに該当します。舌がんの多くは、扁平上皮細胞という、舌の表面を覆う細胞から発生します。がん細胞は、腫瘍が大きくなるにつれて、舌の組織の深い場所にまで広がっていきます。舌がんは、鏡を使って、患部を自分で見ることができるがんです。舌の両脇の部分にできることが多く、舌の先端や表面の中央部分ではあまりみられません。舌の裏側などの見えにくい場所にできることもあります。自覚症状には、舌の硬いしこりやただれがありますが、痛みや出血があるとは限りません。舌の動きに対する違和感や舌のしびれがある、舌の粘膜に赤い斑点(紅板症)や白い斑点(白板症)ができている、口内炎が治りにくいなどの症状がみられることもあります。また、がんが進行した場合の症状としては、痛みや出血が持続する、口臭が強くなるなどがあります。現在のところ、舌がんのはっきりとした原因は明らかではありませんが、危険因子として喫煙や飲酒による化学的な慢性刺激に加えて、虫歯や合わない詰め物、極端に傾いた歯などによる機械的な慢性刺激、さらには口の中の不衛生な状態などが挙げられます。また口の中にできる粘膜病変が経年により癌化することもあります。特に、白板症や紅板症は10%程度の癌化率を有しているとされ、潜在的悪性疾患として慎重な経過観察が推奨されています。
漢方と鍼灸
口腔内のケアは大事ですね。特に歯周病などは菌が体にまで降りていき悪さをします。また合わない詰め物などの接触痛も治してもらった方がいいですね。早期に発見できると生存率もいいので気になったらすぐ受診しましょう。残念ながらなってしまった場合、手術や抗がん剤など副作用で継続できないなど順調にいかない場合はご相談ください。
更年期障害(女性)
更年期とは“生殖期(性成熟期)と非生殖期(老年期)の間の移行期のことで、卵巣機能が減退し始め、消失するまでの時期”をいいます。更年期の年齢は、一般的に閉経前後の5年間、合計で10年間をいいます。閉経*の年齢は個人差が大きく、40歳代前半に迎える女性もいれば、50歳代後半になっても迎えない女性もいるため更年期の年齢は個人差があります。 閉経とは子宮摘出や薬剤などの治療を行っていないにもかかわらず、月経が永久に停止することです。40歳以降で最後の月経から1年間月経がないことを確認して、初めて閉経を迎えたということになります。そのため、閉経年齢とは最後の月経があった時の年齢をいいます。のぼせ・ほてり(いわゆるホットフラッシュ)・めまい・頭痛・全身倦怠感・不眠、気持ちの落ち込み・やる気のなさ・不安・憂鬱・腰痛、関節・筋肉痛、冷え、しびれ、疲れやすさ、湿疹、かゆみ、排尿障害、頻尿などほかの検査を行っても特に異常がないものを更年期症状といいます。これらの症状がひどくなり、日常生活に支障をきたす状態を更年期障害といいます。
更年期障害の主な原因は、エストロゲンの血中濃度が大きく変動しながら低下していくことです。エストロゲンは卵巣から分泌されている女性ホルモンで、更年期になると卵巣機能が低下することに伴い、エストロゲンの分泌量も減少します。これを脳が感知すると自律神経バランスに乱れが生じ、それに加えて身体的(加齢など)、心理的(性格など)、社会的(職場や家庭の人間関係など)な要因などが関与することで、更年期障害を引き起こすと考えられています。更年期によく起こる病気である甲状腺疾患は、更年期障害とよく似た症状がみられることから、しっかりと鑑別する必要があります。治療としては、ホルモン補充療法(HRT)は、女性ホルモンを補うことで更年期障害の症状を改善させる方法です。さらに、長期的には骨粗しょう症や認知症の予防にも効果があることが分かっています。女性ホルモンの代表である、2種類のホルモン(エストラジオールとプロゲストーゲン)を組み合わせて行います。薬剤には、飲み薬や貼り薬、塗り薬があります。副作用が生じるリスクも異なるとされるため、症状や状況を医師と相談しながら選択することが大切です。HRTの方法には、さまざまなものがあります。開始年齢や実際の症状、子宮の有無、持病などによって使用する薬剤や量が選択されます。また、子宮体がんや乳がんを治療中の人、過去に乳がんの加療を受けた人、心筋梗塞、脳卒中、肝臓に重症な病気を患った人など、一部の人はHRTを実施できない場合があります。HRTの開始時期や継続期間、終了時期なども症状に合わせて医師と相談のうえで決めるのがよいでしょう。治療を開始する場合や長期間継続する場合は、定期的に子宮がん検査や超音波検査などを受ける必要があります。かかりつけの医師と相談しながら行いましょう。漢方薬は体全体のバランスを整え、心と体を健康にすることを目的とした治療法です。ほてりやのぼせといったホットフラッシュがあり、症状が多岐にわたっている人に適しています。副作用も少なく、比較的長期間服用することができます。抗うつ薬は、うつ病を治療する際に薬物療法として使われることがある薬です。抑うつ気分は多くの人が更年期に経験する症状です。抗うつ薬は、精神的な変化だけでなくホットフラッシュといった身体的症状にも効果が期待できます。ストレスの要因から離れて休息を取るなど、心身ともにリラックスできる生活を心がけましょう。
漢方と鍼灸
病院で出してもらう漢方で良くならない場合、ご来店いただくことが多いですね。まず証が合っているのか確認いたします。また更年期障害の反応穴から経絡に落とし込んで漢方、食養生、ツボを選択しお出しします。
潰瘍性大腸炎
大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を 炎症性 腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といい、狭義にはクローン病と潰瘍性大腸炎に分類されます。潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患 です。特徴的な症状としては、血便を伴うまたは伴わない下痢とよく起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。わが国の潰瘍性大腸炎の患者数は166,060人(平成25年度末の医療受給者証および登録者証交付件数の合計)、人口10万人あたり100人程度であり、米国の半分以下です。発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25~29歳ですが、若年者から高齢者まで発症します。男女比は1:1で性別に差はありません。虫垂切除をした人では発症リスクが低いことや、喫煙をする人はしない人と比べて発病しにくいことが報告されています。原因は明らかになっていません。これまでに腸内細菌の関与や本来は外敵から身を守る免疫機構が正常に機能しない免疫反応の異常、あるいは食生活の変化の関与などが考えられていますが、まだ原因は不明です。潰瘍性大腸炎は家族内での発症も認められており、何らかの遺伝的因子が関与していると考えられています。欧米では患者さんの約20%に 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎あるいはクローン病)の近親者がいると報告されています。近年、世界中の研究者によりこの病気の原因を含めた 特異的 な遺伝子の探索が続けられています。発病に関与する可能性のある多くの遺伝子が報告されており、それぞれの遺伝子で発病しやすい型があることがわかっていますが、その型を持っていたからと言って必ず発症するわけでもありません。遺伝的要因と食生活などの環境要因などが複雑に絡み合って発病すると考えられています。症状としては下痢(便が軟らかくなって、回数が増えること)や血便が認められます。痙攣性または持続的な腹痛を伴うこともあります。重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が起こります。また、腸管以外の合併症として、皮膚の症状、関節や眼の症状が出現することもあります。原則的には薬による内科的治療が行われます。しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。現在、潰瘍性大腸炎を完治に導く内科的治療はありませんが、腸の炎症を抑える有効な薬物治療は存在します。治療の目的は大腸粘膜の異常な炎症を抑え、症状をコントロールすることです。潰瘍性大腸炎の内科的治療に5-ASAには従来からのサラゾスルファピリジンと、その副作用を軽減するために開発された改良新薬のメサラジンがあります。経口や経直腸から投与され、持続する炎症を抑えます。炎症を抑えることで、下痢、血便、腹痛などの症状は著しく減少します。5-ASAは軽症から中等症の潰瘍性大腸炎に有効で、 再燃 予防にも効果があります。ステロイドでは代表的な薬剤としてプレドニゾロンがあります。経口や経直腸、あるいは経静脈的に投与されます。この薬剤は中等症から重症の患者さんに用いられ、強力に炎症を抑えますが、再燃を予防する効果は認められていません。最近では、肝臓で速やかに分解されるブデソニドという新しいステロイドを使った注腸製剤も使われています。薬物療法ではありませんが、血液中から異常に活性化した白血球を取り除く治療法で、GCAP(顆粒球除去療法)、血球細胞除去用浄化器があります。副腎皮質ステロイドで効果が得られない患者さんの活動期の治療に用いられます。免疫調整剤・抑制剤ではアザチオプリンや6-メルカプトプリン( 未承認 )はステロイドを中止すると悪化してしまう患者さんに有効です。また、シクロスポリン(未承認)やタクロリムスはステロイドが無効の患者さんに用いられます。抗TNFα拮抗薬のインフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブといった注射薬が使用されます。効果が認められた場合は、インフリキシマブは8週ごとの点滴投与、アダリムマブでは、2週ごとの皮下投与、ゴリムマブでは4週ごとの投与が行われます。アダリムマブとゴリムマブでは自己注射も可能です。抗接着分子抗体といいベドリズマブはリンパ球に発現した接着分子に結合し、炎症を引き起こすリンパ球が腸管粘膜に侵入するのを防ぎます。ベドリズマブは8週ごとの点滴投与が行われます。抗インターロイキン12/23拮抗薬のウステキヌマブは炎症を引き起こす分子であるインターロイキン12およびインターロイキン23を抑えます。ウステキヌマブは12週ごとの皮下投与が行われます。ヤヌスキナーゼ阻害薬であるトファシチニブは免疫細胞に作用して炎症を抑えます。トファシチニブは経口投与で用いられます。多くの場合、内科治療で症状が改善しますが、内科治療が無効な場合(特に重症例)や副作用などで内科治療が行えない場合、大量の出血、穿孔(大腸に穴があくこと)、癌またはその疑いがある場合は外科手術(大腸全摘術)が行われます。多くの患者さんでは症状の改善や消失(寛解)が認められますが、再発する場合も多く、寛解を維持するために継続的な内科治療が必要です。また、あらゆる内科治療で寛解とならずに手術が必要となる患者さんもいます。また、発病して7-8年すると大腸癌を合併するリスクが高くなってきますので、そのような患者さんでは、症状がなくても定期的な内視鏡検査が必要になります。しかし、実際に、一生のうちに大腸癌を合併する患者さんはごく一部です。重症で外科手術になる患者さんなど一部の患者さんを除けば、ほとんどの患者さんの 生命予後 は健常人と同等です。
漢方と鍼灸
胃に潰瘍やびらんが生じるように小腸・大腸にも同じようにできるのでしょう。食事の内容、例えばアルコール、香辛料の強いもの、添加物の多い加工食品などは炎症を助長しやすいものと考えます。胃と腸の違いはとどまっている時間。それらが腸に溜まっている間、腸の粘膜、腸内細菌を乱すのでしょう。またストレスも活性酸素を多く出しますので炎症が起きやすいですね。例えばストレス性胃炎がわかりやすく、ストレスで胃の粘膜に炎症が起きます。
腸から出血を起こしている場合は止血の漢方、腸内の炎症を抑える漢方、免疫の反応穴2か所を確認し選択、ストレスが大きい場合や睡眠が悪い場合は気の巡りを良くする漢方、下痢が治らない場合、腸を丈夫にする漢方や腸内環境をよくする食養生をお勧めいたします。腸をくまなく見て一番反応の強いところと大腸の反応穴から経絡に落とし込んで漢方、食養生、ツボを選択します。
【症例】
65歳男性
潰瘍性大腸炎を患って病院からお薬をもらっているが、下痢と出血が良くならないという相談。
糖尿や頸椎がズレて飲み込みにくいなどの症状もあり苦労しましたが、漢方を飲んで下痢が止まり形がある便が出て出血も止まりましたと報告を受ける。
脳腫瘍
脳腫瘍とは、頭蓋骨の中にできる腫瘍の総称で、各部位からさまざまな種類の腫瘍が発生します。脳腫瘍は原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍の2つに分けられます。原発性脳腫瘍は、脳の細胞や脳を包む膜、脳神経などから発生した腫瘍です。組織診検査や遺伝子検査によって150種類以上に分類され、脳腫瘍の性質や患者個々の状態に合わせて治療が行われます。また、原発性脳腫瘍は、良性腫瘍と悪性腫瘍に分けられます。増殖が速く、周辺の組織にしみ込んでいくように広がって(浸潤)、正常組織との境界がはっきりしない腫瘍は悪性で、主に大脳、小脳、脳幹などの脳実質(神経細胞や神経膠細胞などからなる脳の実質の部分)に生じます。一方、増殖が遅く、正常組織との境界が明瞭な腫瘍は良性の場合が多く、主に脳実質外の組織(髄膜、下垂体、脳神経など)に生じます。神経膠腫(グリオーマ)は脳実質を形成する神経細胞(ニューロン)と神経膠細胞(グリア細胞)のうち、神経膠細胞が腫瘍化したものです。原発性脳腫瘍のうち、髄膜腫に次いで多く見られます。神経膠腫は細胞の種類により、星細胞腫、乏突起膠腫に大きく分けられます。最も多く見られるのは星細胞腫で、悪性度の高い膠芽腫(グリオブラストーマ)などがあります。中枢神経系原発悪性リンパ腫は脳には明らかなリンパ組織がありませんが、脳から発生した悪性リンパ腫を中枢神経系原発悪性リンパ腫といいます。脳に悪性リンパ腫が見つかったときは、全身を調べて脳以外に病変がないことが確認されて初めて中枢神経系原発悪性リンパ腫と診断されます。全身の悪性リンパ腫は、病理検査で「ホジキン細胞」などの特徴的な細胞が見られる「ホジキンリンパ腫」と、それ以外の「非ホジキンリンパ腫」に分類されます。一方、中枢神経系原発悪性リンパ腫は「非ホジキンリンパ腫」で、B細胞(リンパ球の一種)の特徴をもつものがほとんどです。なお、中枢神経系原発悪性リンパ腫では、眼球内リンパ腫を合併する可能性があるため、眼および全身の精密検査が行われます。また中枢神経系原発悪性リンパ腫と診断されていても、数年たってから全身にリンパ腫が見られることがまれにあります。髄膜は頭蓋骨の内側にある脳を包んでいる3層構造の膜です(外側から、硬膜、クモ膜、軟膜といいます)。髄膜から生じる腫瘍を髄膜腫といい、原発性脳腫瘍の中では、最も多い腫瘍です。大部分の髄膜腫は良性ですが、まれに悪性腫瘍もあります。下垂体腺腫は、脳の中心部にある下垂体の一部が腫瘍化したものです。下垂体は、ホルモンの分泌に重要な役割を果たしています。下垂体腺腫は、次の2つに分けられます。①ホルモンを過剰に分泌する腫瘍(プロラクチン産生腺腫、成長ホルモン産生腺腫、副腎皮質刺激ホルモン産生腺腫[クッシング病]など)②非機能性下垂体腺腫(ホルモン非分泌性腺腫)はホルモンを分泌しない腫瘍。ホルモンとは、生体内の特定の器官の働きを調節するための情報伝達を担う物質で、ごく微量で作用します。ホルモンの中枢(重要な部分)である下垂体は、視床下部から指令を受けると、全身の各臓器に働きかけ、ホルモンの分泌を促します。脳から出る神経は、それぞれ頭蓋骨の孔を通り抜けて、目や耳、舌などにつながっています。神経鞘腫は、これらの神経を取り巻いて支えている鞘さやのような組織(神経鞘)から生じた腫瘍です。発生部位は、聴神経である前庭神経が最も多く(聴神経鞘腫)、次いで三叉神経などに生じます。頭蓋咽頭腫は下垂体と視神経の近くに生じる腫瘍です。小児に多く見られますが、大人にも発症します。転移性脳腫瘍は、他の臓器で生じたがんが、血液の流れによって脳に運ばれ、そこで増えることによって発生したものです。がんの種類としては、肺がんが約半数と多く、次いで、乳がん、大腸がんなどが多いとされています。
脳腫瘍が脳に発生して大きくなると、腫瘍の周りには脳浮腫という脳のむくみが生じます。脳の機能は、腫瘍や脳浮腫によって影響を受けます。脳腫瘍や脳浮腫による症状は、腫瘍によって頭蓋骨内部の圧力が高まるために起こる「頭蓋内圧亢進症状」と、腫瘍が発生した場所の脳が障害されて起こる「局所症状(巣症状)」に分けられますが、さまざまな症状が出る場合があります。軽い症状の場合は、見逃してしまいがちになりますが、思い当たる症状がある場合は、すぐに脳神経外科や脳神経内科(神経内科)を受診するようにしてください。
脳腫瘍自体はまれな病気ですが、脳梗塞や脳出血、認知症などほかの脳の病気が見つかる可能性も十分にあります。感じたことのない違和感や、自分の体に初めて起こった現象に気付いたときには、速やかに病院へ行きましょう。脳は頭蓋骨に囲まれた閉鎖空間にあるため、腫瘍ができると頭蓋の中の圧力が高くなります。これによってあらわれる頭痛、吐き気、意識障害などの症状を、頭蓋内圧亢進症状といいます。人間の頭蓋内圧はいつも一定ではなく、睡眠中にやや高くなることから、朝起きたときに症状が強く出ることがあります。腫瘍が大きくなると、髄液(脳脊髄液)の流れが悪くなり、脳の中の空洞(脳室)に過剰にたまって脳室が拡大する水頭症を起こすことがあり、緊急に治療が必要になります。局所症状(巣症状)では、運動や感覚、思考や言語などのさまざまな機能は、脳の中でそれぞれ担当する部位が決まっています。脳の中に腫瘍ができると、腫瘍や脳浮腫によってその部位の機能が障害され、局所症状が出現します。また神経膠腫(グリオーマ)は腫瘍の場所によってさまざまですが、膠芽腫のように麻痺などが短期間で急速に進むことがあります。中枢神経系原発悪性リンパ腫は腫瘍の場所によってさまざまですが、急速に認知機能障害や麻痺などが進む可能性が高いです。髄膜腫は腫瘍の場所によってさまざまですが、腫瘍が小さいうちは症状がありません。脳ドックや頭部外傷などでCTやMRI検査を行い、偶然見つかることもあります。腫瘍が大きくなると、運動麻痺や感覚障害、失語などの局所症状に加え、髄液の流れが悪くなって頭蓋の中にたまる水頭症や、腫瘍が周囲の組織を圧迫して生じる頭蓋内圧亢進症状が起こることがあります。下垂体腺腫は、下垂体は視神経の下にあるので、腫瘍が大きくなると視力・視野障害が起こることが多くあります。特に視野の外側が見えにくくなる両耳側半盲という症状が特徴的です。また、腫瘍の圧迫でホルモンの産生が障害され(下垂体機能低下症)、女性では月経不順が、男性では体毛が薄くなったり、性機能障害(性欲低下や勃起不全など)が見られたりします。抗利尿ホルモンの産生が障害されることで、尿が大量に出る尿崩症が起こることがあります。また、下垂体腺腫では、腫瘍の種類(ホルモン産生腺腫とホルモン非分泌性腺腫に分類)や産生されるホルモンの違いにより、さまざまな症状が起こります。神経鞘腫の聴神経鞘腫では、聴力低下、耳鳴り、めまい、歩行時のふらつき、顔面麻痺などの症状が生じることがあります。また三叉神経鞘腫では、顔面の痛み・感覚低下が生じます。頭蓋咽頭腫では腫瘍が大きくなると、腫瘍のすぐ近くにある視神経や視交叉(視神経交叉部)が圧迫され、視力や視野の障害が起こります。また、下垂体や視床下部の圧迫によりホルモンの産生が低下し、月経不順や性機能障害、甲状腺機能低下などが起こります。尿が大量に出る尿崩症が起こることもあります。転移性脳腫瘍の症状は、頭蓋内圧亢進症状や局所症状など、腫瘍の大きさや位置によって異なります。また、てんかん発作、高次機能障害、精神症状などが発生することもあります。
脳腫瘍では、他のがんのようにTNM分類やステージ分類はありませんが、手術によって摘出した腫瘍組織の病理診断や遺伝子検査を基に、悪性度(グレード)が診断されます。グレードというのは、治療をしない場合の、腫瘍の増大・進行、予後の目安で、脳腫瘍では1~4の4段階に分けられます。グレード1は良性腫瘍で、手術で取り除くことができると、再発の危険は少なくなります。グレード2〜4は悪性腫瘍で、グレードが上がるにつれて、腫瘍の増殖速度が速くなり、悪性度が増します。
漢方と鍼灸
癌を叩く力をあげること(自然治癒力)が大切です。抗がん剤、放射線、手術によって活性酸素を大量に発生するのでその除去も大切です。また血液脳関門を通過できないと癌のところまで到達できませんので工夫が必要です。睡眠の質を上げることも脳細胞の活性化に大切です。癌の波長をとって打ち消す漢方、食養生、ツボを選択していきます。
ループス腎炎
ループス腎炎は、自己免疫性疾患の一つである全身性エリテマトーデス(SLE)に合併して生じる腎臓病です。腎臓の中の「糸球体」と呼ばれる尿のろ過装置に、SLEに起因する免疫複合体の沈着、細胞の増殖、微小血栓や壊死などが発生することによって腎機能の低下が引き起こされます。SLEは若い女性に多くみられ、代表的症状としては38℃を超える発熱や関節痛、蝶形紅斑(ちょうけいこうはん)と呼ばれる鼻から両頬にかけて現れる皮膚の赤みなどが特徴的です。血液検査で「汎血球系(赤血球、白血球、血小板)の減少」「各種自己抗体(抗二本鎖DNA抗体など)の検出」「血清補体価(免疫の状態を判断する数値の一種)の低下」などがみられます。SLEの40~80%程度にループス腎炎の合併がみられ、その生命予後(発症後に生命が維持できるかどうかの経過)に大きく影響します。発熱、関節痛、蝶形紅斑など最もよくみられる症状はSLEによるものですが、ループス腎炎ではタンパク尿に加えて、顕微鏡的血尿(自覚症状のない血尿)、浮腫、高血圧症の合併がみられます。また、ネフローゼ症候群や急激な腎機能低下は予後不良のサインといわれています。臨床所見および血清学的検査においてSLEと診断され、1日0.5g以上のタンパク尿、あるいは尿沈渣(にょうちんさ=尿の内容物の顕微鏡検査)で赤血球円柱などがみられた場合にループス腎炎が疑われます。正確には腎生検(局所麻酔後、超音波で確認しながら背部から細い針を刺して腎臓の組織を採取する検査)によって、腎炎の組織分類と活動性(病気の勢い)の確定診断を行ないます。タンパク尿の減少と腎機能の維持・改善が治療の目標となります。
腎生検による組織分類と活動性に応じて、ステロイド薬単独での治療と、さまざまな免疫抑制薬(カルシニューリン阻害薬、代謝拮抗薬およびモノクローナル抗体製薬)による治療を、複合的に行ないます。また、腎保護作用とタンパク尿減少を目的として、ACE阻害薬やアンジオテンシン受容体拮抗薬なども併用します。しかし、治療の効果がなく、進行性の腎不全をきたした場合には、透析療法や腎移植などの腎代替療法が必要になる場合もあります。
漢方と鍼灸
自己免疫疾患なので免疫の狂いの原因を問診から探ります。ストレスから、冷えから、生理不順からか。糸球体に根詰まりしたものの除去(標治)をしながら免疫の正常化(本治)をはかります。免疫の反応穴、腎臓の糸球体部分、各症状部分の反応から漢方、食養生、ツボを選択します。
尿失禁
尿失禁とは自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことと定義づけられています。40歳以上の女性の4割以上が経験しており、実際に悩んでおられる方は実は大変に多いのですが、恥ずかしいので我慢している方がほとんどです。尿失禁といっても様々な症状があり、大きく別けると、次の4つに分類されます。(1)腹圧性尿失禁は、重い荷物を持ち上げた時、走ったりジャンプをした時、咳やくしゃみをした時など、お腹に力が入った時に尿が漏れてしまうのが腹圧性尿失禁です。女性の尿失禁の中で最も多く、週1回以上経験している女性は500万人以上といわれています。これは骨盤底筋群という尿道括約筋を含む骨盤底の筋肉が緩むために起こり、加齢や出産を契機に出現したりします。荷重労働や排便時の強いいきみ、喘息なども骨盤底筋を傷める原因になるといわれています。(2)切迫性尿失禁は急に尿がしたくなり(尿意切迫感)、我慢できずに漏れてしまうのが切迫性尿失禁です。トイレが近くなったり、トイレにかけ込むようなことが起きたりしますので、外出中や乗り物に乗っている時などに大変に困ります。本来は脳からの指令で排尿はコントロールされていますが、脳血管障害などによりそのコントロールがうまくいかなくなった時など原因が明らかなこともあります。しかし多くの場合、特に原因がないのに膀胱が勝手に収縮してしまい、尿意切迫感や切迫性尿失禁をきたしてしまいます。男性では前立腺肥大症、女性では膀胱瘤や子宮脱などの骨盤臓器脱も切迫性尿失禁の原因になります。(3)溢流性尿失禁は自分で尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまうのが溢流性尿失禁です。この溢流性尿失禁では、尿が出にくくなる排尿障害が必ず前提にあります。排尿障害を起こす代表的な疾患に、前立腺肥大症がありますので、溢流性尿失禁は男性に多くみられます。ほかに、直腸癌や子宮癌の手術後などに膀胱周囲の神経の機能が低下してしまっている場合にもみられます。(4)機能性尿失禁は、排尿機能は正常にもかかわらず、身体運動機能の低下や認知症が原因でおこる尿失禁です。たとえば、歩行障害のためにトイレまで間に合わない、あるいは認知症のためにトイレで排尿できない、といったケースです。この尿失禁の治療は、介護や生活環境の見直しを含めて、取り組んでいく必要があります。軽い「腹圧性尿失禁」の場合は、骨盤底筋訓練で尿道のまわりにある外尿道括約筋や骨盤底筋群を強くすることで、改善が期待できます。また、肥満の方や最近急に太った方では、減量が有効なことがあります。骨盤底筋訓練などの保存的療法では改善しない場合、または不満足な場合は手術の適応となります。ポリプロピレンメッシュのテープを尿道の下に通してぐらつく尿道を支える「TVT手術」または「TOT手術」は、体への負担が少なく、長期成績も優れています。「切迫性尿失禁」の治療には、抗コリン薬やβ3(ベータスリー)受容体作動薬などの薬物療法が有効です。飲水コントロール、骨盤底筋訓練、尿意があっても少しがまんする膀胱訓練などの行動療法を併用します。このように尿失禁の種類や程度により、治療法は様々です。尿失禁は生命に直接影響するわけではありませんが、いわゆる生活の質を低下させてしまう病気です。行動療法では、骨盤底筋訓練や減量、薬物療法ではβ2アドレナリン受容体刺激薬の塩酸クレンブテロール(スピロペント®)がありますが、重症例やスポーツをする際には効果不十分なことも少なくありません。女性ホルモンは効果がないとされ、使用は薦められません。手術療法には中部尿道スリング手術と呼ばれる、中部尿道の裏面に約1cm幅のポリプロピレンメッシュを植え込む手術であるTVT(tension-free vaginal tape)手術とTOT(transobturator tape)手術があります。両術式の成績は、ほぼ同等で約90%ですが、重度の尿道括約筋不全症例ではこれらの手術も効果がないことがあり、しいていえばTVT手術の方が客観的成功率が若干高いと報告されています。しかしTVT手術は腸管損傷や大血管損傷などの合併症がごく稀に起り得るという難点があります。ともに局所麻酔、数日の入院で手術できます。日本では、重度な尿道括約筋不全による腹圧性尿失禁に対して、海外では使用されている尿道周囲注入物がひとつも認可されていません。脂肪由来幹細胞や筋由来幹細胞の自家移植などの治療が期待されています。女性の尿もれでは、約7割が腹圧性尿失禁と言われます。このタイプの尿もれは、体操や手術などの治療を行えば、完治できる可能性の高い尿もれです。正しいケアをすれば、よくなる可能性が高いです。
漢方と鍼灸
骨盤底筋の筋肉の弱りが原因のことが多く肛門に力をいれるなどの筋トレが必要ですが、漢方との併用も効果があります。内臓の下垂も膀胱を圧迫している場合もあり腹筋、背筋、腸腰筋を鍛えましょう。また膀胱が固くならないような漢方をお勧めいたします。膀胱から経絡に落とし込んで漢方、食養生、ツボも選択していきます。
間質性膀胱炎
間質性膀胱炎とは、頻尿や尿意切迫感を感じたり、膀胱に尿がたまると痛みを感じたりする病気です。ちなみに間質性とは臓器で、実質以外の部分のことを言います。では実質とは臓器の本来の生理機能を営む組織のことです。つまり膀胱の細胞以外の組織が炎症を起こしている状態です。一般的に40~70歳代の女性に多い傾向があり、2019年に発行された『間質性膀胱炎・膀胱痛症候群診療ガイドライン』によると、日本で治療中の患者数は4,500人程度であるといわれています。間質性膀胱炎は細菌感染による病気ではなく、原因が明らかになっていない膀胱炎です。間質性膀胱炎の症状と類似した症状が現れる病気が複数あることから、診断および治療が難しく、難治性の病気といわれています。間質性膀胱炎は、大きく分けてハンナ型間質性膀胱炎と非ハンナ型間質性膀胱炎に分けられますが、そのどちらにおいてもはっきりとした原因は不明です。ただし、ハンナ型間質性膀胱炎においては、膀胱の粘膜を覆う細胞や免疫系の異常が関係している可能性が疑われています。間質性膀胱炎の主な症状は、頻尿や尿意切迫感、膀胱に尿がたまった際に感じる痛みです。そのほか、骨盤部の痛みや圧迫感または不快感、尿意亢進などの症状が現れることもあります。また、痛みや不快感は排尿することで軽くなったり、なくなったりすることがあります。一方で、症状はよくなったり悪くなったりを繰り返す傾向があり、生活環境やストレスなどによる影響を受けやすいといわれています。香辛料などの刺激物やカリウムを多く含む果物などの摂取、排尿の我慢などによって症状が悪化することもあります。間質性膀胱炎には、急性膀胱炎や過活動膀胱など類似した症状を示す病気が複数あります。そうした病気と鑑別するためにも、排尿日誌や尿検査、膀胱鏡検査、膀胱生検などの検査が行われます。間質性膀胱炎の症状があること、膀胱鏡検査で膀胱内にハンナ病変が確認できることに加えて、ほかの病気との鑑別ができる場合にはハンナ型間質性膀胱炎と診断がされます。ハンナ病変型で膀胱を拡張すると点状出血、五月雨状出血を有する場合には、間質性膀胱炎と診断されます。
漢方と鍼灸
間質性肺炎は炎症により肺の線維が固くなっている状態です。膀胱も炎症により膀胱が固くなって尿が溜まって拡張したり排尿によって収縮したりがしずらい状態と思われます。また出血病変がみられることからもお血の所見があります。炎症をとめ血流を良くし柔らかくすることをしていきます。膀胱から経絡に落とし込んで漢方、食養生、ツボを選択します。
腎臓結石・尿路結石
尿は、腎臓で作られてから尿管を通り、膀胱に流れ込み、尿道を通って体の外へ排出されます。このような尿の通り道を医学的に尿路と呼びます。尿路になんらかの原因で生じたミネラルや有機物を含む結晶からなる結石を尿路結石といいます。尿路結石は、結石ができている場所によって名称が変わります。腎臓にある結石は、腎臓結石と呼ばれます。腎臓結石を含む尿路結石は、日本人男性の約11人に1人、女性の約24人に1人がかかることがあるので、決して珍しい病気ではありません。結石の成分は、カルシウム、シュウ酸、リン酸や尿酸、シスチンなどさまざまですが、約80%はカルシウム結石(シュウ酸カルシウム)であることが分かっています。腎臓結石の原因は、尿路の狭窄や感染、骨折、寝たきり、食習慣の偏り、内分泌の異常などが考えられますが、特定できない場合もあります。腎臓結石は、健診などの超音波検査で偶然見つかることが多いといわれています。腎臓結石が移動したり、尿の通り道を塞いだりすると背中やわき腹の痛み、下腹部の激痛や血尿などを自覚することがあります。痛みと共に、吐き気や嘔吐、冷や汗もでることがあります。症状にかかわらず、腎臓結石は腎臓の機能を低下させる可能性があるので注意が必要です。結石が大きい場合や腎機能低下が懸念される場合には、結石を砕いたり、除去したりするための積極的な治療が行われます。腎臓結石は繰り返しやすい病気なので、生活習慣の改善や十分な水分摂取などを意識する必要があります。腎臓結石の具体的な原因として挙げられることが多いものは、水分摂取量が少ない、肉類をよく食べる、糖分や塩分の摂取量が多い、運動不足、ストレス、寝たきりなどで尿の流れが悪い状態である、薬の副作用(ステロイド、ビタミンD製剤、利尿剤)、尿管狭窄や前立腺肥大など尿の通りが悪くなる要因がある、結石を起こしやすい病気がある(骨粗しょう症、脂質異常症、クッシング症候群、原発性副甲状腺機能亢進症、高カルシウム血症、シスチン代謝異常など)。ですが偏った食事や、カルシウムが不足していると、シュウ酸は消化・吸収され、体内で不必要なものとして尿に排泄されます。シュウ酸カルシウム結石と聞くと、カルシウムが悪者のように思われるかもしれませんが、腸内にカルシウムがあると、①シュウ酸とカルシウムは腸の中で結合し、便として排泄されます。②大半のシュウ酸は便に排泄されたので、血中に吸収されるシュウ酸は少なくなります。③尿中のシュウ酸が少ないので、シュウ酸カルシウム結晶が少なくなり、結石のリスクが減ります。しかし、カルシウム摂取量が少ないと腸内にカルシウムが少ないため、①シュウ酸はカルシウムと結合できず、血中へ吸収されます。②便にシュウ酸が排泄されなかったので、血中に吸収されるシュウ酸が多くなります。③尿中のシュウ酸が増加しているので尿中のカルシウムと結合し、シュウ酸カルシウム結晶が増え、腎臓内に結石が作られます。つまり、カルシウムを摂取した方が結石ができにくいという事です。シュウ酸は様々な食品に含まれているため、なるべく減らし1日600~800㎎を目標に食事ごとにカルシウムを意識して摂取する事が、再発予防に効果的です。
漢方と鍼灸
まちがっても予防で水を毎日2リットル以上飲み続けるのは辞めましょう。体重差、腎機能差、水をさばける能力は個人差があります。また季節ごとに飲む量もコントロールしなければなりません。体に水がたまればめまい、冷え性、心臓にも負担がかかります。かといって飲まなすぎるのもいけませんね。石が出来たら数種類のお茶があります。結石の波長をとってお茶、漢方、食養生、ツボを選択します。日本人はカルシウムが不足がちです。意識して摂るようにし、シュウ酸の多いものは茹でたり量を減らして摂りましょう。ほうれん草、筍、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、未熟なバナナ、ピーナッツ、アーモンド・チョコレート・ココアなどにシュウ酸は多く含まれています。飲み物では、緑茶(特に玉露・抹茶)・紅茶・ウーロン茶・コーヒーに多く含まれています。一方、麦茶やほうじ茶は少ないので安心して飲むことが出来ますね。
【症例】腎臓から膀胱までの管に1センチの石が詰まってしまい痛みがあるそうです。
相談を受けお茶と漢方薬を飲んで頂きました。2日目に痛みが取れ3日目に検査に行ったらなくなっていたそうです。
【症例】腎臓に6ミリの石が複数あると言われご相談に来ました。やはり漢方薬とお茶で2週間ほどでなくなりました。
【症例】膀胱に石が複数あり大きいもので9ミリと言われご相談。漢方薬とお茶で2週間でなくなりました。トイレで小さい塊がでたようでした。
発作性上室性頻拍
突然、何かの拍子に(発作性)脈がはやくなり、それが持続する(頻拍)状態で、早い脈が心房およびその付近からでているもの(上室性)が発作性上室性頻拍です。突然脈拍が速くなり、しばらく続いたあとに突然止まる不整脈のことです。「上室」=「上の部屋」。つまり発作性上室性頻拍症とは、発作的に発症する脈の速くなる不整脈で、リエントリー等の不整脈の回路が心室より心房側に存在する、という意味です。心室と心房と結ぶ副伝導路(Kent束)が存在する「WPW症候群」と呼ばれる疾患があります。副伝導路の部位は様々ですが、電気刺激が房室結節を順行し、副伝導路を心室側から心房側へ伝わる正方向性房室回帰性頻拍と、逆に、房室結節を心室側から心房側へ逆行して副伝導路を心房側から心室側へ伝わる逆方向性房室回帰性頻拍とがあります。房室回帰性頻拍との95%は正方向性で、逆方向性は5%程度です。これらの不整脈は、一般にリエントリー(回帰興奮あるいは回帰収縮)と呼ばれる電気の流れによって起こります。発作性上室頻拍とは、正常な電気刺激の通り道以外に別の通り道が存在し、その回路を電気刺激が通ることで脈が早くなるのです。この別の回路を電気が通りグルグル刺激が回り続けることをリエントリーと呼びます。狭義の発作性上室性頻拍には、WPW症候群の房室回帰性頻拍、房室結節リエントリー性頻拍、心房頻拍の3種類が含まれます。本来、正常の脈を出す司令塔(洞結節)以外のところから異常な脈が出続ける場合と、正常な脈の伝導路が異常な脇道を介してループを作り、そこで脈の信号がグルグルとまわって止まらなくなる場合があります。発作は急に、前触れなく起こるので、「突然脈がはやくなった」というのが代表的な症状です。これにより動悸、息切れ、胸の不快感が出現します。脈が極端にはやく、心臓が効率よく動けなくなると、血圧低下や失神などの重い症状がでることもあります。診断は心電図で行います。発作が起きていないときの心電図では特に異常が見つからないことが多いため、発作がおきたときの心電図をしっかり記録することが重要です。発作時に病院を受診して通常の心電図で記録することが第一ですが、難しい場合はホルター検査やイベントモニター(発作時に簡易の心電図を記録することができる携帯用の機械)を使用します。多くの発作性上室性頻拍は基質的心疾患を伴いませんが、治療にあたり心機能や肝臓・腎臓の機能を把握することが重要であり、胸部X線撮影や心エコー図検査、血液検査なども並行して行います。発作性上室性頻拍は、普段は何も異常がなく、前触れなく突然発作を生じるものであるため、発作がおきてから薬を飲んで早く止める方法(頓服)と、普段から薬を飲んでおいて発作をおこしにくくする方法(予防的内服)があり、症状の強さや発作頻度によって薬剤の選択・使用方法を相談していきます。なにが原因の頻拍にせよ、脈が心室まで伝わるまでに必ず房室結節を通ることになりますので、房室結節の伝導を抑える薬が適応となってきます。主にはβ遮断薬とCa拮抗薬と呼ばれるものです。これらを内服することで、頻拍が起こっても脈が速くなることをある程度防ぐことができます。また、頻拍そのものを予防するために抗不整脈薬と呼ばれる薬を内服することがありますが、予防効果としては満足のいく結果を残せてないのが現状です。頓服のかわりに、息こらえをしたり、冷たい水を飲んだりすることで発作が止まる方もいます。しかしこうした方法では発作を十分に抑え込むことが難しい場合が多く、また長期にわたり薬剤を内服することにはデメリットも大きいため、カテーテルアブレーションによる根治をおすすめすることもあります。発作性上室性頻拍に対してはカテーテルアブレーションによる治療も高い成功率(90%以上)がみこまれます。カテーテルアブレーションとは、その異常な回路や異常な部分に対して、カテーテルを用いて焼灼または冷凍凝固を行い、不整脈を抑える治療です。正式には経皮的カテーテル心筋焼灼術と呼ばれ、手術の一つに分類されます。局所麻酔を行い、首、鎖骨の下、足の付け根を走る血管に径2mm程度の管を入れて、血管をたどって心臓の中へと進めます。カテーテルの先端には電極と呼ばれる金属がついていて、カテーテルによって、心臓の中の電気の流れを記録したり、電気刺激したりすることがきます。検査によって診断がつきましたら、治療に移ります。焼灼用のカテーテルを心臓の中に進め、高周波電流を流して心臓の筋肉が温められます。一定の温度以上に上昇するとタンパク質が凝固し、心臓の筋肉が電気を伝えることができなくなるため、不整脈の発生を抑えます。終了後は、カテーテルを抜去し、圧迫止血を行います。止血が終了したら、ベッドに移動して病棟へ帰ります。カテーテルを入れてあった部位からの出血を防ぐ目的で、数時間安静にしていただきます。適応となるのは心房細動、発作性上室性頻拍、心室性期外収縮、心室頻拍などに行われています。また近年では使用する機材の進歩により安全性も確立してきたため、日本循環器学会のガイドラインでも患者さんの症状や状態によっては薬剤治療よりも優先して行うべきとされています。費用は入院費を含め200万円ぐらいでそこから何割負担かによって変わります。カテーテル・アブレーションは100%の成功率ではないこと、ときに合併症があるという限界があります。治療を行ったあとも不整脈を自覚することもります。治療後としては、もとの不整脈がなおっていない、偶然に別な不整脈が起きた、 治療による心臓の筋肉へのダメージが原因となって、もともとの不整脈と少しタイプが違うものが起きた、治療にともなう自律神経活動への一時的な影響で心拍数がやや高めになる、などがあるようです。
漢方と鍼灸
心臓自体には問題がなく電気信号の異常が問題です。よく考えると脳もそうですね。神経伝達の異常で様々な疾患があります。発作性頻脈の漢方がいくつかあり、また心臓の異常信号箇所、脳の波長、基礎疾患があれば関係個所から経絡に落とし込んで漢方、食養生、ツボを選択します。